第6回「Amazon Academy」開催 テーマは「DX」アマゾンジャパン社長が物流/行政/教育/医療での導入事例を紹介

12月14日にYouTubeのライプ配信で第6回「Amazon Academy」が開催された。第1回が開催されたのは2018年11月、スタートアップ企業を始めとする法人や個人事業主を対象に行われた。
Amazon Academy自体は、イギリスやドイツ、ベルギーなど、海外でも実施されているグローバルプログラム。Amazonのイノベーションから作り出されたビジネス向けのサービスを活用し、新しい事業の立ち上げやビジネスの成長、働き方の変革等をサポートすることを目的としてスタートした。

今回のテーマは「デジタルトランスフォーメーション(DX)」。約2千人の視聴者が参加した。冒頭でアマゾンジャパンの社長 ジャスパー・チャン氏が登壇し、「今年はコロナ禍にあって、働き方、学び方、健康と医療、介護、家族のあり方など新しい生活や社会の変革に立ち向かい、様々なソリューションを打ち出していく年となりました」と語った。

さらに「日本が持っているデジタル化を推進する考えに私も共感しています。誰も取り残さない、人に優しいデジタル化、テクノロジーはあくまでツールであり、人を中心としたビジョンは持続可能な社会(SDGs)を形成していく上で最も重要だと感じています」と続けた。


アマゾンの技術を活用してDXを推進したユースケース

チャン氏はデジタルに活路を開いた中小企業の事業者をユースケースとして紹介した。最初の例では畳屋さんをとりあげ、コロナ禍で在宅時間が増えたためにニーズが高まったが、在庫と発送をAmazonが代行することで、休日でも受注や出荷できる体制を作って、需要の拡大に対応したという。


更に事例として「行政」「教育」「医療」にもAmazonクラウドが支援したという。
行政の例は、大阪府が「大阪コロナ追跡システム」をAmazonのクラウドを活用してわずか数週間で完成させたことを紹介。
教育では、Amazon Chimを使ったオンライン授業によって「学びを止めない未来の教室」を実現、今後もリアルとデジタルが共用されながら授業が進められていくだろう、とした医療分野ではコロナ禍でいろいろな規制が試験的に緩和され、オンライン診療も急速に進んでいる。感染症に限らず、過疎地や病院への移動が困難な患者などに向けて、オンライン診療の社会的な価値は今後も増えていくだろう、と予測した。


テレワークの導入が加速していることに触れ、Amazonでも物流拠点を中心、ソーシャルディスタンスの観測の自動化に取り組んでいることを紹介した。


AWSのシステムを活用し、倉庫内等でスタッフが密集する空間を検知し、対策する「ディスタンス・アシスタント」(Distance Assistant)を開発、これを導入することで社員の安全と安心を確保しているという。「ディスタンス・アシスタント」は無料ツールとして公開し、カメラとパソコンがあれば誰でもAWSから利用できる。

■ Amazon introduces “Distance Assistant”

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ロボスタ編集部

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