アマゾンがAlexa周辺の開発環境をさらに充実へ 計6つの新機能とは?

2018年9月20日、米・アマゾンが新しいAlexaデバイスを数多く発表したのはお伝えした通りだが、Alexaスキル開発、Alexa搭載デバイス開発をより促進するための新機能をいくつか発表している。本記事では計6つの新機能をご紹介する。



Alexa Presentation Language(APL)


「Alexa Presentation Language(APL)」とは、ディスプレイ搭載デバイス向けのAlexaスキルを作成するためのツールのこと。これを活用することで、スキル内で画像やスライドショー、ビデオなどを表示し、かつインタラクティブな音声でのやり取りができるようになる。プレビュー版として試験的に公開されている。

Source:Alexa Blog / Introducing the Alexa Presentation Language (Preview)



Alexa Smart Screen and TV Device SDK


「Alexa Smart Screen and TV Device SDK」は、サードパーティーのデバイスメーカーがディスプレイ搭載のAlexaデバイスを開発できるようにするためのSDK。開発者向けにプレビュー版として公開されている。このSDKを使って、LenovoはAlexa搭載のShow Mode対応のLenovo Smart Tabを開発中。SonyもAlexa対応のデバイスを開発中だという。

Source:Alexa Blog / New Alexa Smart Home Developer Tools Enable Seamless Voice Control of Any Device and Any Feature



AVS Device SDKがマルチミュージック機能をサポート


AVS Device SDKの機能拡張でマルチルームミュージックがサポートされることも発表された。マルチルームミュージックとは、複数のAlexaデバイスを持っている場合に、それらから同時に音楽を流すことができるようになる機能。リビングとベッドルームなど複数の部屋にあるAlexaデバイスから同じ音楽を流すことで、家全体で一つの音楽を楽しむことができる。

Source:Alexa Blog / Deliver Whole-Home Audio with Alexa Multi-Room Music and Device Targeting



Alexa Connect Kit(ACK)


Alexa Connect Kit(ACK)は、簡単にAlexa対応デバイスを作ることができるキット。これを組み込むことで、デバイスはWi-Fiを経由して、アマゾンのクラウドに接続できるようになる。

Wi-Fi機能などもデバイスメーカー側で開発する必要がなくなり、かつ音声認識などの機能もすぐに利用できるようになる。Alexa対応デバイスをさらに急増させるきっかけとなるかもしれない。

複雑なネットワークやセキュリティファームウェアの開発を心配する必要がないのも嬉しい。こちらも試験的にプレビュー版として発表された。

Source:Alexa Blog / Introducing the Alexa Connect Kit: Connect Devices to Alexa without Managing Cloud Services, Writing an Alexa Skill, or Developing Complex Networking and Security Firmware



Smart Home Skill API


スマートホームスキルの開発者向けのAPIがバージョンアップし、新機能が追加された。これにより、スマートホームデバイスをこれまで以上に様々な方法で操作できるようになる。

音声で、ボリュームなどの数値を変えたり、トグル形式での操作やモード変更もできるようになった。これまではスマート電球やスマートロックなど、シンプルなデバイスは機能をフルに使うことができたが、一方でより複雑なデバイスを音声で操作しきることは難しかった。それが今回の新機能により、細かな指示を音声から行なうことができるようになる。デバイスメーカーにとっては喜ばしい機能追加と言えるだろう。

Source:Alexa Blog / Introducing New Tools for Device Makers to Create Screen-Based Products with Alexa



Alexa Skills Kit (ASK) Music Skill API


Music Skill APIを使用すると、Spotify、Pandora、Saavn、Deezerなどの音楽プロバイダーが現在Alexa上で展開しているようなサービスを簡単に作ることができるようになる。音楽プロバイダーは、Amazonに音楽カタログのメタデータを定期的に提供するだけで、独自の音声UIを構築せずに「Alexa、<アーティスト>の曲を<自分の音楽サービス>から再生する」といったリクエストに対応できるようになる。近日公開予定の機能で、事前登録が可能だ。

Source:Alexa Blog / Coming Soon: Use the ASK Music Skill API to Stream Music from Your Service to Alexa Customers

開発環境がどんどん整っていくことにより、Alexa対応のデバイスやAlexa向けのサービスを展開したいと思う事業者がさらに増えていきそうだ。

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中橋 義博
中橋 義博

1970年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。大学時代、月刊ASCII編集部でテクニカルライターとして働く。大学卒業後、国内生命保険会社本社において約6年間、保険支払業務システムの企画を担当。その後、ヤフー株式会社で約3年間、PCの検索サービス、モバイルディレクトリ検索サービスの立ち上げに携わる。同社退社後、オーバーチュア株式会社にてサービス立ち上げ前から1年半、サーチリスティングのエディトリアル、コンテントマッチ業務を担当する。2004年に世界初のモバイルリスティングを開始したサーチテリア株式会社を創業、同社代表取締役社長に就任。2011年にサーチテリア株式会社をGMOアドパートナーズ株式会社へ売却。GMOサーチテリア株式会社代表取締役社長、GMOモバイル株式会社取締役を歴任。2014年ロボットスタート株式会社を設立し、現在同社代表取締役社長。著書にダイヤモンド社「モバイルSEM―ケータイ・ビジネスの最先端マーケティング手法」がある。

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