日本のドローンメーカーが米国防衛調達へ参入するための支援拠点「BULK」、アイ・ロボティクスとドローン・ジャパンが茨城に設立

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日本のドローンメーカーが米国防衛調達へ参入するための支援拠点「BULK」、アイ・ロボティクスとドローン・ジャパンが茨城に設立

株式会社アイ・ロボティクスとドローン・ジャパン株式会社は、米国政府調達および防衛・公共用途市場への参入を目指す日本のドローンメーカー・パーツメーカー・アプリケーションメーカーを支援する拠点として、「Blue UAS Laboratory Kawachi(BULK)」を設立したと発表した。

BULKは、茨城県稲敷郡河内町にあるドローン実証拠点「ドローンフィールドKAWACHI」内に設置される。飛行場や研究開発施設、屋内外の検証環境を活用し、ドローン本体・部品・ソフトウェア・周辺システムについて、米国政府調達対応に向けた実証・検証のフィールドとコミュニティを提供する。

技術支援、要件整理、設計レビュー、試験計画、ドキュメント整備、海外連携支援などの実務は、両社が国内外で培ったネットワークを通じて行う。

部品レベルの信頼性が競争力になる時代

ドローンはインフラ点検、測量、警備、災害対応に加え、防衛・公共用途でも重要性が高まっている。米国ではサイバーセキュリティ、データ保護、サプライチェーンの信頼性を重視する流れが強まっており、政府調達では機体そのものだけでなく、構成部品やソフトウェアの由来・設計・セキュリティ・運用時の安全性が問われるようになった。

Blue UAS関連の枠組みでは、完成機を対象とする「Blue UAS Cleared List」に加え、相互運用性を持つUASコンポーネントやソフトウェアを対象とする「Blue UAS Framework」が整備されており、部品メーカーにとっても米国政府調達に接続する機会が広がりつつある。

2025年以降、この枠組みは大きく再編された。従来は競合的に捉えられがちだった「Blue UAS」と「Green UAS」は、現在では階層構造として整理されている。AUVSI(無人航空機システム国際協会)が運営するGreen UASが商用・公共向けの標準認証として位置付けられ、2025年7月にはDIU(国防イノベーションユニット)とAUVSIにより、Green UAS認証がBlue UAS Clearedへの正式な認証ルートとして発表された。

加えてBlue UASはCleared(第一層)とSelect(第二層)に整理され、NDAA適合・サイバーセキュリティ・サプライチェーンの評価を第三者評価機関が担う体制へ移行し、運用主体もDIUからDCMA(国防契約管理局)へ移管される見通しだという。これにより、日本の部品・アプリケーションメーカーにとっては、まずGreen UAS認証を取得し、必要に応じてBlue UASへ進むという現実的な道筋が生まれているとしている。

フライトコントローラからソフトウェアまで幅広く支援

一方で、日本のドローンパーツメーカーが米国の調達制度に参入するには、NDAA関連要件、サイバーセキュリティ評価、部品表管理、ソフトウェア構成管理、試験レポート作成、英語での技術説明など、複数の専門領域を横断する準備が必要になる。

BULKは、完成機メーカーだけでなく、フライトコントローラ、通信モジュール、GNSS/RTK、センサー、カメラ、ESC、電源、オンボードコンピュータ、地上局ソフトウェアといったパーツメーカーやアプリケーションメーカーが、米国政府調達エコシステムに参入するための技術的な準備を支援する場と位置づけられている。ドローン・ジャパンが推進してきた「DOP(Drone Open Platform Project)」の取り組みを土台に、実証拠点と専門ネットワークを組み合わせることで、国内メーカーの海外市場参入をハンズオンで後押しする狙いがある。

日本製ドローンの海外展開は、安全保障上の要請から国産化・国際標準対応が急務となっている分野でもある。今回のBULK設立は、単体の機体開発支援にとどまらず、部品・ソフトウェア単位でのサプライチェーン信頼性確保という米国側の要求に、実証フィールドを軸にして応えようとする取り組みと言える。


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