東京外環トンネル工事に自動運転バッテリー機関車を導入 高精度3Dマップなしでもステレオカメラで代用 ZMPや鹿島建設ら

ZMPと鹿島建設は、新トモエ電機工業とカジマメカトロエンジニアリングと協力し、トンネル工事内で使用しているバッテリー機関車「サーボロコ」無人自動運転化を実施することを発表した。

ZMPと鹿島建設は、現在鹿島建設が共同企業体を設立し施工している東京外環プロジェクトにおける本線トンネル(南行)東名北工事での全長9,155mのトンネル工事内で、同自動運転バッテリー機関車を適用し、実際の施工現場での完全無人自動運転実現を目指す。



高精度3Dマップなしでも自律走行

乗用自動車の自動運転技術では、標識や信号位置、横断歩道の位置など周辺の環境を正確に把握した高精度3Dマップをベースに自己位置推定、障害物検出また走行経路生成などを実現しているが、トンネル工事現場では常にルートが延伸していくため高精度3Dマップを使用できない。

そこでステレオカメラ技術を応用し、高精度3Dマップなしで走行ルート上の建築限界推定を可能にする認識技術を開発。バッテリー機関車に搭載した。また、ディープラーニングを活用した人や物体の認識機能も併せて搭載し、現在無人運転化に向けた更なる性能向上に取り組んでいる。

サーボロコは地下鉄建設工事等の勾配や負荷の大小に関係なく上り下りを一定の指令速度で走行出来る能力を持った牽引車

自動運転バッテリー機関車「サーボロコ」にはZMPのステレオカメラ「RoboVision3」、自動運転ソフトウェア「IZAC」、および「3D LiDAR」他各種センサーが搭載されている。またZMPのVTS(Virtual Tilt Stereo)技術を応用することで、周辺環境が常に変わるトンネル工事現場にて、高精度3Dマップを使用せずに建築限界の推定と安全のための障害物検出を可能にしている。

建築限界とは
運行の安全を確保するため、定められた範囲内には障害物となり得る建築物等(固定・非固定にかかわらず)を設置してはならないという概念。バッテリー機関車は線路上を移動する車両であり、線路上に障害物があった場合にはこれを自由に避けることができない。

RoboVision3はソニー製の車載向け高感度CMOSイメージセンサ「IMX390」を採用し、最大距離150 メートル、水平画角 110°と長距離で広い視野を持つ4眼ステレオカメラ。IMX390はHDRとLED信号のフリッカー抑制の同時処理が可能で、先進運転支援システム(ADAS)や自動運転技術で重要となる「認識」や「判断」の大幅な技術向上が期待できる。

RoboVision3


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山田 航也
山田 航也

横浜出身、1998年生まれの20歳。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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