フィジカルAIによるロボット統合制御基盤の研究開発を加速するROBOTS、ドコモとインキュベイトファンドから資金調達

フィジカルAIによるロボット統合制御基盤の研究開発を加速するROBOTS、ドコモとインキュベイトファンドから資金調達

株式会社ROBOTSは、インキュベイトファンド株式会社および株式会社NTTドコモを引受先とする第三者割当増資により、シードラウンドの資金調達を実施したと発表した。

同社は現場で働くほど賢くなるロボット統合制御基盤の研究開発に取り組むスタートアップで、今回の調達資金でロボット統合制御基盤とフィジカルAIの研究開発を進め、警備分野からの社会実装を加速する。

「ロボット統合制御基盤」で多様なロボットを一体のシステムとして動かす

ROBOTSが開発するのは特定のロボットそのものではない。四足歩行ロボットやアームなど、メーカーや種類が異なる多様なロボットを現場の課題に応じて組み合わせ、ひとつの仕組みとして統合的に制御する「ロボット統合制御基盤」だ。

現場が求める作業は現場ごとに大きく異なり、一台のロボットですべてに対応するのは難しい。一方、作業ごとに専用機を個別開発する方法では、変化し続ける現場に追随するのは容易ではない。

同社の統合制御基盤は、メーカーや機種の異なるロボット・アーム・各種センサーを一つの基盤に接続し、一体のシステムとして統合制御する仕組みだ。

個々のロボットの運行管理だけでなく、歩行ロボットによる移動とアームによる物体操作を協調させる動作レベルでの組み合わせ制御までを担う点が特長で、従来のロボットでは対応が難しかった階段・段差の移動や施錠確認といった多様な作業が可能になる。

既製の高性能ロボットを適材適所で組み合わせることで、専用機をゼロから開発する場合と比べ、短期間・低コストで幅広い現場の課題に対応できる。その中核を担うのがフィジカルAIであり、現場での運用を通じて得られるデータを活用し「現場で働くほど賢くなる」基盤として進化を続けるとしている。

担い手不足が深刻な警備分野

最初に取り組むのは、深刻な担い手不足が続く警備分野だ。警備業界は過酷な労働環境などにより人手不足が深刻化しており、警備員の離職率は高く高齢化も進んでいる。警備品質の維持と持続的な事業運営の両立が業界全体の重要な課題となっており、人手不足を理由に受注を見送る現場も生まれている。

こうした課題に対し業界では採用強化や職場環境の改善に加え、デジタル技術を活用した省力化が進んでいる。なかでも人が担ってきた巡回や監視そのものを担う警備ロボットは、現場の負担を直接的に軽減する打ち手として期待されている。ROBOTSは多様なロボットを組み合わせる統合制御基盤によって、警備現場の省力化や警備員の負担軽減に貢献し、人とロボットが役割を分担する新たな協働体制を築くとしている。

NTTドコモの新規事業創出プログラムからスピンアウト

ROBOTSは、NTTドコモグループの新規事業創出プログラム「docomo STARTUP」を通じて発案した事業構想をもとに設立された。2026年7月15日にNTTドコモからスピンアウトし、事業を開始している。

今回調達した資金は、国産のロボット統合制御基盤とフィジカルAIの研究開発、および警備分野での社会実装に充てる。将来的には警備現場で蓄積したロボット制御や現場導入の知見を活用し、設備点検・保守、建設・土木など段差移動や物体操作を伴う他分野への展開も視野に入れている。

代表取締役CEOの河内洸貴氏は「ソフトウェアだけでは届かない領域がある。それを埋められるのは実世界で動くロボティクスしかない。それが創業の原点だ。現場の課題に応じて多様なロボットが組み合わさり、あたりまえに人と働く未来をめざす」とコメントしている。


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《ロボスタ編集部》

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