花マルで家庭学習は習慣化されやすくなる しゅくだいやる気ペン・IoTデータから見た「ほめる」の効果 コクヨが発表

コクヨ株式会社はいつもの鉛筆に取り付けて日々の努力を“見える化”するIoT文具「しゅくだいやる気ペン」で取得したIoTデータ(対象ユーザー数約1,700名)から、親子のコミュニケーションと家庭学習習慣化の関係を調査・分析したことを発表した。その結果、「花マルを日々もらっている子どもほど継続率が高い」という傾向にあることが定量的に分かった。


花マルの付与頻度と学習継続率の関係性を分析

しゅくだいやる気ペンでは家庭学習に取り組んだ時間がスマートフォンに転送され、日々の努力が見える化される。ここに親が「花マル」を付与することで「ほめる」ことも見える化される。今回はこの「花マルの付与頻度」と「子どもの学習継続率」といったデータを元に、これらの関係性を分析した。

【花マル機能とは】
しゅくだいやる気ペンアプリでは、カレンダー上で子どもが家庭学習に取り掛かった日付に親が花マルをつける機能を提供している。子どものがんばりだけではなく、親の「ほめる」行為を見える化することにより、「かきたくなる⇔ほめたくなる」といった親子コミュニケーションのサイクルを回すことで、家庭学習へのモチベーションアップに繋がることが期待できる。


花マルと家庭学習習慣化の関係

下図は横軸に子どもの学習継続期間を、縦軸に花マルをつける習慣のある親(付与頻度75%以上)の割合をグラフ化したもの。1週間しか継続できなかったユーザーの場合、花マルをつける習慣のある親の割合は24%程度に対して、15週継続できたユーザーの場合、花マルをつける習慣のある親の割合が72%と高くなっている。花マルをつけることで子どものモチベーションがあがり、学習習慣化に繋がっていると考えられる。




花マルをつけるタイミング

学習を終えてから3分以内に花マルをつけているユーザーが31%、1時間以内が57%となっており、半数以上の親が子どもの近くで学習状況を見守っている様子がうかがえる。一方で、学習を終えてから2時間以上経過して花マルを付けている集団も存在している。共働きや家事などで忙しい親が多くなっている中、親の留守中に子どもが一人で学習に取り組み、親も仕事や家事が落ち着いた時間に子どもの頑張りを確認して花マルを付けてあげていると思われる。




ユーザーの声

・花マルが並んでいる様子を見るだけで、意外にもモチベーションが上がるものですね(小3・女子の親)

・毎日花マルもらいたいから必ずなんかやってた(小2・女子の親)

・花マルをがんばって集めるために忙しい日も少しでも勉強するんだ!と本人のモチベーションが上がったこと(小4・女の子の親)

・花マルが溜まっていく様子を毎日嬉しそうに確認していました(小2・男子の親)

・楽しんで取り組んでいます。家で一人で勉強する時に、ちゃんとやっていたかの目安にもなります(小4・男子の親)



今後について

今回しゅくだいやる気ペンは、学習習慣化における「ほめる」効果をIoTデータから定量的な相関関係として捉えることができた。同社は今後も親子のコミュニケーションと学びへの意欲とのつながりを解明しながら、IoT文具のデータ活用を通じて家庭学習の可能性を探究していく、としている。


しゅくだいやる気ペンについて

コクヨのIoT文具「しゅくだいやる気ペン」は、スマートフォンのアプリと連動して、子どもの日々の努力を「見える化」することで、学習への意欲を高めていくために開発された商品。センサー付きアタッチメントを鉛筆に取り付け、勉強への取り組みに応じて溜まった「やる気パワー」をスマホアプリに取り込んで見える化する。「かく⇔ほめる」の好循環を生み出すことで、親子のコミュニケーションを円滑にし、子どもが自発的に学習する習慣を促していく。2020年「第14回キッズデザイン賞」(子どもたちの創造性と未来を拓くデザイン部門)を受賞した。

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山田 航也

横浜出身の1998年生まれ。現在はロボットスタートでアルバイトをしながらプログラムを学んでいる。好きなロボットは、AnkiやCOZMO、Sotaなどのコミュニケーションロボット。

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