元気だったかい? リシンクロボティクスの「Sawyer」が会場でコーヒーを淹れてくれたよ

「お客様のためだけのコーヒーを僕が作ります」
「できあがりました!この会場で一番おいしいコーヒーであること、間違いなしです」

ちょっと派手目なアクションも覚えて、テーブルをふきんで拭いたりもして・・
ロボットがコーヒーを淹れてくれる「変なカフェ」(エイチアイエス)で有名になった「Sawyer」(ソウヤー)が、ロボデックスでも元気な姿で働いていた。その姿を見た時、淹れてくれたコーヒーよりもなんだかホッとした。


■リシンクロボティクスの「Sawyer」がロボデックスでもコーヒーをふるまう


去年、突然の業務クローズ発表には驚いたよ

Sawyerは米リシンクロボティクス社が開発したロボットで、かのロドニーブルックス博士が携わっていた。昨年10月にリシンクロボティクスが突然の業務クローズを発表し、Sawyerたちはどうなってしまうのだろう、と内心とても心配だった。



Sawyerは工場を中心にがんばっている

ロボデックスに展示していたのは、3年前よりずっとSawyerを国内向け総代理店として展開してきた住友機械工業。昨年の国内販売台数は約100台。主に自動車工場やプラスチック工場などで活躍している。
なお、今回のブース展示は、「変なカフェ」でコーヒーを淹れるシステムを開発したQBIT Roboticsが協力してデモが実現した。ブルックス博士が来日したとき、いつもは工場の中で働いているSawyerが、みんなの前でこうして働く姿を見るのは博士自身も初めてだと語り、感慨深げだった。僕たちもSawyerが頑張っている姿はなかなか見る機会がないのは残念だ。


Sawyerはティーチングが簡単な協働ロボット

Sawyerの最大の特徴は「ダイレクト・ティーチング」機能を備えているところ。簡単に言えば、ロボットハンドを人間が手で動かすとそれを記憶・学習して、その通りに動くことができる。またロボット自体が目の前にない場合は、パソコン上でバーチャルロボットを動かしてティーチングし、それを実際のロボットに転送することで動作させることができる(ロボットプログラミングをシミュレータで自動生成)。

Sawyerのロボットハンドを動かすと、ブログラミングが自動生成されていく(画面内)

それでいてSawyerは、独自の柔軟性・高感度なフォースセンシング機能を兼ね備えた関節を持っていて、これまで産業用ロボットには困難だとされていたピン入れなどの繊細な作業もできる。
ティーチングに関しては専門のエンジニアが必要ないため、ロボットを導入したことがない企業や協働ロボットをはじめて導入する企業などから引き合いがあると言う。
Sawyerの頑張っている姿を見て、淹れてくれたコーヒーを飲んで僕も少しだけ元気が出てきた。

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ロボスタ編集部

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