株式会社ORSOは、プログラミングドローン「DRONE STAR PARTY」向けに、生成AIと対話しながら制御プログラムを開発できる新機能「PC接続モード」を追加し、無料配布を開始した。あわせて、実際につくったアプリを紹介する作例集も公開している。
生成AIとドローン制御プログラムを開発
これまで「DRONE STAR PARTY」は、スマートフォン上のビジュアルプログラミングで操作プログラムを組む方式だった。
新たに追加された「PC接続モード」では、パソコン・スマートフォン・ドローンをそれぞれ接続し、ChatGPTやGemini、Claudeといった生成AIと対話しながら、ドローンを制御するプログラム自体を開発できるようになった。機体とパソコンはスマートフォンを介してつながり、ドローンのカメラ映像や音声認識を使ったアプリも構築できる。「PC接続モード」の接続アプリと操作説明書は9月4日から無料で配布されている。
開発にあたっては、プログラミングの専門知識は前提とされていない。無料配布される説明書には、離陸・着陸・移動・停止・待つという5つの命令と、安全に飛ばすための条件が記載されている。
つくりたい動きを言葉(プロンプト)にしてこの説明書とともに生成AIへ渡すと、実際に飛行するプログラムが生成される仕組みだ。開発環境の構築も不要で、パソコンと機体をつなぐ接続アプリを1つ用意するだけで、生成AIが書いたプログラムはWebブラウザ上で実行できる。
カメラ映像を使ったアプリも制作可能
機体のカメラ映像はパソコンに転送され、映った対象を識別して動きを変えるアプリも作成できる。手の形がグーかパーかを判定してじゃんけんをする、開いた手のひらを追いかけて飛行するといった応用例のほか、音声による指示や結果の音声通知にも対応する。

実際に開発されたアプリをまとめた「DRONE STAR プログラミングAI作例集」も同時に公開された。「ドローンとじゃんけん」は機体のカメラに映った手を見てグー・チョキ・パーを判別し、勝敗やあいこに応じて機体の動きを変える。「手を追いかけるドローン」は、開いた手のひらを検知すると機体が向きを変えて追跡し、手の映り方の大きさから距離を測って一定の距離を保ちながらホバリングする。各作例には、実装内容・完成したプログラム・生成AIに送った指示文が掲載されており、ユーザーが作成した作例の投稿も募集している。

体験ブースをMaker Faire Tokyo 2026に出展
「PC接続モード」を用いたアプリ開発を体験できるブースを、9月5日・6日に有明GYM-EXで開催される「Maker Faire Tokyo 2026」に出展する。
来場者が思いついた動きをその場で言葉にすると、スタッフとともに生成AIが書いたプログラムで実際に飛行させる体験ができる。
フィジカルAIの体験環境として位置付け
ORSOは今回の取り組みの背景として、カメラなどのセンサーやモーターを備えた機械にAIを組み込み、現実世界を認識して判断・行動させるフィジカルAI領域への関心の高まりを挙げている。
経済産業省は2026年6月に「AIロボティクス戦略」を改訂し、2040年の世界のAIロボティクス市場規模を60兆円と想定している。「DRONE STAR PARTY」はカメラとモーターを備えながら約50.5gの手のひらサイズで、教室や家庭でも扱いやすい。1台の機体を通じて、フィジカルAIの技術に手を動かしながら触れられる点を特徴としている。

本体はリリース記念価格として、2026年9月30日まで税込15,730円(通常価格24,200円)で販売される。バッテリー3本が標準付属し、慶應義塾大学や東京大学をはじめ全国の教育現場で活用されている。
ロボスタオンラインセミナー情報
フィジカルAIに重要な「学習データ」 知能化ロボットの最前線
ロボスタでは、ヒューマノイドやAIロボットの進化を支える「学習データ」をテーマに、オンラインセミナー「フィジカルAIの『学習データ』はどう作る? APTO高品氏が語るフィジカルAI時代のデータ戦略と社会実装」を10月7日(水)に開催します。

講演では、「フィジカルAIになぜ学習データが重要なのか」といった基礎から、VLAや模倣学習、テレオペレーションによる実世界データの収集、アノテーション、シミュレーションや合成データの活用まで、フィジカルAIの学習データがどのように作られるのかをわかりやすく解説していただきます。
さらに、実際のユースケースや社会実装に向けた取り組みを紹介します。NVIDIAやAWSとの連携など、フィジカルAI時代に求められるデータ基盤やエコシステムのあり方、今後の可能性についても深掘りします。
ロボットを賢くするための「データ」は、どこから集め、どう作り、どう活用していくのか。フィジカルAIの社会実装を「学習データ」の視点から考えるセミナーです。ぜひ、ご参加下さい。
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「触覚」のAIロボット最新研究と実装の最前線
ロボスタでは、AIロボット実装の鍵を握る最新技術のひとつ「触覚・力覚」をテーマに、オンラインセミナー「ロボットは「触覚」で進化する ヒューマノイド・フィジカルAI時代のハプティクス最前線」を9月17日(木)に開催します。

講演では、「人間の触覚・力覚とは何か」「ロボットに触覚はなぜ必要なのか」といった基礎から、視覚AIとの融合、遠隔操作やテレオペレーションとの関係、医療・介護・製造分野への応用、さらにはヒューマノイドやフィジカルAI時代における触覚技術の役割まで、最新の研究動向を交えながらわかりやすく解説していただきます。
後半は、柔軟ゴムセンサ「e-Rubber」の開発や実証実験、「身体性AI」やロボットへの応用事例等をご紹介。
大学等における最先端研究と、企業による社会実装の両面から、触覚技術の現在地と今後の可能性を深掘りします。ぜひ、ご参加下さい。
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