ソフトバンク株式会社は「夏の応援キャンペーン Presented by 子育て応援クラブ」を東京の汐留本社で開催した。子ども達が人型ロボット「Pepper」(ペッパー)を使ってプログラミングを学べるイベントで、22人の子どもが参加した。
会場ではソフトバンクやよしもとロボット研究所のスタッフがPepperの操作やプログラミングの講師を担当し、更にはお笑い芸人の「EXIT」(いぐじぃっと)のふたりがMCとして参加した。
ふたりが登場すると会場は賑やかで明るい雰囲気に包まれ、子ども達も緊張感がすぐにほぐれた様子だった。
夏休みの思い出にプログラミング体験
「子育て応援クラブ」はソフトバンクユーザーが参加できるサービスで、子どもの情報を登録するとさまざまな特典が受けられる。今回の「夏の応援キャンペーン」はPepperを使ったプログラミング教室が大阪と東京で開催された。更には神奈川で里山体験のアウトドア・プログラムが用意された。いずれも親子の夏休みの思い出作りを支援し、絵日記に書けるものとして企画されたものだ。
プログラミング教室の1時限めは、ブロックのコマンドをドラッグ&ドロップや文字入力でプログラミングする「Robo Blocks」の基本操作を体験。「Robo Blocks」は小中学生でも簡単に楽しみながらプログラミングできるツールだ。よしもとロボット研究所のエンジニア、山本泰之氏より操作方法の解説を受け早速子ども達はプログラミング作業に取り組んでいた。
子ども達は「Robo Blocks」で指示した通りに画面の中のPepperが手を上げたり、入力した言葉を話したりするので、子ども達はその反応を楽しみながら、自分たちのアイディアを盛り込んだものを作成していた。
「EXIT」のふたりも子ども達と熱心に取り組む
「EXIT」はチャラい芸風を売りにしているが、ふたりはそれぞれすべての子ども達を回りながら、「Robo Blocks」の使い方や文字入力の方法を熱心に教えていた。
「EXIT」だけでなく、よしもとロボット研究所やソフトバンクのスタッフ達も子どもの解らないところを教えたり、子ども達同士で教え合って、基本的な操作方法を学習。会場内のあちこちで子ども達の明るい笑い声と、Pepperを発話させる声が響いた。
親子でプログラミングに熱中する場面も
途中、一回の休憩を挟んだ。休憩中は参加している子ども達の元に親が駆け寄って、親子で一緒にプログラミング操作をしたり、記念の写真を撮ったりしていたシーンが見られた。
Pepperのクイズ作りに挑戦
2時限目はクイズ作りに挑戦。テーマは「お父さん、お母さん」。子ども達は、お父さんかお母さんに関する質問を作成し、「Robo Blocks」を使ってPepperに発話させる。回答はタブレットの「○」か「×」をタップし、正解した場合と不正解だった場合で、Pepperが異なるリアクションをする、というものだ。
子ども達の感性とプログラミングによって、ユニークなクイズも作ることができる。「Robo Blocks」を触りはじめてわずか数10分だが、子ども達は多くのブロックを積み上げたプログラムを駆使してクイズを作成した。
最後は、みんなが作ったクイズのプログラムをPepperに転送。実際にPepperがEXITのふたりに出題した。出題内容はアイディアを凝らしたモノもたくさんあり、会場は最後まで盛り上がっていた。
■夏の応援キャンペーン Presented by 子育て応援クラブ
2020年度より小学校でプログラミング教育の必修化がはじまる。今回のイベントはそのプログラミングの授業をPepperを使って先取り体験したものだ。プログラミングやロボットに興味を持ってくれる子ども達が増えるとうれしい。
しかし、それはともかくとして、会場には子ども達の楽しそうな笑い声が溢れ、参加した親子にとっては、きっとかけがえのない思い出になったことだろう。
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神崎 洋治神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。