【日本初】GMOインターネットがSA構成のローカル5G用無線局の本免許を取得 まずは渋谷オフィスで実験運用

GMOインターネットは日本初となるSA(スタンドアローン)構成のローカル5G用無線局の本免許を2020年12月4日に取得したことを発表した。この免許取得をうけグループ第2本社・渋谷フクラス内にあるコミュニケーションスペース「シナジーカフェ GMO Yours・フクラス」において、まずはGMOインターネットグループのパートナー(従業員)がローカル5Gを利用できる実験環境の運用を開始した。

ローカル5Gとは
携帯電話事業者による全国向け5Gサービスとは別に地域の企業や自治体等の様々な主体が自らの建物や敷地内でスポット的に柔軟にネットワークを構築し利用可能とする仕組みのこと。


SA構成とMEC技術を用いた5G用無線局

GMOインターネットが「シナジーカフェ GMO Yours」において運用を開始したローカル5Gの実験環境は、日本初のSA構成で構築されたローカル5G環境、かつMEC(マルチアクセスエッジコンピューティング)サーバーを導入していることから、次世代モバイル通信技術5Gの特徴である『超高速』『超低遅延』『多数同時接続』を最大限発揮できることが期待できる。そのため、SA構成とMEC技術を用いて構築された5G環境は5Gを活用した様々なサービスが登場する普及期において必要となることが見込まれている。


ローカル5G基地局(渋谷フクラス)

GMOインターネットグループではまずグループ内のパートナーを対象に当該施設を開放し、グループ各社が提供するプロダクトやサービスと5Gの活用を検討していく。なお、通信キャリアが提供する5G環境も併設し、NTTドコモの5G環境を利用することも可能。

SA(スタンドアローン)構成とは
SA構成は4G/LTE基地局を利用するノンスタンドアローン構成(NSA)とは異なり、5Gの無線技術とコアネットワーク設備のみを用いる仕組み。なお、SA構成でローカル5G用無線局の免許を取得したのは、GMOインターネットが日本初(同社調べ)。



MEC(マルチアクセスエッジコンピューティング)サーバーとは
MECはユーザー端末により近い場所(エッジ)にデータ処理を行うコンピューターを配備することで、5G通信の最適化ならびに高速化を図る技術。MECサーバーを導入することでユーザー端末とより近くで通信が行われるため、特に『超低遅延』が実現できると期待されている。

今後は、エンジニア・クリエイターをはじめより多くの人にも5G活用のための実験・テスト環境として利用してもらえるよう、当該施設を社外へ開放する予定。また、ローカル5G環境の拡張に向けて、同スペースにおける4.5GHz帯無線局の免許申請も予定している。


GMOインターネットグループによる5Gの取り組み

次世代モバイル通信技術「5G」はあらゆるモノがインターネットにつながるIoTの普及・発展を加速させるものとして注目されている。

GMOインターネットグループは1995年のインターネット事業開始以来「すべての人にインターネット」をコーポレートキャッチに掲げ、インターネットインフラサービスを中心にインターネット関連事業を提供する企業グループとして、インターネットを通じて人々の日常生活やビジネスを支えてきた。こうした中同グループは今後社会インフラとなり得る5Gに対応したインターネットサービスを生み出し普及させることをミッションとして捉え、まずはローカル5Gの環境を構築する。2020年6月に無線局の免許の申請を行った後、同年10月に予備免許を取得し、今回の本免許取得に至った。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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