ロボットによる山岳遭難救助コンテスト10月開催!ドローン、画像認証やAI技術を駆使した初の夜間コンテスト

Japan Innovation Challenge 2018実行委員会は、2018年10月10日(水)~10月12日(金)に北海道上士幌町にて実際の山を使って行う、遭難救助ロボットコンテスト「Japan Innovation Challenge 2018」の開催に伴い、2018年7月30日から本大会への参加申込受付を開始した。

賞金総額は500万円。参加費は無料で、参加申込は大会公式ホームページから行うことができる。



「Japan Innovation Challenge」とは

2016年から毎年開催されており、今年で3回目を迎える「山の遭難救助ロボットコンテスト」だ。昨年は13チーム、74名が参加。ドローンで撮影した画像の特徴抽出の正確性の向上やレスキューキットを地上に降ろす電動リールの改良など様々なテクノロジーや捜索システムの進展が見られた。

警察庁生活安全局地域課の発表資料「平成29年夏期における山岳遭難の概況」によると、昨年夏季(2017年7~8月)の山岳遭難は、2か月間だけで発生件数が661件、遭難者数が705人、うち死者・行方不明者が68人だった。遭難者705人については、登山(ハイキング、スキー登山、沢登り、岩登りを含む)が577人とほぼ8割を占めており、近年、中高年を中心に登山の人気が高まっている中、地域観光において、登山を安心・安全に楽しむ環境整備が重要になっている。

全国の山岳での遭難者数(記者発表会資料より)

実践的なシチュエーションで実施するため実際の山を会場にして、参加者はドローンをはじめ、AI技術や画像認証などの最新テクノロジーを駆使して競い合う同大会では、遭難や災害が発生した際にロボット技術を活用した支援という具体的な実用例を提示することで、「日本のロボット産業における製品化に向けた研究や開発を加速させること」「同大会を通じた地域への人材還流の促進による地域活性化」を目的にしている。



「Japan Innovation Challenge 2018」の特徴

今年の「Japan Innovation Challenge 2018」では、過去2回の実績や経験を踏まえて、より厳しい環境下で機能する技術発展と実践に近い運用体制の構築を目指す。


初の夜間でのコンテスト開催

過去2回の開催では、昼間にコンテストを開催。昨年はトライアルとして夜間運用を試したが、人力での救助がより困難になる夜間での捜索活動の重要性とテクノロジーを活用した救助の可能性を改めて確認し、今回は、初めて全ての課題を夜間で実施する。



地元消防関係者・団体との連携

大会期間中には、過去のコンテストにおいて課題を達成したチームと大会開催地の消防関係者や自治体の防災担当者による共同訓練を日中にエキシビジョンとして実施予定。実際に救助を行う消防関係者が加わることにより、技術課題の抽出だけではなく、遭難救助の現場において実用性を高め、持続可能な運用体制の構築を目指す。

同実行委員会は、同大会の各競技課題を達成したロボット、およびロボットを含むシステムが将来的に全国に配備されることにより、一人でも救える命が増えることを期待していると述べている。



「Japan Innovation Challenge 2018」概要

▼ 遭難救助ロボットコンテスト「Japan Innovation Challenge 2018」

場所 北海道上士幌町町有林(上士幌町字上音更166・167番地/帯広空港から車で約80分)
期間 2018年10月10日(水)~10月12日(金) 17:00~21:30
協賛 北海道上士幌町、株式会社トラストバンク(7月30日時点)
賞金総額 500万円
課題と賞金 課題1「発見」:賞金300万円 (達成チームで分配)
課題2「駆付」:賞金200万円 (達成チームで分配)
※賞金は、コンテストが終了した時点で課題をクリアしたチームが獲得したポイントに比例して賞金を分配。
参加費用 無料
参加申込 専用フォームを公式ホームページ(https://www.innovation-challenge.jp)にて公開
※内容は告知なく変更する場合あり。

課題1「発見」:賞金300万円 (達成チームで分配)

課題2「駆付」:賞金200万円 (達成チームで分配)

▼ 歓迎レセプション

内容 上士幌町主催による、コンテスト参加者および関係者による交流会。
当日は上士幌町ならではの名産品が用意される。(予定)
日時 2018年10月9日(火)17:00~(予定)
場所 交通公園交流施設(上士幌町字上士幌東2線236番地)
参加費用 無料
※内容は告知なく変更する場合があります。

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ロボスタ編集部

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