弘栄ドリームワークス 立命館大学 生物知能機械学研究室が開発した配管内検査ロボット「AIRo」を実用化

株式会社弘栄ドリームワークスは立命館大学理工学部(滋賀県草津市)ロボティクス学科・生物知能機械学研究室が開発した、連結車輪型配管内検査ロボット「AIRo」を実用化し、パイプ探査ロボット「配管くん」として2020年10月14日(水)よりサービスを本格的にスタートしたことを発表した。

同社は今後、「配管くん」をコアコンテンツとして、設備業プラットフォーム「何とかしたいを何とかします!」の展開を進めていく。この「配管くん」を全国の設備業者に利用してもらうことで立命館大学との産学連携の成果を全国に広めていく。


水平だけでなく垂直の配管内も走行可能な「AIRo」

立命館大学理工学部ロボティクス学科は1996年に日本で初めて「ロボティクス」を冠する学科として、びわこ・くさつキャンパスに誕生。現在、1,600を超える卒業生がさまざまな分野で活躍している。



同学科内にある生物知能機械学研究室の馬書根教授、加古川篤講師が開発した「AIRo」は複数のジグザグ型リンクを備え、関節に備わったバネにより車輪を配管内壁に押し付けることで、水平だけでなく垂直の配管内も走行可能な自走式ロボット。3インチ(約75ミリ)~4インチ(約100ミリ)までの内径に対応している。


前関節バネ・アナログ指令タイプ(内径4インチ対応・垂直・曲管対応)

前関節バネ・RS485通信タイプ (内径3インチ対応・垂直・曲管対応)

「AIRo」は車軸とリンク間の関節軸を同一直線状に配置させることにより曲管走破性を損なわずに小型化を実現。また、先端と後端に備わった球状車輪によってロボットの姿勢を配管軸回りに転がすこともできる。これにより三次元的に複雑に曲がりくねった配管に対しても素早く確実に適応できるだけでなく、手元の操作が直感的でわかりやすくなった。


前関節バネ・CAN通信タイプ(内径4インチ対応・垂直・曲管対応)

現在は、トルクセンサ付きアクチュエータユニットを中央関節に備えた新たなロボットを開発し、垂直T字管走破にも成功している。


トルクセンサ付きアクチュエータ(内径4~5インチ・垂直・曲管・T字管対応)


AIRoをベースとしたパイプ探査ロボット「配管くん」

パイプ探査ロボット「配管くん」は連結車輪型配管内検査ロボット「AIRo」の技術をベースに、前後にCMOSカメラとLED、ジャイロセンサー、角速度計を搭載。直径100mm~150mmの配管内を自由に移動しながら内部の映像を撮影し、配管の状況を確認。配管の位置も計測し、配管の診断と図面作成を実現する事で、設備のメンテナンスやリニューアル工事の提案を支援する。


パイプ探査ロボット「配管くん」


パイプ探査ロボット「配管くん」を開発した背景

現在、建設業界は少子高齢化に伴う経済規模の縮小や労働人口の高齢化による建設技能労働者の不足など、厳しい状況に直面している。また、ビル・工場などの産業施設、病院や学校などの公共施設、マンション・住宅などの住居施設などの新築工事は地方の人口減少に歯止めがかからず、縮小傾向にある。



このような中、弘栄ドリームワークスは、リニューアル工事において不可欠となる設備の診断を行うツール、すなわち配管の内部を検査できるロボットの開発を進めてきた。その際、同社のニーズに最も適していた技術が、立命館大学理工学部ロボティクス学科生物知能機械学研究室が開発した、連結車輪型配管内検査ロボット「AIRo」だった。

同社は研究室にコンタクトを取り、2018年より技術協力を受け始め、2020年11月より拠点である山形県内の学校や公共施設での試験導入も進め、今般、パイプ探査ロボット「配管くん」の実用化に至った。


今後の展開について

パイプには20ミリ~300ミリまで様々なサイズ・形状・材質のものが存在し、それぞれに合ったパイプ探査ロボットのニーズが既に数多く寄せられている。同社はパイプ探査ロボット「配管くん」を皮切りに、ロボットのバリエーションを増やし、ユーザの様々なニーズに対応できるよう準備を進める。また、工場・プラントや社会インフラなど、特殊用途のロボットのニーズも多々あり、市場動向を踏まえ更に開発を進めていくとしている。

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山田 航也
山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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