AWS連携の健康スクリーニング端末 「HealthGate」を国内販売へ ワクチンパスポートDB連携も視野

海外IT製品の輸入・販売を手掛ける株式会社M2モビリティーは、同社が日本国内代理店を務める、オーストラリアの空港や空会社向け機器開発・製造ベンダー、Elenium Automation Pty(エレニウム・オートメーション)が開発した、大規模なイベントや空港などの公共施設で必要とされる問診票管理、健康状態チェックなどの「健康管理」を100%非接触で操作可能にした専用機器 「HealthGate」の販売を2021年6月より開始することを、同年5月6日に発表した。

なお、同製品は健康スクリーニング端末であり、医療機器には該当しない。(冒頭の画像はElenium Automation公式サイトより)

QRコードで問診票




HealthGateの特徴

同製品を活用することで、面倒な問診票の記入を専用のスマホアプリで行え、設問に回答後に発行されるQRコードを端末のリーダーで読取ることで処理は完了。設問はマルチ言語対応だ。問診票は自己申告でリアルタイムの健康状態を端末で確認。サーマルカメラによる体表温度だけでなく、呼吸数、脈拍、その他の状態を総合的に判断して発熱者の判定を行う。なお、同判定は特許取得技術となっている。スマホアプリの他、リアルタイムでの問診票を使用することも可能。この場合操作者は端末のタッチパネルに触れる必要はなく、独自のジェスチャーコントロールを使用したシステムでタッツチレスで操作を完結でき、接触による感染リスクを防止する。取得したデーターはAWSにて一元管理(専用ポータル)され、複数拠点、複数台の端末のデータを一元的に管理することも可能だ。今後整備される予定のワクチン接種証明書データベース(ワクチンパスポート)との連携もAWS経由での接続が想定される(現在詳細未定)。その他、SDK/APIで他システムとの連携が可能だ。

マルチ言語対応アプリ



AWS(Amazon Web Service)のクラウドと連携

同製品はAWS(Amazon Web Service)のクラウドと連携し、画面のタッチパネルに触れることなく操作を完結することが可能。また、来場者は事前に会場内の専用スマホアプリにより健康確認用の問診票(マルチ言語対応)に回答することで専用QRコードを生成でき、端末でコードを読取るだけで問診票の処理が完了する。QRコードの提示や顔認証、実測定で完了するため、1件あたり1~2分で処理が完了。紙ベースに比べて格段に処理を高速化できる。装は、海外訪問者の言語に合わせて自動的に言語の切り替えが可能(英、中、韓、仏、独など言語追加可能)なため外国人来場者を扱う必要がある施設では特に有効といえる。


「センサー・アレイ」による顔認識とジェスチャーコントロール

同製品は、発熱の可能性を体表温度だけでなく、呼吸数や脈拍数など複数の条件を総合的に判断することで温度だけの判別に比べ検知率が大幅に向上(特許取得技術)。収集されたデーターはAWS上で一元的に管理され「コンタクトトレーシング(接触歴追跡)」用途にも利用可能だ(温度の表示は行なわない)。ジェスチャーによる画面操作は、今回専用に開発された複数のセンサー機器を統合した「センサー・アレイ」により顔認識で頭部の動きを捉え画面上のカーソールと連動させることにより処理を行う。また音声認識はAmazon Alexaにも使用されている音声認識技術を応用し、85db(地下鉄の車内程度の騒音)までの騒音下でも正常に発話者の音声を聞き分けることができる。
IDカードやパスポートなどの認識は付属の高解像度カメラを通じてAWSのOCR機能を使用して行われるため、 IDを物理的なリーダー等に読取りさせる必要はない。また同製品はオフライン環境でも使用できる。これらの技術により100%非接触での操作が可能になった。



ジェスチャーコントロール

【センサーアレイ】同装置に搭載されるマルチアレイセンサーは単体でも販売。既存の接触型端末を非接触端末に更新することが可能。ハードウェアの他システム連携用のAPI/SDKが提供される。


製品専用サイト:https://www.smartaccess.jp/EA

■【動画】Touchless Vital Sign Detection(英語)※非接触でバイタルサインを検出

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ロボスタ編集部

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