ベルリンを拠点に世界30都市でシェア電動キックボード事業を展開するWind Mobilityの日本法人、Wind Mobility Japan 株式会社は、2019年7月より千葉市(国家戦略特区)と共同で、日本唯一の公道上でのシェア電動キックボードサービス実証実験を行っている。
2020年3月6日(金)に、イオンモール幕張新都心の敷地内に2ヵ所のステーションを増設したことを発表。2020年3月現在、千葉市(実証実験中)と浦和美園駅(埼玉県)周辺エリアの2箇所でシェアリングサービスの展開しており、今回の増設したことで、実証実験エリア内での全ステーション数が14ヶ所となった。
千葉市での実証実験は2020年12月末までを予定しており、同社は、「WIND」の利便性が大きく向上するとして今後もステーションを増設し、利用者から得られたデータや運用実績の知見をもとに、シェア電動キックボードサービスが日本国内でどのようなルールの元で運用されるべきか等、日本の道路・交通事情を考慮した具体的な保安基準の提案や認識の共有を行っていくと述べている。
2019年7月:千葉市(国家戦略特区)と共同による実証実験をスタート。千葉市稲毛海浜公園内での実装(園内に3ヶ所のステーションを設置)。
2019年3月:さいたま市浦和美園エリアで国内初となる公道走行用の電動キックボードの実装によるシェアリングサービスを開始。
※千葉市動物公園内にて無料試乗会を実施。
2019年8月:千葉市海浜幕張駅周辺に3ヶ所のステーションを追加設置。
2019年9月:千葉市動物公園にて電動キックボードを利用した国内初の動物公園内ツアーを実施。
※三井不動産レジデンシャル株式会社が管理する幕張ベイパーク内で試乗体験会を開始。
10月:海浜幕張駅周辺に新たに1ヶ所ステーションを増設。
※東日本旅客鉄道株式会社が実証実験に参画、JR稲毛海岸駅に新たにステーションを設置。
2019年11月:国土交通省と市川市の協力で「道の駅いちかわ」にて国内初の公道走行の試乗会を開催(11月24日、Wind2.0)。
2019年12月:国土交通省と市川市の協力で「道の駅いちかわ」にて公道走行の試乗会を開催(12月13日〜15日、Wind3.0)。
2020年1月:千葉市での実証実験期間を1年間延長し、更なる実証課題を検証(2020年12月31日まで)。
2020年2月:千葉市での実証実験エリアに新規4箇所のステーションを増設、国内初となる次世代版Wind3.0のサービス実装を開始。
2020年3月:イオンモール幕張新都心が千葉市での実証実験に協力。イオンモール幕張新都心の敷地内に2ヶ所ステーションを増設(3月6日)。
■【動画】WINDの紹介:シェアリングソリューション「電動キックボード」(英語)
WINDの概要と利用方法
ドイツ生まれの電動キックボード「WIND」は、専用アプリにより解錠・ロックができ、最高時速19km/h、フル充電で約50kmの走行が可能。原動機付自転車として公道などで乗車できる他、許可を得ている私有地などでの乗車もできる。
運営時間 | 9:00~18:00 |
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利用対象 | 18歳以上(原付1種運転免許保持者) |
利用料金 | ▼スタンダード料金 ・ロック解除100円+25円/1分 ▼ライドパス料金(サービス提供時間内に限る) ・1時間パス 850円/時間 ・1日パス 2,000円/日 |
バッテリー駆動時間 | フル充電で約60kmの走行が可能 |
利用方法 | (1)専用アプリをダウンロードしてユーザー登録 (2)各ステーションのスクーターの近くでアプリを起動 (3)アプリで運転免許証情報を入力しロックを解除して運転開始 (4)終了時は各地のステーションに戻しロックをかければ終了 |
備考 | ※ヘルメットは本体に付属(利用無料)。 ※運転時には専用アプリにてクレジットカードと運転免許証の登録作業が必要。 ※必ず運転免許証を所持し、ヘルメットを着用した上で運転してください。 ※自賠責保険の書類はバッテリーの外側に装着済。 ※道路交通法を遵守し、万一の事故の際は警察・救急等へすみやかに通報し、損害保険会社へ連絡してださい。 |
Androidアプリ:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.zen.zbike
「Wind」の特徴
世界7カ国、20都市での運用実績があり、これまでの運用から得られた最適なオペレーションを提供する他、アプリ開発・モバイルテクノロジーに精通し、品質の高いスマートフォンアプリケーションを開発・提供している。また、日本国内で唯一公道での実証実験を行っており、その運用知見から得られたデータや利用者の意見を実機開発に活かしている。製品開発から製造まで、全て自社で行っており、利便性だけでなく安全性も追求している。
「WIND 3.0」について
2020年2月15日から千葉市の実証実験エリアに導入開始した最新型「WIND 3.0」は、高い耐久性と防水・防塵性(IP67)を備えた、公道でのシェアリング利用を前提に開発されており、設計からデザイン、製造まで全て自社で行っている。従来機より大きな10インチの新型ホイールを採用。同時に、新開発のサスペンション機能を取り入れることで、大幅な安定性向上を可能にした。また、ブレーキを従来の片手でのレバー操作から自転車と同様の両手操作に改良することで、より簡単な操作性と高い安心安全性、更に、本体から取り外し充電が可能なバッテリーを搭載することで事業者オペレーション面での革新と高効率化を実現した。
同モデルは、1回のフル充電で約60kmの長距離走行が可能で、ブレーキに両手用自転車型を採用するなど安全面にも配慮している。システム面では、これまで通りユーザーやエリア単位でのスピード設定といった走行制御や、GPSを利用した走行範囲の設定(ジオフェンス)やヒートマップによる走行実績の可視化が可能で、走行するエリアの交通状況に合わせ、柔軟な設定をすることが可能だ。
▼ WIND3.0スペック
サイズ | 1228 × 536 ×1186 mm |
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重量 | 29kg |
制限重量 | 100kg |
最大時速 | 19km/h |
走行距離 | 60km程度 |
搭載機能 | モジュール(GPS / 4G) |
Wind Mobility Japan株式会社