「人に優しいロボットのデザイン 「なんもしない」の心の科学」が9月13日に福村出版から発売された。
著者は、大阪大学 大学院基礎工学研究科 特任准教授の高橋 英之氏。書籍の帯と「推薦のことば」(まえがき)に石黒浩教授が一筆寄せている。
本書の内容は、人を癒やし勇気づけるロボットを創るには?心理学・脳科学・哲学を用いて「なんもしないロボット」を考える、となっている。
「人に優しいロボットのデザイン」というタイトルではあるが、工業デザインや設計の話が主体ではない。「心とは何か」「ロボットに心は必要か」など、産業用ロボットではなく、パートナーロボットや未来に共に暮らしているロボットに思いを寄せ、人の存在や孤独についての考察が展開される。
むしろ人間の心や「あい」から、未来のロボットを考える、そんな視点で書かれた一冊だと感じた。
このテーマに興味あるロボスタ読者の方はぜひ手に取ってみては如何だろうか?
【本書の目次】
推薦のことば(石黒 浩)
はじめに
第1章 なんもしない人の誕生
第2章 他者の存在を感じる心の仕組み
第3章 「何かする他者」がもたらす不自由、「何もしない他者」がもたらす自由
第4章 「何もしない」はデザインできるか?
第5章 ロボットに宿る心
第6章 ロボットと暮らす女性
第7章 自己開示を引き出す「なんもしないロボット」
第8章 なんもしないロボットが人間集団に与えるインパクト
第9章 「人工あい」の提案
第10章 枯れない「あい」を求めて
第11章 感覚から寄り添うロボット、物語から寄り添うロボット
第12章 ロボットの背景世界を創り出す
第13章 あいがあるロボットの三条件
第14章 インフラとしての「人工あい」
第15章 「なんもしない」と「あい」の科学を目指して
第16章 心は冒険したがっている
おわりに