富士通が中小企業向け「ロボット×AIプラットフォーム」を発売!スリープロと連携し、開発環境とサポートも一括で提供

「ロボットが業務でどのように活用できるのか解らない、という企業ユーザーや開発者の方からの声をよく聞きます。よし、それならば”まずは試しに使ってみてください”というつもりで、できるだけ買いやすくて、安心できる”フルフィルメントサービス”を作りました」
そう語るのは「AI・IoTロボットフルフィルメントサービス」をはじめたスリープロの彦坂社長です。

このサービスの第一弾となる製品は富士通が提供する「ロボットAIプラットフォーム 実証パック for unibo」(以下、実証パックと表記)です。これは会話ロボット「unibo」(ユニボ)と、富士通のAIを含めた最新のクラウド・ソリューションが利用できる魅力的なパッケージとなっています。更にそれをスリープロが販売することで、きめ細かなカスタマーサポートも受けられ、ロボットの導入を迷っている中小企業や開発会社にはぴったりです。

富士通の「ロボットAIプラットフォーム 実証パック for unibo」をスリープロのサイトで販売する。ロボット、AIなどのクラウド機能、開発環境(SDK)、サポートを含めたサービスも一括で提供される

富士通の「ロボットAIプラットフォーム 実証パック for unibo」とスリープロの「AI・IoTロボットフルフィルメントサービス」について詳しく取材しました。


AI・IoTロボットフルフィルメントサービスとは?

「フルフィルメント」とは、商品やサービスの受注から決済までの業務全般のことを言います。「AI・IoTロボットフルフィルメントサービス」とはAI・IoTロボット製品を対象に、スリープロが受注、決済、発送、サポートなど、文字通りフルフィルメントでユーザーに提供するサービスです。


例えば、今回のuniboのようなロボット製品の場合、具体的には下記の内容になります。

■フルフィルメントサービスの内容
ロボットメーカー等とフルフィルメントサービス契約を行う
スリープロ社のECサイトでロボットを販売する
納品用にロボットのキッティング作業(設定/インストール)を行う
ロボット製品の発送業務を行う
ユーザーからの問合わせ窓口を行う
故障時の一次対応を行う(センドバック方式など)

購入者から見ると、欲しいロボットがオンラインショップで簡単に購入することができ、ある程度セットアップされたロボットが届き、サポートや修理の受付窓口として同社のサービスが受けられる、というしくみとなっています。

第一弾となる富士通の「実証パック」は、富士通のAIと連携する特別仕様の「unibo」です。

会話ロボット「unibo」。身長32cm、幅26cm、重量2.5kgの、表情豊かなテーブルトップ型ロボット。「実証パック」では富士通のAIと連携した特別仕様のuniboが納品される


富士通のクラウドプラットフォームの利用料金もパッケージング

企業がロボットを導入する際、業務に合わせて専用のソフトウェアが必要になります。そのソフトウェアが提供されるクラウドサービスを「プラットフォーム」(基盤)と呼びます。「実証パック」は法人での利用を想定した特別仕様のuniboと、富士通が開発した「ロボットAIプラットフォーム」を1年間利用する料金がパッケージになっています。「ロボットAIプラットフォーム」には、自然対話、表情認識、音声感情分析、顔識別などロボットと人とのコミュニケーションに重要な各種技術が搭載されています。ハードウェアの故障については3ヶ月の無償保証となり、修理が必要な場合はセンドバック方式での対応となります。これらが含まれて、「実証パック」の料金は648,000円(税別)です。


例えば、受付に会話ロボットを導入

例えば、受付にuniboを設置し、来客があれば人を検知して、タブレットの操作を促したり、内線で担当者を呼ぶようにお願いすると言ったことは、標準機能でできます。また、お客様と会話して担当者と繋いだり、商品や施設情報をロボットの音声や動画などで提供するなど、機能を拡張することも可能です。

ロボット受付の例(富士通のホームページより)



機能を拡張するには

uniboの機能を拡張する方法は、ユーザー企業が自社で行う方法と、スリープロに別途システム開発を依頼する(有償)方法のふたつがあります。
前者の場合、ECサイトから実証パックを決済して購入し、uniboが届いたら、パソコンで富士通の「ロボットAIプラットフォーム」にログインし、ユーザー自身がuniboに会話させたい内容やロボットの動き等を設定します。「Skill Creator」(スキルクリエイター)というunibo専用の開発ツールが用意されているので、操作はドラッグ&ドロップや、ロボットにしゃべらせたい内容をテキスト入力するなど、プログラマーでなくても簡単に指定することができます。

