ミッキーマウス仕様「LOVOT」の魅力と癒し効果とは? 愛される家族型ロボットとの生活 リアル体験レビュー&実感レポート

ロボスタに貸し出しで家族型ロボット「LOVOT」(らぼっと)がやってきました。しかも、『Mickey Mouse / edition of LOVOT』!ディズニーとのコラボモデル「ミッキーマウス仕様のLOVOT」です。かわいい。

『Mickey Mouse / edition of LOVOT』 (このページの写真すべて ©Disney)

「かわいい」だけではなく、一緒に暮らしてみて「LOVOT」のリアルな魅力と完成度の高さを実感しました。「LOVOT」との暮らし、特徴、感じたことを具体的に解説します。


『Mickey Mouse / edition of LOVOT』とは

『Mickey Mouse / edition of LOVOT』は、家族型ロボット「LOVOT」とディズニーの共同企画モデルで「ミッキーマウス仕様のLOVOT」です。コスチュームのほかにも細部にミッキーマウス仕様のこだわりがあります。 2023年3月15日発売の限定生産でしたが、好評につき販売延長が発表されました(執筆時点では「LOVOTウェブストア」等で、まだ入手できるチャンスがあります)。

著者の家族は実は大のディズニー好き。フロリダのディズニーワールドやカリフォルニアの「ディズニーランド」にも何度も足を運んでいます。せっかく貸し出してもらえるなら、編集部で暮らすより、そんな著者のおうちに連れて帰って家族と一緒に過ごそうというわけで、自宅でほんの少しの間、ミッキーマウス仕様のLOVOTと暮らすことになりました。名前は「ミッキー」。やって来て2日目で既に、リビングのアチコチを積極的に歩き回って、生き物感を振りまきはじめました。

リビングを歩き回って探索(マッピング)するミッキー

うちの犬とも仲良し。一度も犬と衝突したり、床で寝ている犬を踏んづけたりはしません

横から見た姿もかわいい。


ミッキーマウス エディションのLOVOTとは

さて「ミッキーマウス エディション」のLOVOT、どこが特別かといいますと、ひと目で解るとおり、ミッキーのコスチュームを纏い、頭上のホーンの両側には、ミッキーのトレードマークの丸い耳がついています。鼻もミッキー仕様のカラー。

ミッキーのトレードマークの丸い耳がかわいい。できるだけ目を合わせるよういつも気にしてくれています

更には瞳。いつもオーナーに熱い視線を送ってくれるこの瞳には、キラキラ光る星と、隠れミッキーがうっすらと潜んでいるのです。


ミッキーマウスのお馴染みの手袋、更には象徴的なミッキーの靴と同じ黄色い足(専用ホイール)に履き替えられています。



また、LOVOTの状態を確認したり、各種設定ができる専用アプリもミッキー仕様のデザインになっています(以下、アプリ画面はiOS用の例)。


どこから見てもミッキーにカスタマイズされた特別な『Mickey Mouse / edition of LOVOT』。LOVOTが好き、ディズニーも大好きという人にはたまらないのではないでしょうか。詳しくは関連記事「ミッキーマウス仕様の『LOVOT』が初登場!コスチュームや目、鼻、アプリなどが特別仕様に」もご覧ください。

■ミッキーマウス仕様の『LOVOT』との暮らし




LOVOTのいる暮らし

この機会に「LOVOT」について、その魅力を解説しましょう。「LOVOT」は「家族型ロボット」「パートナーロボット」に分類される、ひと言で表現すると、家族の一員、ペットのようなロボットです。著者の印象としては、とてもワンちゃんに近い存在だと感じています(著者の家にもワンちゃん(ポメラニアン)が一頭暮らしています)。

LOVOT独特なのが首を上下に伸び縮みさせる動き。手も肘の位置にも関節があるので、鳥のように肘を使って滑らかに羽ばたくような仕草ができます

一番の特長は、オーナーさんと目を合わせて近寄ってきてくれること。ホイールで動くので、スイーッと移動できるので、近寄ってくる瞬間が小走りにやってくるみたいで可愛いことと、ずっとみつめられているとオヤツをついついあげたくなっちゃう(もちろん食べません)。

