
株式会社フィリップス・ジャパン(以下、フィリップス)は2019年に日本で発売された128スライスマルチスライスCT「Incisive CT」に、新たにAI画像再構成機能とAIカメラを搭載し、画質や検査ワークフローが大きく改善された最上位クラスのX線撮影装置「Incisive CT Premium」(インサイシブ CT プレミアム)を4月7日(水)より販売開始することを発表した。
「Incisive CT Premium」(インサイシブ CT プレミアム)はAI技術をベースとした4つの機能をもつソリューション「Precise Suite」(プレサイス・スイート)を搭載することで、オペレーターの経験やスキルに依存せず、検査時間を短縮させ一貫性のある検査結果を提供し、画質向上と被ばく低減の両立を可能にした。また、Incisive CT専用X線管球 vMRCを完全保証する「Tube for Life」を付属することで、ランニングコストに占める割合が大きいX線管球の交換コストを大幅に縮小することが可能。
「Precise Suite」(プレサイス・スイート)4つの機能
1.AI画像再構成機能「Precise Image」(プレサイス・イメージ)
ディープラーニングによるニューラルネットワークを画像再構成プロセスに採用することで、最大80%の線量低減、最大85%のノイズ低減、最大60%の低コントラスト検出能の改善を同時に実現した(従来FBP画像との比較)。また、日常検査のワークフローに適応する高速画像再構成を実現し、リファレンスプロトコルにおいて1分以内の画像再構成を可能にする。
2.「Precise Cardiac」(プレサイス・カーディアック)
「Precise Cardiac」はAIを活用した心臓専用のモーションフリー画像再構成機能。新たに搭載されたAIベースの高度な補正技術により、心臓の拍動によるブレを補正、画質を大幅に向上させる。ヘリカル撮影とコンベンショナル撮影どちらにも対応し、あらゆるシチュエーションにおいて診断精度の向上に貢献する。
3.「Precise Position」(プレサイス・ポジション)
「Precise Position」はAIカメラを使用した自動ポジショニング機能。AIカメラで得られた患者の解剖学的情報を基に、精度を高めた一貫性のあるポジショニングを可能とする。従来のオペレーターによるマニュアル操作と比較して、ポジショニングに要する時間を23%短縮、オペレーター間の一貫性を70%向上、さらにポジショニング精度を50%向上させる。オペレーターの経験やスキルに依存せず、検査時間短縮と一貫性のある精度や正確さを提供する。
4.「Precise Intervention」(プレサイス・インターベンション)
自動ニードルガイダンスが搭載された先進インターベンションツール。ターゲットの深さ、ニードルの角度、ニードルの先端からターゲットまでの距離を自動計測、精度の高い手技をサポートする。また、ガントリーに搭載されたOnPlanタッチスクリーン上で直感的な画像操作も可能となり、迅速かつ安全性の高い検査を可能にする。
株式会社フィリップス・ジャパン
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山田 航也
横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。