
チューリッヒ工科大学発のベンチャー企業で、物流向けロボティクスソリューションを提供するラピュタロボティクス株式会社は、花王株式会社の関東物流拠点に、同社初となる重量検品機能付き協働型ピッキングアシストロボット「ラピュタPA-AMR(Autonomous Mobile Robot)」を今冬、過去最多の65台納入することを発表した。
「重量検品機能」とは、スタッフがピッキングした商品の重量を検知し、正しい製品を正しいオリコンに入れたかどうかを自動検知し、間違いを事前に防ぐことができる機能。わずか10gの商品でも高精度に判別できる。この導入により、物流業務の効率化と持続可能な運用体制の構築と強化が期待される。
花王は、小売店への直接配送など独自の物流体制を進めており、これまでにも最適化や自動化を目的とした技術導入を積極的に行ってきた。出荷作業の効率化や品質向上が進む一方で、労働力不足や将来的な物量増加への対応、持続可能な物流の実現に向けては、既存物流拠点の生産性向上が課題となっている。
ラピュタPA-AMRは、稼働中の業務を止めることなく導入可能で、現場のニーズに応じた柔軟な自動化ソリューションとして高く評価されているという。
今回導入されるラピュタPA-AMR重量検品モデルは、ピッキング作業における歩行距離の削減と生産性向上を図るとともに、重量検品機能を活用して出荷前の検品工程にも対応する。これにより、庫内業務全体の生産性向上と誤ピッキング防止などの運用改善に寄与する。
1. 重量検品機能の搭載
ラピュタPA-AMRは、ピッキング作業において歩行距離を削減し、生産性を向上させるとともに、重量検品機能を活用して出荷前の検品工程にも対応。これにより、庫内業務全体の生産性向上と誤ピッキング防止などの運用改善に貢献する。
2. 65台の協働型ロボットによる効率化
ラピュタロボティクスのロボット群制御技術を駆使し、65台のラピュタPA-AMRが現場で人と協働し、高効率なピッキング作業を実現する。
3. 事業継続性の支援
労働力不足の解消や安定したオペレーションを確立し、持続可能な物流体制の構築を後押しします。
4. 自動充電ステーションの導入
自動充電ステーションの導入により、充電の手間を省き、複数台のラピュタPA-AMRを効率的に稼働させることが可能。
「ラピュタPA-AMR重量検品モデル」の公式ページでは、デモの様子を動画で確認することができる。
https://www.rapyuta-robotics.com/ja/solutions-pa-amr-weight-inspection/
65台のロボットが現場で人と協働しながら高効率なピッキング作業を実現
また、ラピュタロボティクスのロボット群制御技術を活用し、65台のロボットが現場で人と協働しながら高効率なピッキング作業を実現する。さらに、自動充電ステーションの導入により充電の手間を省き、複数台のロボットを効率的に稼働させることが可能となる。
これらの取り組みにより、労働力不足の解消や安定したオペレーションの確立が期待され、持続可能な物流体制の構築を後押しする。
ラピュタロボティクスは、チューリッヒ工科大学(ETH Zürich)発のベンチャー企業であり、「ロボットを便利で身近に」というビジョンのもと、世界最先端の制御技術と人工知能技術を活用した次世代クラウドロボティクスプラットフォームの開発およびロボットソリューションの開発・導入・運用支援を行っている。世界30ヵ国以上から集まった優秀なエンジニアとバイリンガルの営業・カスタマーサクセスチームが連携し、最適なソリューションを提供している。
花王株式会社は、東京都中央区日本橋茅場町に本社を置き、代表取締役社長執行役員は長谷部佳宏氏である。ハイジーンリビングケア事業、ヘルスビューティケア事業、化粧品事業、ビジネスコネクティッド事業の4つの事業分野でコンシューマープロダクツ事業を展開し、産業界向けのケミカル製品も幅広く提供している。
ロボスタでは10月にスマート物流ソリューションのオンセインセミナー(無料)を開催
ロボスタでは10月にスマート物流ソリューションのオンセインセミナーを2回開催します。10月9日(木)には、ラピュタロボティクスと連携した製造・物流ソリューションも提供しているパナソニック コネクトのキーマンが登壇する「製造・物流ロボットの現場導入改革「ロボット制御プラットフォーム」の実際と展望」を開催。
更に10月23日(木)には、矢野経済研究所のロジスティクス分野担当の主任研究員が登壇し、市場調査と経営コンサルティングの専門家の視点から「倉庫現場で革命を起こす、物流ロボティクス市場の現状と将来展望」をテーマにお話し頂きます。
無料の視聴キャンペーン実施中ですので、ふるってご参加下さい。
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