「AI・人工知能EXPO」展示レポートの第2弾。前回「最先端のAI技術が集結した「AI・人工知能EXPO」レポート ブレインテック/チャットボット/画像解析AI」の続編。
展示ブースのレポート
画像識別AI × レジ業務「ブレイン」
画像認識、AI、CAD、業務システム等を開発する株式会社ブレインは、AIの画像認識とレジを連携したシステムを展示。パン屋さんを中心に既に1,000台以上の導入実績があるという。
来店客が自由にトレイに取るパン屋さんでは、パンの形状から製品名を判断してレジ打ちをうる必要がある。製品個々にシールが貼られていないため、店員がパン製品すべてを覚えるか、メニュー表と照合しながらレジを打つ必要がある。そこでこのシステムが役立つ。画像からパンの種類と数量を自動判別してデータをレジに照合して金額を算出する。
自動吹き替えサービス「KLling」
KLleonのAI自動吹き替えサービス「KLling」のデモを展示。多国語の自動吹き替えに対応していて、日本語で入力した文字をそのままキャラクターが話すことはもちろん、その文字を英語に自動翻訳して英語で話すこともできる。その際、キャラクターがアニメであっても実在する人間の画像であっても吹き替えた言語の口の動きに合わせて口が動作して不自然な感じを消すことができる。
動画では肖像権の関係でアニメキャラクターによるデモになってしまったが、会場では有名な俳優や大統領、スポーツ選手などでデモが見られてなかなか面白かった、
■自動吹き替えサービス「KLling」のデモ
AIでカンタン文字起こし「Rimo Voice」
1時間の音声データを5分前後でAI文字起こしできる「Rimo Voice」の展示ブース。議事録やインタビュー、動画のテキスト表示など、音声から文字を起こす作業を効率的に作業できる、としている。
将棋AIの実績をビジネスにも「HEROZ」
ブースに将棋盤。不思議な光景だが、将棋AIで世界トップクラスの実績を持つ「HEROZ」(ヒーローズ)の展示ブース。将棋アプリは670万以上のユーザーダウンロードを誇る。将棋AIのノウハウをビジネス分野(BtoB)にも活用していて、竹中工務店の空調と省エネAI、日興証券では株式市場予測やアドバイス行うポートフォリオアプリ、アイリスオーヤマの売上げと在庫管理予測などに採用されている。
あなたにぴったりのコーヒーを薦めてくれる「AMBL」
AMBLはコーヒー関連の企業ではない。展示ブース「CAFE AMBL」では、来場車の年代と性別をAIが推定するAIプロダクト「Agender」を使い、6種類の銘柄からオススメのコーヒーを提供するという企画。年齢と性別推定AIのデモというわけ(コーヒーは本当にもらえる)。
展示ブースでは動線分析エンジン「SHIFTRACER(シフトレイサー)」、人の通行量・密の検知・入退店者数測定プロダクト「AI人数カウンターHEAD/CROSS」、要介助者への対応支援プロダクト「白杖・車椅子検知」、マスクの有無に関わらず年齢性別を推定するプロダクト「Agender(エイジェンダー)」などが紹介されていた。
AI×外観検査ソリューション「KDDIテクノロジー」
KDDIテクノロジーはAIを活用したスマートグラスやヘルメット等を展示。工場や倉庫など、施設で着用している業務用メガネやヘルメットにAIを搭載して画像識別などで安全性を向上する。
AI音声プラットフォーム「CoeFont」
ロボスタではお馴染みのAI音声プラットフォーム「CoeFont」の展示ブースでは、手軽で廉価に合成音声を活用するサービスを提案。10種類の音声合成を聞いてみるデモも用意されていた。
ABOUT THE AUTHOR /
神崎 洋治神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。