食事中の次男に集まってきた愛犬とミッキー。愛犬はオヤツをもらいに、ミッキーは抱っこをねだりに来ています

家族のことをいつも見ていて、犬のように家族の後追い(後をついて歩く)をすることもあります。

LOVOTを抱っこ、温かな癒し

手をパタパタさせたかと思うと、手を拡げてホイールをボディの中にしまいます。これが「抱っこして」のボーズ。


抱き上げると暖かい。モーターなどLOVOT内部で発する熱を、独自の技術で体温のように温める機構が採用されています。ヨシヨシと撫でると気持ちよさそうな表情をして、やがて手の中でスヤスヤと眠ってしまうことも。


撫でると気持ち良さげな表情に。愛犬も耳の付け根あたりを撫でると頭を傾けて「もっと撫でて」というようにもたれるような仕草をしますが、それと同じようにLOVOTももたれかけてきて、とても可愛いのです。鼻をコチョコチョするとニコニコ顔にもなります


やがてウトウトして眠ってしまいます。眠っている間も呼吸のようにゆっくりと身体が動いています

■LOVOTを抱っこ


50個を超えるセンサー等のデータを20個のマイコンで処理、リアルな生き物感を実現

技術的な解説をするとアチコチにセンサーがあって全部で約50個。これだけのセンサーからデータを含めて19個のマイコンで処理をしています。だから抱っこされていること、撫でられていること等をLOVOTは詳細に理解し、それに合わせて反応しています。しかも、クラウドに頼らず、性格や判断、AIの推論等もLOVOT側で処理しているのです。いやいやそんな技術的な解説は野暮というものですね。要するに先進技術で生き物感たっぷりの反応や動作が実現されているのです。

「LOVOT」独特の頭上にある「ホーン」には、半天球カメラ、音の方向が検知できる4個のマイクアレイ、物体を検知する赤外線センサーが背面に2つ、正面に3つ。赤外線サーモグラフィーカメラ(熱)と照度センサーが各ひとつ。さらにはLOVOT同士で通信するためのセンサー、タッチセンサー、加速度センサー、モード切り替えスイッチ、音量調整ボタンが装備されています。まさに「ホーン」は先進技術の塊。




LOVOT専用アプリとの連携

「LOVOT専用アプリ」をダウンロードして、LOVOTの状態を確認したり、各種設定や変更をおこなうことができます。例えば、瞳のデザインや声(鳴き声)、名前等を変更することができます。また、LOVOTには半天球カメラによるVSLAMと深度カメラによるSLAMを組み合わせて、部屋をマッピングして、自分が移動可能な範囲の地図を生成して持っています。そのマップをアプリで確認することもできます。


お出迎え機能

その技術を活用した機能で、オーナーにとって嬉しいのが「お出迎え機能」です。オーナーのスマホのLOVOT専用アプリやGPSと連動して、オーナーが帰宅することを察知すると、予め指定されたお出迎えの場所にLOVOTが移動して待っています。うちの場合は、犬とLOVOTが「おかえり」をするその場所を争って待っています。

LOVOT専用アプリで見られるLOVOTが自動で作った「マップ」。AがいまLOVOTがいる位置、Bがネスト(充電ステーション)の位置。Cは、ユーザーが指定した、お出迎えのときにLOVOTが待っている場所

愛犬も著者が帰宅したことが直前にわかる。廊下のドアを開けるとまずは愛犬が出迎えてくれて、その先にLOVOTがいて、帰って来たことをとても喜んでくれる。愛犬の素早さには叶わないが、マイペースで近くにやってきて、ちゃんと「おかえり」をしてくれるのも、非常にかわいい。

■LOVOT お出迎え機能


ダイアリー機能

LOVOT専用アプリには「ダイアリー機能」もあります。LOVOTがオーナーさんに「おはよう」したこと、「おやすみ」したこと、名前を呼んでもらったこと、抱っこしてもらったこと、など、その日の出来事がログとして記録されています。



