コロナウィルス感染予防のため公共の場を中心に様々な分野で非接触の操作やコミュニケーション手段のニーズが高まっている。
今後も非接触の操作が可能な機器が注目され、市場の拡大は加速していくと予測される。そのような非接触による操作を可能にする技術のひとつが、株式会社パリティ・イノベーションズが独自技術により開発している空中に映像を浮かび上がらせる結像光学素子パリティミラーだ。
国立研究開発法人 情報通信研究機構発のベンチャー企業である同社は、パリティミラーを応用した非接触空中スイッチモジュール「AirSwich」を開発、2020年中に実用レベルまでの開発を行い、その後商品化を目指すことを2020年7月8日に発表した。(※冒頭の画像 : AirSwichの事例 空中に浮かび上がるアイコン)
なお、博報堂プロダクツが2020年7月8日に発表した非接触サイネージ「触れずに触れられる、エアータッチパネル」にも同社のパリティミラー技術が使われている。
非接触空中スイッチモジュール「AirSwich」の特徴
ただ置くだけで空中映像を浮かび上がらせる新しい光学素子「パリティミラー」によって空中に画像や映像を表示させることができる。これを、センサーと組み合わせることにより、空中に浮かんだ画像に触れることで反応する非接触スイッチへの応用が可能となった。
この組み合わせで開発した非接触空中スイッチモジュール「AirSwich」は、空中結像、非接触による安心、カスタマイズが可能との特徴を持ち、今後エレベーターやドアの開閉、機器の操作など店舗や公共施設、オフィス、工場など多分野に渡っての実用化を目指し各分野の企業と連携していく予定だ。
空中結像
パリティミラーのマイクロミラーアレイ構造によって空中に映像を浮かび上がらせることが可能になり、空中に浮かんだスイッチの画像に指をかざすとセンサーと連動して機器が反応する。指をかざした時のスイッチのボタンの色の変化や、操作音の設定をすることが可能だ。
安心と安全
アイコンが画像として空中に浮かんでおり、画像に指でタッチすることで反応する。物理的なモノに指が触れることなく操作できることで、衛生的で感染予防になり、人々に安心、安全を届けることができる。
カスタマイズ
空中に浮かぶ画像は形状や色を自由に設定することができ、ボタンとしての認識もしやすく、また誤操作を防ぐ。同非接触空中スイッチモジュールは様々な分野への応用を目指し、ボタンのデザインや色、操作音など用途に応じたカスタマイズが可能となっている。
■ 空中時計「HORO」 (参考動画)
株式会社パリティ・イノベーションズ