Amazon簡単セットアップ対応のスマートリモコン「+Styleマルチリモコン」発売 音声やアプリで家電を操作 市場の状況と課題も発表

BBソフトサービス株式会社は「プラススタイル」(+Style)事業において、+Styleマルチリモコンの新バージョンを発表、2022年7月6日(水)から販売を開始した。新型「+Style マルチリモコン」はテレビ、エアコン、カーテン、扇風機、照明など、対応するスマート家電をスマホで操作できる。Amazonの「簡単セットアップ」に対応し、Amazon Echoなどを通して、声で家電の操作も可能だ。

Amazonの「簡単セットアップ」に対応した「+Style マルチリモコン」

Alexaを使って音声で家電を操作できる。写真は「Alexa、リビングのテレビを付けて!」

発売に当たって、BBソフトサービスとアマゾンジャパンが共同で記者説明会を開催した。

発表会に登壇したBBソフトサービス株式会社 取締役執行役員 プラススタイル事業本部長 近藤正充氏

アマゾンジャパン合同会社 Alexaインターナショナル 事業開発本部 本部長 澤田大輔氏


「+Style マルチリモコン」とは

「+Style マルチリモコン」は、すでにある家電や+Style家電を効率よく用いることで、低コストで家をIoT化することができる製品。家の中にあるリモコンを一つにまとめることができるスマートリモコン。スマートフォンによる家電の遠隔操作が可能で、+Style製品の特長であるスマートモードを活用し、天候・時間・スマホのGPS情報など、さまざまな状況をトリガーとして、家電をコントロールできる。また壁掛け対応ができるため、リモコンから20~25m離れた場所でも利用することができる。

テレビ、エアコン、カーテン、扇風機、照明など、対応するスマート家電をスマホで操作できる


■動画


Amazon「簡単セットアップ」対応でAlexaが自動で連携

「簡単セットアップ」は、Amazon Alexaが自動でデバイスを追加してくれる機能。+StyleアカウントとAmazonアカウントをリンクし、ペアリングをした段階でAmazon Alexaデバイスが自動で対応デバイスを登録する。

左側が今までのAlexa連携のステップ。意外と面倒くさい。右のAmazon「簡単セットアップ」はデモで紹介されたが、Alexaデバイスをスマホ(アプリ)とリモコンに近づけるだけ
Alexaを通じて声でスマート家電を操作

「TVをつけて(消して)」「エアコンのモードを暖房(冷房・自動)にして」などとスマートスピーカーに話しかけるだけで、赤外線リモコンで操作できる家電をコントロールできる。その他、Googleアシスタントを搭載したスマートスピーカー製品とも連携可能。




温度・湿度・照度センサーも機能が向上

ケーブル部分に着脱可能なセンサーとして内蔵されていて、本体の影響を受けにくい形で計測をすることができる。またアプリで温湿度の補正ができ、推移がグラフ化、部屋の環境をわかりやすく把握することもできる。


「+Style マルチリモコン」を使えば、自分で設定した温度・湿度をトリガーにエアコンを操作できるため、猛暑の季節の熱中症などに対して事前に予防対策を行うこともできるという。さらに夏休みで家を長期間空ける際の防犯対策としても有効で、決められた時間に照明・空調を点けるなど、在宅しているような雰囲気を演出し、セキュリティの向上も可能だ。





スマート家電の認知度は向上、更に普及するための課題は

現在「+Style」の製品群は24種類。すべてがWi-Fiに繋がって、スマートスピーカーで操作できる。+Styleの近藤氏によれば、売れ筋はスマート照明で、スマートリモコンやスマホアプリでの操作が解りやすいことが売れている要因の一つと語った。



「節電」に活用できる商品

近藤氏はラインアップの紹介に続けて「節電」に活用できる商品を紹介した。例えば扇風機はバッテリーを搭載しているため、深夜等に充電しておき、電力が多く利用される午後から夕方にかけてはバッテリーで使用することを提案した。


