最先端ロボットにより効率的な社会の実現を目指す東京ロボティクス株式会社は、力制御ロボットアームと多指ハンドを一体化させた『Torobo Arm-Hand System』の販売を開始したことを、2022年11月15日に発表した。
近年、ロボットアームとロボットハンドを組みわせて物体を操る研究が盛んに行われている。しかし、多くの場合、研究者自身が既製品のアームとハンドを別々に購入して組み合わせたロボットを使用しており、ハードウェアのバランス(可動域、可搬重量、見た目等)や制御のリアルタイム性に難点があるという。また、力覚(関節トルク)を精度よく取得できるアームや、触覚センサが付いた多軸・多指ハンドの製品も世の中に決して多くないため、機械学習等を用いた高度な物体操作に関する研究の障害になっていた。同社はこうした現状を打開したい考えだ。
同製品は、2023年7月に最初の出荷を予定しており、2023年9月までの購入者は特別価格が適用される。また、急ぎ必要な場合は、β版のハンド(親指3軸、その他各指1軸)を用いたロボットであれば年内の発注で2023年3月末までに納品可能となっている。
同製品の仕様について
『Torobo Arm-Hand System』のアーム部の仕様、ハンド部仕様などは以下を予定しているが、若干変更になる可能性もある。なお、アームとハンド単体の購入も相談可能だ。
アーム部仕様(全関節トルクセンサ装備)
軸構成 | 7軸ストレート型(R, P, R, P, R, P, R) |
---|---|
リーチ | 690mm(取付底面からアーム先端フランジ面まで) |
可搬重量 | 8kg(最悪姿勢保持時) |
繰り返し精度 | ±0.05mm程度 |
本体重量 | 23kg |
取得データ | 関節角度・速度・加速度・トルク、手先6軸推定力 |
その他 | 関節インピーダンス制御、手先インピーダンス制御(インピーダンスパラメータ変更可能) |
ハンド部仕様
指数 | 4指 |
---|---|
モータ軸数 | 10軸(親指:3軸、その他各指:2軸、親指以外の指の一括開閉1軸) |
最大力 | 15N(最大開き時) |
FSRセンサ数 | 掌3枚、各指先端4枚 |
本体重量 | 約2.5kg |
その他 | 右手・左手選択可能 |
共通部仕様
・制御コントローラPC付属(アーム・ハンド共通)
・DC48V入力
・ROSパッケージ(Gazeboシミュレータ含む)提供
・ユーザーマニュアル提供
・6ヶ月間メールサポート
・DC48V入力
・ROSパッケージ(Gazeboシミュレータ含む)提供
・ユーザーマニュアル提供
・6ヶ月間メールサポート
オプション
・静音電源(AC100V→DC48)
・台座(アルミフレーム)
・ウェアラブル遠隔操作装置(仕様検討中)
・台座(アルミフレーム)
・ウェアラブル遠隔操作装置(仕様検討中)
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