「Skill Creator」の画面例。ロボットの動作や会話など、ブロックをドラッグ&ドロップしたり、ブロックを線で繋いだり、喋らせたいセリフをキーボードから入力するなどしてプログラミングができる。簡単なパソコンアプリが使える人であれば気軽に利用できるツールだ

自社に開発エンジニアがいる企業であれば、本格的に開発できるキット(SDK)が提供されます。プログラミング言語を使ってuniboに高度な会話をさせることも可能でしょう。
また、開発エンジニアが自社にいない、業務アプリの設定は依頼したい、という場合は、ユーザーの要望に合わせて、スリープロが専用のソフトウェア開発を行う、受託体制も用意されているとのことです。「少し高度で複雑な作業をuniboにやって欲しい」「自社のグループウェアやデータベースと接続して高度な業務をさせたい」など、導入前に相談して、対応可能が確認してみましょう。


富士通のAIクラウドとuniboを1年間、使い倒してみて欲しい

編集部

なぜ今回、富士通の「実証パック」をフルフィルメントで提供しようと考えたのでしょうか

スリープロ 彦坂(敬称略)

AIやロボットが大変注目されていますが、実は「ロボットが自社の業務でどのように活用できるのか解らない」「ロボットとAIでどこまでできるのかを知りたい」というユーザー企業様やソフトウェア開発者の方の声をよく聞きます。ロボットやAIができることは業務や開発環境によって全く異なりますので、それならば「まずは試しに使ってみて欲しい」ということで、できるだけ買いやすく、安心して導入できるパッケージを作りました。ユーザー企業の方が、手軽にECサイトからクレジット決済で購入できて、すぐに試すことができるものになっています。

スリープロ株式会社 代表取締役社長 彦坂昌彦氏

富士通 瓜田(敬称略)

富士通は、会話ロボットに必要な要素技術として、人とロボットが自然に対話する技術、表情や音声から感情を分析する技術、顔識別などを持っています。これらをロボットで手軽に活用できるように「ロボットAIプラットフォーム」を開発し、提供をはじめています。uniboを受付、介護施設、病院、観光案内など、さまざまな分野で利用して頂くように自社でも提案をしています。
その一方で、このサービスを中小企業や個人企業、比較的小規模の開発会社の方々など、幅広く利用して頂くには、数量1台から購入できて、カスタマイズなど細かい対応にも小回りが利く体制が必要です。その点をサポートして頂けるパートナーと連携したいと考えてきました。スリープロさんは今までの実績から見ても最適です。

富士通株式会社 AIサービス事業本部 プラットフォーム事業部 シニアディレクター 瓜田健司氏

彦坂

大規模なネットワークに接続して多数のロボットが連動したり、データベースや基幹システムとの連動など、数10台規模のロボットでAIを活用するシーンでは富士通さんが窓口となって対応する方が適しています。一方で、1台のロボットが単独で接客したり、2〜3ヶ所の支店でロボットが連動するような中小規模でのシステム連携の場合、富士通さんの「実証パック」のように気軽に導入できるサービス形態の製品が最適だと考えています。また、それを販売する私たちは小規模でも多くの企業様に対してロボットを提供したり、カスタム対応することが得意です。大規模な開発案件は富士通さんが、小規模でも細かい対応が必要な案件はスリープロが「実証パック」で、と両方の市場をそれぞれの企業で開拓していくことができれば、全体のロボット市場がもっと活性化し、導入の促進に繋がると考えています。その意味で富士通さんの「実証パック」を当社が提供することには大きな意味があります。

編集部

なるほど。「実証パック」の料金には、どのようなサービスが含まれているのでしょうか

彦坂

実証パックの料金には、ロボット「unibo」本体の料金(買い切り)のほか、富士通の「ロボットAIプラットフォーム」の1年間の利用料と開発ツールの利用料が含まれます。また、サポート料金も込みですので、uniboの操作方法や開発に関するアドバイスなどお気軽にお問い合わせください。
1年間存分にuniboを使って頂き、試して頂いて、もう1年使いたいということになれば継続の手続きをして頂き、もしも万が一、ロボットとAIが軌道に乗らなければそこで利用をやめることもできる、という、ある意味で”思い切りの良さ”も特徴のひとつです。


富士通のAIとロボットの連携でできること

編集部

「実証パック」は、標準ではどのようなことができるのでしょうか?

