人をリードして働く自律走行型の協働ロボット「AMR」GROUNDが物流倉庫に30台導入へ

オンラインショップやEコマースの隆盛で、物流や倉庫の業務は忙しさを増す一方だ。更に、少子高齢化による生産年齢人口の減少、消費者ニーズの高度化や多様化、配送短期化、人件費や運送費の高騰など、業務を取り巻く環境は厳しさを増し、さまざまな課題への対応が求められている。
しかし、EC・物流事業者の事業規模によっては、倉庫内の省人化や自動化を進めるための設備に大きな投資を行うことが難しく、国内の物流改革が遅れるひとつの要因ともなっている。

このような背景を基にGROUND株式会社は、同社が研究・開発を進める自律型協働ロボット「AMR(Autonomous Mobile Robot)」を、ファッション&アパレルECサイト制作・ECシステムの開発&提供を行う、ダイアモンドヘッド株式会社へ導入することに関して正式契約を締結したと7月25日に発表した。

GROUNDが量産計画を進める自律型協働ロボット(AMR)

同社のAMRは、既存の自動搬送車であるAGVや人追従型ロボットとは一線を画し、センサーによって周囲環境を把握してマップをつくりつつ、取得したデータをもとにロボットの自身の位置も推定するSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)技術と、カメラ・レーザーの連携により、ロボット自身がリアルタイムに位置情報を取得し、物理的なレイアウトへのマッピングが可能。
このような先端テクノロジーを搭載したAMRがEC・物流現場に導入されることは、日本で初めてとなる。

■【動画】Demo: Picking operation with AMR



▼ GROUNDが研究・開発を進めるAMRの特長

1. SLAM技術とカメラ・レーザーの連携により、ロボット自身がリアルタイムに位置情報を取得し、物理的なレイアウトへのマッピングが可能。さらに、経路情報を設定することなく自律走行できるため、経路上の障害物を回避した最適な経路を選定する。
2. 物流施設内の作業オペレーションやレイアウトの大幅な変更をすることなく、スピーディーな導入が可能。
3. 直観的な操作性により、作業者への教育を最小限に留めることができる。



▼ AMR導入の概要

導入ロボット 自律型協働ロボット(AMR)
導入時期 2019年11月(予定) ※個別導入に伴う実証実験期間を含めた期間
導入台数 30台
導入場所 千葉県柏市新十余二3-1 GLP柏5階
倉庫(施設) 柏物流センター/広さ 1,179.75坪



両社は、今回AMRを導入することにより、両社の技術とノウハウを共有し、国内における新たなECオペレーションの創出とEC・物流改革を共に推進すると述べている。
両社代表取締役からのコメントは以下の通りだ。

GROUND株式会社 代表取締役 CEO 宮田 啓友氏

GROUNDが研究・開発を進めるAMRは、世界でも類まれな先端テクノロジーが搭載された自律型協働ロボットです。このAMRが日本で初めてECオペレーションに採用されたことを大変嬉しく思っています。ダイアモンドヘッド社の先進的な取り組みに敬意を表し、共にEC・物流改革を加速させて参ります。

ダイアモンドヘッド株式会社 代表取締役 柴田 幸一朗氏

さらにスピードアップして成長していくECビジネスを支えるためには、GROUND社のAMRがEC&物流現場において実践的かつとても実用的なソリューションであると強く感じました。GROUND社、そして現行ロジスティックス・サービス・プロバイダーと共にEC&物流改革に取り組んでいきたいと思います。


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ロボスタ編集部

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