三菱地所が警備ロボット「SQ-2」やVR防災車を総合防災訓練で活用!

三菱地所株式会社は、8月30日の早朝、東京・丸の内エリアを中心にした総合防災訓練を実施した。その訓練には警備ロボットやVR防災車を導入、ICTの可能性を探った。
防災訓練は今年で93回目を迎えた。三菱地所グループ社員約1,250名と、同社の関係先が参加し、丸の内エリアでは同社が保有する約30棟のビルで東日本大震災クラスの地震発生を想定し、全社員が災害対策要員として初動対応や安否確認、情報収集、資機材作動習熟訓練等を実施した。


また今年は、通常時はオフィスビル内の警備業務を行う自律走行が可能な警備ロボット「SQ-2」を活用、「トリアージ」後の負傷者をサポート(声掛けの実施や搬送先・被災状況の共有等)として、防災センターにいる警備員が同ロボットを介してあたる訓練も実施された。同ロボットは複数拠点に配置し、複数の仮救護所の負傷者を遠隔でサポートすることを想定した。

また、丸の内エリアに増加する訪日旅行客や外国人ワーカーに対する災害時の対応として、帰宅困難者受け入れスペースにおける外国人受入対応訓練と防災体験等を行った。




警備ロボットによる災害時医療連携訓練

大手町パークビルに 2019年8月29日より本導入した自律走行可能な警備ロボット「SQ-2」を非常時にも活用する訓練を行った。通常の警備を行っている状態から仮救護所に自律走行させ、仮救護所において、トリアージ後の負傷者のサポートをロボットに搭載の通話・カメラ機能を通じた遠隔での英語対応で行うもの。

警備ロボットを介して負傷者をサポートする様子

訓練では同ロボットを丸ビルにも配置しており、複数の仮救護所を1地点から遠隔で見守ることで、より高度な負傷者のサポートを行った。

警備員が仮救護所を遠隔で確認している様子




訪日旅行客や外国人ワーカー向け帰宅困難者受入訓練・VR 防災体験車等

増加する訪日旅行客に対する災害時の訓練として、帰宅困難者受入スペースにおける外国人受入対応訓練を行った。また、実際にエリアワーカーに参加してもらい、外国人向けの防災体験を行った。具体的には、英語仕様の AED を活用した蘇生訓練や VR 防災体験車を使用した体験型訓練等。

VR 防災体験車の様子

同社は「平素より独自の災害対策要綱を策定し、建物等の耐震化等の各種災害予防策のほか、非常用資機材の配備、食糧備蓄及び災害発生時の非常災害体制の編成など、大地震等の災害への対策を講じています。当社は、今後も千代田区・所轄消防署や各ビルのテナント企業の皆様の協力のもと、非常時にも十分な体制が構築できる安全・安心な街づくりを目指します。」とコメントしている。

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ロボスタ編集部

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