風を受けて海岸を歩く巨大な仕掛けビーストの映像・・・
プラスチックチューブで組まれた不思議な造形物「ストランドビースト」がまるで生きているように歩く。ストランド(砂浜の)+ビースト(生命体)というオランダ語を組み合わせた造語「ストランドビースト」は、オランダのアーティスト、テオ・ヤンセン氏が創造した生命体だ。
株式会社学研ホールディングスのグループ会社、株式会社学研プラスは、2020年8月7日より科学創造研究所HP上において、テオ・ヤンセン氏が生み出す新しい「ストランドビースト」が動く姿を見ることができる「テオ・ヤンセンWEB展覧会」を同年9月30日まで開催する。
2020年、新型コロナ・ウイルスの世界的流行によって、世界は一変した。これまで毎年のように日本で行われていたテオ・ヤンセン展だが、コロナ禍の収束が見えない現状に、兵庫県立美術館での今夏の開催は中止となった。こうした中、同研究所では、ストランドビーストの素晴らしい世界に触れる機会を少しでもつくるべく、WEB展覧会の開催を決定した。
最新作を含め、12体のストランドビーストを展示
メインの展示となる12体のストランドビーストは、写真・解説・動画のセットで作品を観覧できる。特に、兵庫展で初めて日本にやってくる予定だった「アニマリス・ミミクラエ」。日本未展示の作品の動きも楽しめる。同氏の作品は、生きているようになめらかに進む脚の動きの印象が強いが、12体すべてを見ると、動きにも機構にもさまざまなバリエーションがあり、ストランドビーストの進化をうかがえる。
アニマリス・ウミナミ/アニマリス・プラウデンス・ヴェーラ/アニマリス・アデュラリ/アニマリス・リジデ・プロペランス/アニマリス・オルディス/アニマリス・オムニア/アニマリス・アポディアキュラ/アニマリス・リノセロス・トランスポルト/アニマリス・ムルス/アニマリス・カリプス/アニマリス・ペルシピエーレ・プリムス/アニマリス・ミミクラエ
コロナ禍により世界各地で予定されていた展覧会が中止や延期になり、この夏、同氏はオランダの海岸でずっと作品を作り続けている。ストランドビーストは冬に構想され、春から秋の温かい季節に具体化され、海岸に躍り出てくる。そうした氏の最近の様子なども展示の中に随時追加予定。今まさに生まれようとしている新たな生命体に触れるチャンスだ。
ストランドビーストはどのようにして生まれるのか、なぜあのように生きているような動きをするのか、などの秘密を解き明かすコンテンツや、さらにテオ・ヤンセンというアーティストを深く知ることのできるコンテンツも準備中。完成次第随時掲載していく。
また、同展では、世界で唯一テオ・ヤンセンに認められた大人の科学マガジン制作のストランドビーストのミニチュア組み立てキットや展覧会図録等、通常は実際の展覧会会場でしか販売していない商品7種が購入できるミュージアムショップも用意されている。
http://gakken.co.jp/kagakusouken/webjansen/index.html