NTT東日本や立教大ら5者、ロボットやAIなどICTによるデイサービス利用者の生きがいを創出する産学官連携実証を豊島区で開始

NTT東日本東京北支店は、立教大学大学院人工知能科学研究科、フロンティア、豊島区および豊島区社会福祉事業団と協力の下、主にデイサービス利用者に対して、AIやICTを活用したレクリエーションを通じて笑顔を増やし、生きがい創出をめざす共同実証を2023年8月12日に開始した。

今回の実証実験により、超超高齢社会が急激に進む社会のへ対策として、産学官での介護・福祉関連AIを共同検討し、開発・社会実装をめざすことで、社会課題の解決に貢献するとしている。

実証実験の背景と目的

現在日本では、人口減少や少子高齢化、超超高齢社会への進行が著しく、総人口は前年同月に比べ約56万人減少している一方、65歳以上の高齢者人口は3,618万人と、全体の約29%を占めている(総務省統計局2023年7月20日公表「人口推計」より)。

特別養護老人ホームにおいては、新型コロナウイルスによる影響で外出や家族との面会が難しい環境にある中、デイサービス利用者であっても同様に外出の機会の減少などがみられており、このような現状により楽しみや外的刺激が減少した結果、利用者の表情が乏しくなり家族や介護スタッフとのコミュニケーションも困難となることで、さらに他者との関りの機会が減少するといった「負のスパイラル」に陥ることが想定される。

NTT東日本、立教大学、フロンティア、豊島区、豊島区社会福祉事業団の5者は、産学官共同で2019年より介護AIプロジェクトを始動させ、分析、検討を進めてきたが、こうした現状を踏まえ、主にデイサービス利用者の方々へ、AIやICT(ロボットやVR)を活用した新規レクリエーションを提供する共同実証を開始することとなった。

NTT東日本は、ロボット・AI等のAIやICT技術を用いて利用者個々人の要望を反映したレクリエーションを提供することで、個人の介護レベルに関わらずデイサービス利用者の方々へ笑顔や生きがいを創出するよう努め、加えて家族や介護スタッフの方々にも笑顔を波及し「笑顔創出の循環」をめざすとしている。

実証事件の概要

1:共同実証の内容

・デイサービス利用者に対するAIやICTを用いたレクリエーションの提供
・レクリエーション提供後のデイサービス利用者の映像、音声、表情推定データの収集分析

2:各者の役割



【共同実証イメージ】


3:共同実証期間

2023年8月12日〜2024年3月末まで(予定)

4:今後の展開

NTT東日本は、本共同実証を通じ、介護福祉分野におけるAI技術の有効性を検証し、全国的な課題となっている高齢化に対する有益なソリューションを検討することにより、引き続き地域の課題解決・地域活性化に貢献するとしている。

ABOUT THE AUTHOR / 

ロボスタ編集部

ロボスタ編集部では、ロボット業界の最新ニュースや最新レポートなどをお届けします。是非ご注目ください。

PR

連載・コラム