瓜田

まずはロボットとの自然会話です。質問にuniboが答えたり、シナリオに沿って説明したり案内することができます。また、富士通の「ロボットAIプラットフォーム」が提供する感情認識や顔識別等の機能も利用できます。例えば、受付に入って来た人を識別して、相手に合わせて会話の内容を変えて話すといったこともできます。感情認識や顔識別には富士通のAI技術が使われています。顔の識別であれば最大で100名程度の顔を登録し、見分けることができると考えています。
今後はいくつかサンプルソフトウェアを用意する予定です。その情報はウェブサイトでも公開し、購入前に見ていただければ、どんな業務にロボットが利用できそうかご確認頂けるようにしたいと思っています。



「ロボットAIプラットフォーム」には、富士通が開発したAI技術も含まれています。富士通のAIと言えば「Zinrai」(ジンライ)プラットフォームサービスが知られていますが、それとは異なるものの、中小規模の企業が予め決まった予算だけで、日本発のAI技術を利用できるのは嬉しい点です。AIをどのように活用できるのか、自社の技術にどれだけ有効な技術なのか、ロボットを通して試したり確認することができます。


相手の属性や感情が認識できる

編集部

「ロボットAIプラットフォーム」のAIは、どのような点に優れているのでしょうか。簡単に教えて頂けますか

瓜田

例えば、自然会話では”空気を読む”ことが大切です。空気を読むには、話す相手の年齢や、話している人の感情をロボットが認識することが重要だと考えています。その意味で富士通は、顔を見ただけで、性別や年齢層といった属性が判別でき、顔と声から楽しそう/退屈そう、怒っている等、話している相手がどんな気分なのかといった感情の識別機能を重視しています。

uniboがユーザーの属性と感情を認識したところ。30歳代の女性、「喜び」の感情が強いことを、表情と声から認識している

年齢(属性)や感情が判別できれば、それに応じてロボットの会話を適切な内容に変えていくことができます。これらをAI技術等で実現しています。例えば、来店されたお客様が大人であれば「開店時間は10時です」という言葉でも良いですが、子どもの場合には「お店が開くのは10時です」とやさしい言い回しに変えて話した方が親切ですよね。こういった配慮ができる、できるようになっていく、というのが富士通のAI技術の特徴のひとつです。

また、「ロボットAIプラットフォーム」は「Zinrai」や「デジタルアリーナ」(一人ひとりのニーズに合わせた価値や経験をサプライヤー、エコシステム・パートナーとユーザー自身が共創するデジタル化された場所)などと繋がるしくみができています。ユーザー企業様がロボットの導入時や導入後に、それらのシステムとの連携を希望されたり、エンタープライズ、介護、病院、観光など、様々なシステムと接続したい場合には、それらに対応する準備はできています。これが強みのひとつです。

■動画 ユーザーの属性を認識して、感情によって自動で応対内容を変えるデモ

瓜田

AIやIoTは新しい技術です。そのために開発する側と使う側の期待値には、時にはとても大きな乖離があると感じることがあります。「実証パック」という名称にしたのは、「ロボットとAIを使っていろいろな業務を試して欲しい」という意味が込められています。

彦坂

繰り返しになりますが、富士通さんの信頼あるAIプラットフォームと、使いやすい開発ツールが提供されている環境で、いろいろな分野の方々がいろいろな業務にロボットとAIを活用してみて欲しいのです。そのためには購入後のサポート体制や追加料金なども心配せず、思う存分試していただけるものにしたいと思い、フルフィルメントの体制で提供することにしました。これは当社グループが今まで、ロボットを含めて様々な製品を扱うコンタクトセンターやキッティング、ソフトウェア開発などの部門や会社を持っているので、比較的廉価に実現できたと考えています。



サポートセンターは、uniboの操作に関わる質問だけでなく開発に関わるものでも受け付けてくれると言います。また、より技術的に高度な開発に関するサポートについてはプロ向けの開発プランも別途料金で用意されています。これらの詳細はスリープロに問い合わせれば、購入前に詳しく案内してもらえます。
なお、スリープロは今後、unibo以外のロボットもフルフィルメントで提供していく予定です。ロボットメーカーにも幅広く連携の呼びかけを行っていくとのことなので、今後の展開も楽しみです。

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ロボスタ編集部
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