佐川GS、RFIDリーダー連携の自動仕分けロボット「t-Sort」を導入 人員を約3割削減 プラスオートメーション

物流ロボットのサブスクリプションサービス並びに販売を展開するプラスオートメーション株式会社は、佐川グローバルロジスティクス株式会社(SGL)の東松山SRCにソーティングロボットシステム「t-Sort」(35台、400方面仕分け)を導入完了したことを2021年8月4日に発表した。

今回の導入では処理能力最大化と使い易さの観点からRFIDリーダーとt-Sortを連携させ、さらに拡張性やレイアウト可変性を確保する為にプラスチックパレットを走行ステージに活用したことが大きな特徴だ。同社は、引き続き流通・物流業界の課題解決に向け新たな挑戦をしていくと述べている。





今回の導入について

両社は、事前の入念なデータ分析を繰り返し、従来シングルオーダーピッキングという摘み取り方式で対応していた店舗仕分け作業を、トータルオーダーピッキングからt-Sortでの種蒔き仕分け方式に変更することで、作業者数や出荷能力の観点で大きな導入効果が期待できると判断。加えて、RFIDリーダーを組み合わせることで、作業者の教育時間削減と誤出荷率低減を図れるものとも判断した。また、返品作業にもt-Sortを活用した結果、導入直後から以下定量的効果を確認。さらに今後の具体的な効率化に向けて協業していくとのことだ。

▼ 導入前と導入後の比較

出荷処理能力 +32%
返品処理能力 +343%
人員数 -27%
教育時間 -70%

今回採用したプラスチックパレットを活用した走行ステージは、今後の拡張やレイアウト変更が容易であり、拡張と同時にロボット台数が増加可能な同社独自のサービスを提供することで、さらなる利用者ニーズに応えていくことが可能だ。また、今回のt-Sort現場の立ち上げは3日間と非常にスピーディーであったことから、同社は「自動化サービスをもっと手軽に気軽に」をコンセプトに今後も類似のロボットシステム一式を、独自開発の庫内実行システム「+Hub」とセットにして全国に展開していくと述べている。




■【動画】物流ロボット| “t-Sort”活用法①『通常仕分け』

■【動画】物流ロボット|”t-Sort”活用法②『まとめ投入』

■【動画】物流ロボット|”t-Sort”活用法③『SKU仕分け』




プラスオートメーション株式会社について

国内有数の物流子会社を有し海外を含めたロボット調達に幅広いネットワークを有する三井物産と、先進的物流施設のリーディングプロバイダーである日本GLPの出資を受け2019年6月に設立。2020年9月には物流ソリューションプロバイダーの豊田自動織機への第三者割当増資も実施し、累計ロボット導入台数は1,000台を超える等サービス展開を加速させている同社では、物流向けのRaaS(Robotics as a Service)を月額サブスクリプションで提供している。同サービスでは、初期費用ゼロ、月額使用料のみのシンプルな料金体系で、ロボット導入の支援からシステムのインテグレーション、維持管理まで、すべてをワンストップで提供する。これまで、自動化設備の「投資」「導入・稼働」までがゴールとなりがちであった物流自動化だが、同サービスでは「導入・稼働」をスタートに、実際倉庫で活用し、導入効果を出す(=ゴール)まで並走。
同社は、同サービスにより業界全体を繋げ、物流ロボットシェアリングプラットフォーム構築することで、次代のロジスティクスを利用者と共に創っていくと述べている。


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ロボスタ編集部

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