また、スマートリモコンでエアコンを最適な温度に保ったり、遮光カーテンを使って部屋の温度を下げるなど、スマート家電で気軽に節電と快適に繋がることを強調した。

「+Style」のビジネスは順調な様子で、具体的な数字は公表しなかったが、伸び率を紹介。また、昨年のAmazonプライムデーでは、2日間で1.5億円を売り上げた(すべてがスマートプロダクト)として、順調に市場が拡大しているとコメントした。




更に普及する課題はなにか

近藤氏は続けて、スマートプロダクトが更に普及させるために必要な課題をあげた。2019年の調査ではスマートプロダクトへの興味はわずか「27%」だったが、2022年は「51%」に向上した。これはいい傾向ではあるものの、壁となっているものは何か、更に伸ばすには何が必要なのだろう。


近藤氏は「接続・設定が難しそう」という意見に着目した。


このような背景から、Amazon「簡単セットアップ」に対応することで、Amazon Echo商品を使っている人が、音声でより気軽にスマート家電を操作し、そもそもセットアップで迷わない、という製品を誕生させた。


発売記念キャンペーンについて

+Style マルチリモコンの発売開始に合わせて、「発売記念キャンペーン」を2022年7月18日まで+Style本店などで実施する。通常販売価格より20%OFF(1,940円引き)となる。

1.キャンペーン実施店舗
+Style本店、+Style Amazon店、+Style楽天市場店、+Style PayPayモール店
2.キャンペーン販売期間
2022年7月6日(水) 13時00分~7月18日(月) 23時59分
3.キャンペーン価格(税込み)
7,740 円(1,940円OFF)
■「+Style マルチリモコン」通常販売価格(税込み)
本体価格:9,680円

・+Style本店
 https://plusstyle.jp/shopping/PS-IRC-W02
・Amazon店
 https://www.amazon.co.jp/dp/B09R1LZV4K/rsaf-22
・PayPayモール店
 https://paypaymall.yahoo.co.jp/store/plusstyle/item/4580539423144/
・楽天市場店
 https://item.rakuten.co.jp/plusstyle/4580539423144/

■「+Style マルチリモコン」主な仕様
本体サイズ(縦幅×高さ×横幅)77.0mm×19.8mm×58.5mm
重量47g
電源5V/1A
消費電力待機時:100mA(平均) 赤外線送信時:900mA(最大)
赤外線部(有効範囲)送信)約20~25m 受信)水平:360° 垂直:180°
無線方式IEEE 802.11 b/g/n(2.4GHz)
センサー温度/湿度/照度センサー(外付け/着脱可能)
対応家電赤外線で制御可能な家電
※SONY/NEC、家電協などのフォーマットに依存しない学習方式を採用
※無線方式リモコンなど赤外線通信以外で制御するリモコンには非対応
動作環境温度0℃~40℃
湿度10~90%(ただし結露なきこと)
保管環境温度-20℃~45℃
湿度10~90%(ただし結露なきこと)
同梱物
・USBケーブル(1.5m)※市販のUBS ACアダプタ(5V1A)が必要
・クイックガイド兼保証書×1




CO2・温湿度センサーも発売

また同日、「+Style」は、室内のCO2濃度・温度・湿度で家電を管理 できる「+Style センサー(CO2・温湿度)」と、機能を絞った低価格製品「+Style センサー(温湿度)」の販売開始も発表した。


「+Style センサー(CO2・温湿度)」はCO2濃度をほぼリアルタイムでモニタリングし、状況に合わせて家電をコントロールすることができるセンサー。厚生労働省推奨の高精度センサーNDIR方式を採用しており、実測値を3秒ごとに表示する他、CO2濃度を400~9999ppmの範囲で4段階(400~999ppm :青色、1000~1499ppm :黄色、1500~1999ppm :オレンジ 、2000~9999ppm :赤色)で測定し、換気タイミングをスマートフォン(スマホ)に通知することができる。



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神崎 洋治

神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。

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