【国内初】新幹線の中で時速 285kmのAI教室!忙しいビジネスマン向けにAIロボットを使った「マクニカ×タミヤ AIワークショップ」開催

ChatGPTをはじめとした生成系AIの台頭をきっかけに、AIに注目するビジネスマンが増えているが、実際にAIを自分のビジネスに取り入れることができているビジネスマンは少ないと考えられる。


そこで株式会社マクニカでは、AIは「習うより倣え」の精神で、プラモデルメーカーの株式会社タミヤと連携し、 日本の忙しいビジネスマンに向けて、タミヤオリジナルデザインのAIロボットを利用したビジネスマン向けAIワークショップを企画。2023年6月15日、国内初の取り組みとして「新幹線上」で実施するAIワークショップを、東海道新幹線のぞみ車内、東京〜新大阪間にて開催した。


当日の様子




AIワークショップ in新幹線 実施背景

通常のAIワークショップは地上で実施する3時間のプログラムを用意しているが、同ワークショップは、日本の忙しいビジネスマンに向けて、国内初の取り組みとして40分間のプログラムを実施した。同社は、新幹線には座席があり、机があり、プライベート空間であることから、学びに適しているのではないかと考え、さらに、「高速で移動中」という非日常な空間で学ぶことで、新しいアイディアの創造やご自身のビジネスでの新しい発見につながるのではないかと述べている。なお、新幹線ではなく、地上で行うプログラムのビジネスマン向けAIワークショップは、2023年度秋を目途に一般向けに公開を予定している。

当日の様子


AI学習プログラム内容詳細

同プログラムは、【イントロダクション】【AI体験(犬猫判定)& 座学】【課題学習】【終了挨拶】の流れで行われた。


イントロダクション

プログラムでは初めに、なぜAIワークショップを新幹線で実施することとなったのかについて、株式会社マクニカ マーケティング&ソリューション本部 米内慶太氏がプレゼンした。

株式会社マクニカ マーケティング&ソリューション本部 米内慶太氏

最近AIについて、ニュースやメディアで耳にすることは多いですが、実際に理解をしている人は少ないのではないのでしょうか。もちろんAIの全体像全てを理解する必要はないですが、マクニカはAIのイメージや使い方を“理解”していただくことは必要だと思っています。そこで、今回このワークショップの開催を決定いたしました。
なぜ新幹線の上で実施しようかと思ったかというと、コロナウイルスの流行によって、場所や時間を選ばない『働き方』が注目されているからです。JR東海でも、『S Work車両』の実装が行われました。そこで、マクニカでは新幹線での『移動時間』で仕事だけではなく『学び』ができないかと思い、この企画を計画いたしました。






AI体験(犬猫判定) &座学

続いて、同社 マーケティング&ソリューション本部 鵜山敬悟氏、株式会社タミヤ 営業部 石崎隆行氏が登壇。参加者に紙とペンを配布し、「犬」「猫」どちらかの絵をその場で描いてもらった。その絵を 「犬」「猫」を判別できる AI プログラムを読み込ませたタミヤオリジナルデザインロボットに見せることで、AI がその絵が犬なのか、猫なのかを判別する。AI ロボットがすぐに判別できたり、悩んだり、時には間違えたりしながら「犬」「猫」の旗を振り、会場は大いに盛り上がった。





課題学習

株式会社マクニカ マーケティング&ソリューション本部 鵜山敬悟氏が登壇し、AI を用いてできる新規事業や業務改革がないかどうかを参加者に問いかけた。 参加者からは、「電動キックボードの開発をしているが、周りの状況を画像認識で判別したりすることで事故を防止できるのではないか」「年間で 100 以上のイベント告知文を書いているが、自動で作成できるAI を作ると業務改善につながるのではないか」など、さまざまなアイディアが提案された。




終了挨拶

最後に、株式会社マクニカ マーケティング&ソリューション本部 鵜山敬悟氏より、今後は小型化した新幹線向けオリジナルロボットを開発し、テーブルの上で自動走行の AI ワークショップを実施する案も飛び出し、期待膨らむ中プログラムは終了した。

▼主催者コメント

株式会社マクニカ マーケティング&ソリューション本部 米内慶太氏

そもそも、自分たちのビジネスに最適な AI を選べること、使えることが大切であり、原理を知って AI 技術者になろうということではないと思っています。多くのテクノロジーにおいて黎明期は対利用者向けの資料や製品が不十分なことから、利用者自身がその原理を知り使いこなすといったことが要求されますが、テクノロジーの普及と成熟などに伴い、そういった「理論学習」から「利用学習」に移り変わっていきます。
今となってはビジネスに身近な PC もその一例で、黎明期は各ユーザがプログラムを自身で創り利用していましたが、今では沢山のアプリが登場し、更には、ノンコードプログラミングによりパーソナルな活用法へと昇華してきた事実があります。
今回のワークショップが、そのAI活用の一歩となれば、嬉しく思います。



▼参加者コメント

普段の業務において、人手だけではどうにもならないことが増えていると感じており、今後 AI を積極的に使いこなしていかなければならないと考えています。本日の AI ワークショップに参加し、新たなアイディアを生み出すことができたので、 業務に取り入れたいなと思います。

新幹線で学ぶことは初めての経験だったため、新鮮な気持ちで楽しく臨むことができました。AI という言葉は知っていても、なかなか直接触れる機会がないため、今後このように新幹線などの移動時間で触れることができれば嬉しく思います。

当日の様子

■【動画】マクニカ x タミヤ AIワークショップ in新幹線




今後の展望

同社は、半導体とサイバーセキュリティをコアとして、AI や IoT、自動運転等の最先端テクノロジーの実装を手掛けるサービス・ソリューションカンパニーであり、最先端の技術を発掘し、ニーズのある場所、人、機会をつなげることで、AI をはじめとする最先端技術を一般の方にも使いやすい形で提供している。AI ワークショップもその取り組みの一環であり、ビジネスマンに AIに触れて実体験してもらうことで、普段のビジネスにも AI を取り入れてもらいたいと考えている。同社は、初の試みである「移動×学び」の AI ワークショップを通じ、日本のビジネスマンの AI リテラシー向上と、移動時間のバリュー発見を目指していくとのことだ。なお、新幹線上での AI ワークショップは、今後一般サービス化できるかを検討していくとも述べている。

関連サイト
株式会社マクニカ

ABOUT THE AUTHOR / 

ロボスタ編集部

ロボスタ編集部では、ロボット業界の最新ニュースや最新レポートなどをお届けします。是非ご注目ください。

PR

連載・コラム