5G時代を見据えた新体感エンターテインメント、本格ミステリー・サウンドアトラクション作品が登場する。音響定位技術を活用した「ボイシネウォーク」で、受付でウェアラブル端末(スマホと専用イヤホン)をレンタルし、歩きながら耳からミステリーを体感できる作品だ。
タイトルは「よろずや探偵BOSS K夫人の謎」。出演は、藤原紀香、石川由依、長塚京三、更には勝俣州和や高岡早紀ほか、豪華なキャスト陣を起用。総合演出は香月秀之。
8月30日、報道関係者向けの製作発表会が開催された。その様子も含めて、この作品の概要を紹介していこう。
■「よろずや探偵BOSS K夫人の謎」プロモーション動画
Voi Cine Walk「よろずや探偵BOSS K夫人の謎」
「よろずや探偵BOSS K夫人の謎」は歩きながら音響で体感する新感覚のサウンドアトラクション。NEC独自の「音響定位技術」が使われている。豪華なキャスト陣と共に殺人事件の犯人を探す本格ミステリーとなっている。出演は、藤原紀香さん、石川由依さん、長塚京三さんほか。
複数章の構成となっており、パート1はお試しとして無料で提供される。パート2以降の価格は現時点では未定だが1,500~1,800円が予定されている。
実施する場所は全国のビジネスホテル(現時点ではスマイルホテル、スーパーホテルを予定)、全国のレストランチェーン(現時点では養老乃瀧)などを中心に展開する予定だ。
「よろずや探偵BOSS K夫人の謎」主なストーリー
よろずや探偵事務所の所長 円城寺京子(藤原紀香)の元に、ある日、街の有力者である大山公彦の殺人事件の犯人を捜して欲しいと依頼がはいる。
大山商事の社長である大山公彦の殺害にショックを受ける妻・大山薫(高岡早紀)、通称K夫人から依頼だった。20年前、歌手として活躍し人気絶頂の時に結婚、そして引退したK夫人は街の有名人であり、町内に未だにファンがいるほどだ。
大山商事を中心とした大山一族は街の経済を取り仕切っており、その当主である公彦の死に、社長の実弟でもある俊郎(升毅)や、自宅の清掃を任されている清掃会社社長・今村(木村昴)、酒屋の主人・溝口(伊東孝明)、スナックのママ・友里恵(凰稀かなめ)、商店街会長・湯島(勝俣州和)など関係者は動揺の色を隠せない。
この事件を解決する鍵を握るのは体験者であるあなた。助手である美咲(石川由依)と、更には探偵事務所の情報屋である杉本(長塚京三)の協力を得て、犯人を見つけだすのだ。ストーリーが進むにつれて出現するヒントも見逃さずに推理しよう。
なお、製作発表会には木村昴さんと凰稀かなめさんがビデオメッセージを寄せた。
出演:
藤原紀香 石川由依 長塚京三
升毅 伊東孝明 木村昴 勝俣州和 凰稀かなめ 和泉ちぬ 片山紗雪 大和田伸也 高岡早紀
総合演出:香月秀之
企画制作:フレッシュハーツ
製作:パート1:NEC パート2:ル・スポール SEISHIN
協力:SSMRビジネス推進コンソーシアム
実施場所:全国のビジネスホテル(スマイルホテル、スーパーホテル 他)、全国のレストランチェーン(養老乃瀧 他)などを中心に展開
「Voi cine Walk」とは
「Voi cine Walk」(ボイシネウォーク)は、NECの独自技術である「音響定位技術」を活用したエンターテインメント空間を生み出すサウンドアトラクション。「SSMR」(Space Sound Mixed Reality)を利用し、2020年11月6日より開始されたサービス。受付でスマホと専用イヤホンをレンタルして歩きながら聞こえてくるサウンドや音声、映像などを楽しむことができる。
今までは観光案内や施設案内などに採用され、「善通寺」や「道の駅 米沢」でイベント活用されてきた。また、ホラー作品も製作されている。最新コンテンツとなる今回は、本格ミステリーサウンドアトラクションとして進化した。
■SSMRサウンドアトラクション紹介
■参考: 5G時代の新体感サービス第1弾作品の制作「善通寺〜こころに響く空海の言葉」
イベントは終了
3年間で1,000箇所のボイシネシアターを展開する
製作発表会には、SSMRビジネス推進コンソーシアム 兎洞会長、スマイルホテルのホスピタリティオペレーションズの田中氏、養老乃瀧の谷酒氏が登壇した。
兎洞会長は「ボイシネウォークはボイス、シネマ、ウォーキングを掛け合わせた造語で、音と映像で構成された作品を歩きながら楽しむサウンドアトラクション・エンターテインメントの総称」と語り、「周囲のものが実際に語りかけられているような不思議な空間を実現する」「体験した人からは”満足した”という評価を97%も頂いた」と続けた。また、「今後3年間で1,000箇所のボイシネシアター展開を目指す」と目標を示した。「3年間で1,000箇所はほぼ毎日、どこかでサービスが開始されるというペースだが、実現できるように引き合いが既にきている」と自信を見せた。
コロナ禍で自由な旅行が制限される中、ホテルや飲食チェーンなどと連携して、気軽に楽しめるサウンドアトラクションを広げていきたい考えだ。その受付となるのがホテルチェーンや飲食チェーンであり、ホテルチェーンでは「スマイルホテル」が名乗りを上げた。「スマイルホテル」はビジネスホテル形態。宿泊だけの利用に「新体験」をプラスすることで、他ビジネスホテルとの差別化に繋がることを期待するとしている。
飲食業界では「養老乃瀧」が最初に連携していく。谷酒氏は「コロナ禍で居酒屋に行きづらい環境になっているが、サウンドアトラクションで街歩きを楽しんだ後にビールやジュースを飲んで頂いたり、地域との繋がり、地方活性化になれば・・と考えている」と語った。
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神崎 洋治神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。