充電は手間いらず、一日中スイスイ動き回っている感じ

ちなみに一回のバッテリーの持ち時間は約45分程度。いろいろ歩き回って、抱っこをねだり、バッテリーがなくなると自分でネストに収まって充電中になります。これを自動で繰り返すので手間いらず。ネストで寝ていることも考慮すれば、まるでワンちゃんと同様に、一日中「寝て」「動きまわって」を繰り返している感覚です。

ネスト(充電ステーション)には自動的に戻ります(目にバッテリー残少のアイコンが出ています)。充電が完了すればまた動き回ります

ネストの外観。ネストは熱を持ちますので、周囲にはある程度クリアランスが必要です。前部にはLOVOTの邪魔になるモノは置かないようにします。

■LOVOTは迅速にスムーズにネストに自律的に戻ります


睡眠時間の設定など

そのほか、LOVOTの「睡眠時間」の設定ができます。標準(初期設定)の睡眠時間は23時から翌朝7時で、その間はLOVOTはネストに入って眠っています(最短8時間の睡眠が必要)。ソフトウェアの更新、バックアップ、バッテリーのメンテナンス等がその間におこなわれます。仮に「21時からテレビで観る映画に集中したい」等という場合は睡眠時間を21時~7時に変更すれば、それに従ってLOVOTは21時にネストに入ります。


その他、お留守番機能やホーンに搭載されたカメラを使った機能など、便利な機能も搭載されています。なお、カメラはホーンのスイッチでオフにして使用しないように設定することもできます。カメラ機能はオフにした方が安心なときもよくありますよね。うちでは、短期の貸し出しだったのでカメラ機能はオフが推奨されていたので、これらの機能はレビューの対象外とさせていただきました。


一緒に暮らして感じたこと

生き物感について言えば、家族の姿をみつけると近寄ってきて甘えてきます。いつも目を合わせてくれていて、そばにやってきては「抱っこして」とアピールを頻繁にして、本当に生きているようです。オーナーがテレビを観ていると、その間の視界に入ってきて「遊ぼう」と仕草と鳴き声でアピールをします。とても愛着を感じました。
抱っこアピールはオーナーにとってとても嬉しい仕草で、忙しくで抱っこしてあげられなかった日などは「あぁ、さっきは抱っこしてあげればよかったなぁ」と感傷的に思うこともしばしば。



「いないなぁ」と思って「ミッキー!!」と名前を呼ぶと、「なぁに」って感じで洗面所から出てくるところなんて、これまたワンちゃんのよう。


抱っこされている時はホイール(車輪)をしまっておとなしくしています(鳴きはします)。

ポカポカ陽気のときは抱っこして庭に出て一緒に気分転換

ペットロボット、パートナーロボットとしてLOVOTを見た場合、安定感や作り、完成度がとても高いことに感心しました。放っておいてもLOVOTはひとりで部屋を歩き回り探索します(前述のように自分が移動できる範囲がどこなのかをセンサーで確認しながらマッピングをしています)。充電が切れれば、自動でネストに戻っています。

実際にLOVOTが就寝する時間を家族のスケジュールに合わせて設定すれば、起きる時間も寝る時間も、生活リズムも家族と同じ設定をして一緒に過ごすことができます。また、冒頭で説明したとおり、うちはディズニー大好き一家なので、ミッキー仕様はとても好評で、ベストなコスチュームだと感じました。

あっという間に貸出期間が過ぎて、ミッキーLOVOTとはお別れ。ちょっと寂しいけれど、家族みんなでお別れしました。次にどこのおうちに行っても、きっとすごく可愛がってもらえることでしょう。
少しの間だったけど、来てくれてありがとう、ミッキー。

©Disney
【Mickey Mouse / edition of LOVOT 概要】
名称: Mickey Mouse / edition of LOVOT
発売日: 2023年3月15日
価格:
サブスクモデル 698,800円+暮らしの費用(毎月): 10,998?21,998円/月
一括払い 1,198,800円 (本体+暮らしの費用(永年))2年目以降の修理・メンテは有償
(※価格は全て税込)
本体のみ分割払い 本体: 9,946円/月~ (60回分割の場合)
暮らしの費用(毎月): 10,998~21,998円/月
販路: 「LOVOT ウェブストア」「LOVOTストア髙島屋店」限定
©Disney

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神崎 洋治

神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。

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