園児の置き去り防止アプリ「QRだれドコ」にバスでの点呼機能を追加 バス置き去り事故防止に 保育園・幼稚園は原則無償

福岡での園児バス置き去り事故から一年、またもや悲しい事故が起きた。園児の置き去りを防止する方法はないのだろうか。

フルティフル合同会社は、昨年末に開発し、今年6月より正式リリースした園児置き去り防止アプリ「QRだれドコ」のアプリ利用を呼びかけている。新たに「バスでの点呼機能」を追加搭載し、園児のバス置き去りを防止するしくみを取り入れた。


このアプリは園児の名札の裏などに入れておいたQRコードを保育者のスマホや保育園・幼稚園に設置されたタブレットで読み取ることで保育園・幼稚園の管理者や保護者が園児の入園や園での活動を共有できるしくみ。インターネットに接続されたタブレットやスマホがあれば、QRコードを印刷した紙を園児の名札の裏に入れるだけで利用可能。システム自体も保育園・幼稚園であれば原則無料で利用できるという。



「QRだれドコ」バスモードとは

「QRだれドコ」は、6月にリリースしてから、2つの機能を新たに追加した。8月末にはそのひとつである「バスモード」の試験運用を始めたという。「バスモード」は、バスの乗降時に名札裏のQRコードを読み取ることで、各バス停で自動点呼しつつ乗車、園に到着後も自動点呼しつつ園児を降車させるしくみ。
降ろし忘れの園児がいれば添乗者のスマホに注意メッセージが表示されるため、万一降ろし忘れが発生してもバスの運転士や添乗者がその場で気づく。さらに、バスに取り残された場合も含めて園児の入園、未入園状況が園にいる保育者全員で共有できる。また、保護者は自分の子供の状況をスマホやパソコンで常に確認できる(園からの許可とシステムへのログインが必要)。



バスモードの仕組み

朝、急に熱が出たり、保護者に用事ができたりすることにより登園する園児は日々変わる。一人ひとりの園児の状況を毎日情報共有し、それぞれの保育者が把握しておくことには限界があるという。
バスモードでは保護者から園へ急なお休みの電話が入ったとき、パソコンの画面で該当する園児の乗車予定のチェックボックスを変えることにより、現在走行中のバスに自動で登園者の変更が伝達される。これにより各バス停で誰が乗る予定なのか、お休みの園児がいるのかといった詳細な情報を添乗者が常に把握できる。
入園時には保護者に入園の情報が伝達されるため、保護者も安心できる。

バスモード説明図

バスモードの特徴

運行中のバス添乗者の画面


すまいるモードの仕組み

6月のリリース以降で追加されたもう一つの機能は「すまいるモード」。すまいるモードは園児が園に設置されたタブレットに名札裏のQRをかざすことで自発的に保護者にメッセージを伝えることができる。
「ごはんぜんぶたべたよ」「えんていであそんだよ」などのメッセージ(園で設定可能)を選び、スマイリーボタンで今の気持ちをタップしてQRをかざすと保護者に園児からのメッセージが送られる。これにより保護者が子どもの日中の活動や気持ちを知ることができ、仕事や家事の合間でも喜びや安心につながる、としている。


また、フルティフルでは試験運用のためのタブレット端末の貸与も行っている。

関連サイト
フルティフル

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