Japan Innovation Challenge実行委員会は2022年10月8日(土)~10月10日(月)の3日間「Japan Innovation Challenge 2022 ロボットによる山岳遭難救助コンテスト」(賞金総額:2,500万円)を北海道上士幌町にて開催することを発表した。
コンテストでは2019年開催時と同様に「発見」「駆付」「救助」の3課題を設定。「発見」「駆付」に関しては「より安全に、より短い時間で、より正確に」を目指して、遠隔地からリモートで課題に挑戦する形式となる。同コンテストの事前説明会は3月16日(水)にオンラインにて実施する。
実施の背景
2016年から開始した同コンテストは今回で5回目の開催となる。3つの課題「発見」「駆付け」「救助」のうち、「発見」は2020年4月より北海道上士幌町を皮切りにドローンによる夜間の捜索支援サービス「NIGHT HAWKS」を開始。また「救助」に関しては、達成までは至っていないが、実現の可能性が見えてきた。そこで今回は、まだ達成されていない「救助」を継続して実施するとともに、「発見」「駆付」に関しては遠隔地からリモートで課題に挑戦する形式とした。この形式ではロボットをリモートで操作する以外にも、遠隔でのデータ取り扱いや、天候に左右されないロボットの管理等のイノベーションの要素が含まれる。
5回目の開催となる今回は「発見」「駆付」はリモートで行う課題としました。現在、様々なものがリモート化され、便利で安全な世の中に進歩し続けています。遭難者の捜索活動においても、従事する方々の安全を第一に、そして心身の負担を考えると、安全を確保できるところからリモートで活動する時代が来ると予想しております。皆様の起こすイノベーションにより、捜索活動が次なるステージに向かっていくことを期待しています。
課題1「発見(リモート)」
捜索エリアにいる遭難者に見立てたマネキンを発見し、位置と写真を報告する課題。ロボットは事前に指定するスタートエリアに設置し、ロボットの制御はリモート会場から行う。遭難者に見立てたマネキンは、捜索エリア(課題開始時に指定)に複数配置する。
課題2「駆付(リモート)」
捜索エリアにいる遭難者に見立てたマネキンにレスキューキットを運搬する課題。ロボットは事前に指定するスタートエリアに設置し、ロボットの制御はリモート会場から行う。レスキューキットを届けるマネキンの座標は課題開始時に指定する。
課題3「救助」
捜索エリアにいる遭難者に見立てたマネキンをスタートエリアまで搬送する課題。課題1、課題2と異なりロボットの制御はロボットのスタートエリア付近で行う。マネキンの座標は課題開始時に指定する。
「Japan Innovation Challenge 2022」概要
場所 | 北海道上士幌町内 |
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コンテストへの参加資格 | ・個人または組織 ・コンテストの参加において必要となる申請等手続きが可能であること。 ・代表およびチームメンバーに反社会的勢力に属する者が含まれていないこと。 ※1個人は複数のチームのメンバーおよび代表になることはできない。 |
スケジュール(日本時間) | コンテスト事前説明会 2022年3月16日(水)14:00~15:00(オンライン会議システム「Zoom」を使用) 企画書提出期間 コンテスト準備日・前夜祭 コンテスト実施日 表彰式 |
賞金(達成チームで分配) | 課題1「発見」:賞金300万円
課題2「駆付」:賞金200万円 課題3「救助」:賞金2,000万円 |
参加申込み方法 | 企画書提出期間中に企画書をメールにて提出。 |
参加費用 | コンテストへの参加費用は無料。交通費、宿泊費、食費やその他の費用は、各チームで負担する。 |
参加期間 | コンテストは3日間実施。任意の1日、あるいは2日の参加も可能。 |
事前審査 | 主催者にて企画書を審査する。企画書の内容に技術面や安全面等で課題がある場合には、参加を認めない場合がある。企画書の内容は審査にのみ使用し、外部には公開しない。 |
協賛 | 北海道上士幌町、株式会社TKF、株式会社JTB、株式会社HORIZON(現時点) |
備考 | コンテストで実証された技術・ノウハウについては、ドローンによる夜間の捜索支援サービス「NIGHT HAWKS」にて有償で活用する可能性がある。 |
北海道上士幌町について
上士幌町は北海道の十勝エリア北部に位置し、面積は東京23区より少し広い約695平方km、その76%が森林地帯。大自然の恩恵を受けた畑作、酪農などの農業が主要な産業となり、人口5,000人弱に対しておよそ40,000頭の牛が飼われ、その数は全国トップクラス。また、上士幌町は誰もが生き生きと住み良い街を目指し、バイオガスプラントを核にした自然循環型農業とエネルギーの地産地消、スマートタウンの実現に向けた光ファイバー全世帯設置、自動運転バスの実証実験など、様々なアプローチでSDGsに取り組んでいる。
上士幌町公式ホームページ
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山田 航也横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。