GMOインターネットと未来ロボットが共同受託 国産AI搭載四足歩行ロボットで陸上自衛隊駐屯地警備の24時間自律化を目指す

GMOインターネットと未来ロボットが共同受託 国産AI搭載四足歩行ロボットで陸上自衛隊駐屯地警備の24時間自律化を目指す

陸上自衛隊が全国の駐屯地で24時間自律警備を実現することを目指す取り組みとして、GMOインターネットグループと未来ロボット株式会社が共同で「警備用ロボット(四足歩行型)システム導入検証業務」を受託したと、2026年6月18日(木)に発表された。

国産AIを搭載した四足歩行型ロボットが自律的に構内を巡察する体制の構築を目指すものであり、民間のロボット技術と通信・セキュリティ技術を防衛分野に応用する試みとして位置付けられる。

役割分担と参画企業

今回の事業はGMOインターネットグループ4社と未来ロボット株式会社が参画するコンソーシアムが受注した。

※GMOインターネットグループ株式会社、GMOインターネット株式会社、GMOサイバーセキュリティ byイエラエ株式会社、GMO AI&ロボティクス商事株式会社

役割は明確に分担されており、未来ロボットが四足歩行型ロボットの企画・設計・開発を担当し、GMOインターネットグループがプロジェクト統括、通信基盤の構築、セキュリティ検証、品質管理を担う。防衛関連施設という高いセキュリティ基準が求められる環境での運用を想定しているため、通信インフラの堅牢性と情報の安全管理が特に重視される体制になっている。

搭載技術の概要

開発するロボットにはcm級精度のGNSS(全地球衛星測位システム)を活用した自己位置推定技術が組み込まれる。GNSS単独では数メートル程度の誤差が生じるところを、複数の衛星測位信号と補正データを組み合わせることでセンチメートルレベルの位置精度を実現するもので、夜間や悪天候時においても自律巡察を支える基盤となる。

また、未来ロボットが独自開発した自律走行システム「fuRoute(フルート)」も搭載される。「fuRoute」は同社がこれまで屋内・屋外の自律搬送や施設内巡回サービスで培ってきた知見を凝縮したシステムであり、静的・動的な障害物の認識回避から経路の再計画までをリアルタイムで処理する。

段差・斜面・砂利道といった不整地や積雪・凍結が生じる寒冷地環境でも安定した走行性能が、四足歩行形状の採用の目的とも言える。

想定される活用場面

陸上自衛隊は全国に約160の駐屯地等を擁しており、広大な敷地の警備を限られた人員で継続することが課題となっている。今回の導入検証では整地・不整地・寒冷地を含む多様な環境での走行性能が試される予定で、ロボットが自律的に巡察ルートを回りながら異常を検知した際の対応連携フローも含めた運用体制の整備が進められる。

構築したシステムの検証データをもとに、将来的にはリモート警備システムの全国展開を視野に入れた取り組みが続く方針だ。

防衛・官公庁分野への橋渡し

日本国内で四足歩行型ロボットが防衛や官公庁施設の実用業務に活用されるケースは依然として少なく、今回の事業は先駆的な取り組みに位置付けられるだろう。自律型ロボットによる省人化・無人化の警備体制は中長期的な人手不足解決として検討される段階に入りつつある。

GMOインターネットグループと未来ロボットの実績が組み合わさった、防衛インフラへの適用可能性を探る実証実験として、今後の成果が注目される。


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