遠隔操作ロボット「MORK」がモデルハウスで非接触営業 無人内覧の希望者が増加
ケイアイスター不動産のグループ会社Casa robotics株式会社(以下、カーザロボティクス)は、埼玉県熊谷市のモデルハウスにて遠隔操作ロボットを使った接客を開始することを発表した。
最大で約半数が無人内覧を希望
カーザロボティクスでは関東に9ヵ所あるモデルハウスすべてで、既にビデオ接客システムによる無人内覧を導入している。毎月の自社サイトを通じた内覧申込みのうち、最大で約半数は担当者が立ち会わない無人内覧を選んでいる。この背景には家族だけでゆっくりと見学したいという要望や、新型コロナ以後のニューノーマル時代における直接対面のリスクを避けたいという要望があると考えられる。
既存のシステムは画面越しに担当者がコミュニケーションをとり、ユーザーの質問に答えたり仕様や設備の案内を行っているが、場所は通信の可能な建物内の数カ所に限られていたのが現状だった。そこで、階段のない平屋というメリットも活かし、ユーザーとともに室内空間を移動し、目線や動きを共にしながら対話できる遠隔操作ロボットの導入を検討を開始し、2021年5月より埼玉県熊谷市のモデルハウス「ひら家がミレルン!熊谷展示場」に遠隔操作ロボット「MORK」を正式導入。ロボット(マスコットネーム「ミレルン」)を通じた対応を開始した。
従来のシステムでも非接触による感染リスクの回避や、移動等のコストダウンなどのメリットがあったが、遠隔操作ロボット導入よって下記の効果が期待できるとしている。
1.非接触ながら、ふれあいを感じられるコミュニケーション
2.屋内を移動し、現物を見ながらの商品説明
3.来場者の興味のある場所の確認
ロボットを通じた接客は育児休業から復帰した社員
ロボットを通じた接客を担当するのは育児休業から復帰し、時短勤務中の同社社員。ロボットの遠隔操作によってモデルハウスの接客を行うことで、自宅に近いオフィスにいながら、住宅営業として身に着けた知識や接客スキルを活かすことが可能になった。同社はロボットの導入によって、働き手の状況によらず住宅営業としてのスキルを活かし続ける可能性が開かれると考えている。
今後の予定
今後、モデルハウスにおける運用実績をもとにアップデートを進め、2021年9月頃に複数のIKIのモデルハウスにて運用を開始する。さらに、同社グループでの活用や、他社の住宅展示場やモデルルーム向けに販売し、収益化を目指す。
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。