森永乳業は「クラフト フレッシュモッツァレラ」ブランドから新ラインナップとして「クラフトフレッシュバジルモッツァレラ」を9月22日より全国発売することを発表した。それに伴い、平野レミさんによるCMを制作。更には、平野レミさんをモデルに開発した営業・商談ができるChatGPT連携タレントロボット『AI平野レミロイド』を開発、報道関係者にお披露目、デモを公開した。
タレントに似たタレントロボット(アンドロイド)は従来からあったが、ChatGPTを活用して対話できるタレントロボットは日本初(森永乳業調べ)とした。
平野レミさんがタレントロボット『AI平野レミロイド』と初対面
「クラフト バジルフレッシュモッツァレラ」は、関東甲信越以東では9月1日より発売しており、バジルの爽やかな風味とモッツァレラのミルク感が口の中で広がる商品となっている。
「クラフトフレッシュバジルモッツァレラ」の発表会に登場した平野レミさんも、自身にそっくりなアンドロイドとは初対面とあって「すごくドキドキする!」と興奮気味。
商品が封を開けて2秒で食べられるという特徴からたった2秒のCMを制作した。その苦労話のやりとりの後、ついに『AI平野レミロイド』を公開。「(見るのが)おっかないね!」と感想を述べた後、銀のベールが剥がされて『AI平野レミロイド』との対面を果たすと、平野レミさんは「出た!そっくりね」と笑った。
『AI平野レミロイド』が右手を動いて話しはじめると、平野レミさんは「動いちゃった!」とびっくり。「横顔が特にそっくり」と感想を述べた。
■『AI平野レミロイド』初公開、除幕式
『AI平野レミロイド』が商談デモ
『AI平野レミロイド』の対話能力と将来の営業・販促するシーンをイメージするため、実際の商談に見立てたデモが実演された。顧客と森永乳業の担当者と平野レミロイドが3人で掛け合う形式で、平野レミロイドは営業アシスタントの役割を担う。
AI平野レミロイドは「貴重な時間を頂きありがとうございます」と挨拶を行った後、「新商品の紹介をお願いします」という問いかけに対して、右手を動かしながら、商品の紹介を行った。
そのほか、オススメの食べ方やアピールポイントなどを紹介した。
■『AI平野レミロイド』の営業・商談デモ(アドリブでハプニング付き)
アドリブでハプニング
その後、アドリブで平野レミさんが「いま何時ですか? という質問にも答えられるの?」と突然割り込み、「今日のところはやめときませんか?」と会場スタッフは困惑。それでもレミさんに押し切られ、実際に質問してみたところAI平野レミロイドは黙ったまま、回答することができないというひと幕があった。
■「AI平野レミロイド」と平野レミさん本人との会話
『AI平野レミロイド』開発
AI平野レミロイドは、森永乳業と大手代理店が協力して自作した。アンドロイドを作ろう、と決まったものの、最初は何からどう始めれば良いか解らず、調べながら制作したという。
平野レミさんの顔は3D撮影して熟練の造形師により製作したシリコン製。駆動部分は現状では右手のみ。口や顔の表情も固定となっている。
ChatGPTを連携し、AI音声プラットフォーム「CoeFont(コエフォント)」の最新AI技術を活用して、平野レミさんのAI音声で発話する。
チーズ事業マーケティング部 伊佐地氏はロボットを開発して起用した理由について「商談や販売活動ができるタレントロボットを目指して開発した」と語った。
少子高齢化が進む日本において「人材不足」が社会課題となっている。コロナ禍を経験し、接客業務がままならないと言う状況が今後もないとは言えない。一方でAIやメタバースに代表されるテクノロジーは急速なスピードで進化し、新しい日常を実現するためには様々な選択肢とチャレンジが必要と考えたとしている。
そこで、「クラフト フレッシュモッツァレラ」 ブランドでは、営業や商談をロボットが行う時代を見据え、プロトタイプとしてこのタレントロボット『AI平野レミロイド』を開発した。これまでCMやポスターといった素材が中心であったマーケティング業界に新しい選択肢を提示するとした。
「一方的な商品説明だけでなく、その商品から派生する質問、世間話などコミュニケーションが可能で、ベースのシステムで用意された対話以外にも、ChatGPTを利用して対応が可能になっている。平野レミさんの声だけでなく、話し方まで反映している」と続けた。
試食会も開催、サーモンとの組み合わせが絶妙
発表会では、新製品の「クラフト バジルフレッシュモッツァレラ」の試食会も開催された。もちろん著者もチーズは大好きだ。
フレッシュモッツァレラ市場は直近6年で約2倍と急成長しているという。その中でも、ひとくちタイプは約4倍と成長著しく2022年度の市場において4割を占めるほどになっているという。
「クラフト バジルフレッシュモッツァレラ」は、そのまま食べておいしいタイプの、バジル液に入った、見た目は白玉のような味付きフレッシュモッツァレラだ。チーズのみずみずしさとバジルのフレッシュ感を楽しめる食べきりサイズとなっている。
バジル味付きでひとくちタイプなので、袋から出すだけで1品として食べられる。また、手軽なおつまみにもなる。マグロやサーモンなど、様々なものとの付け合わせも美味しいという。試食会で食べたがなるほどそのままでもチーズのみずみずしさとバジルのフレッシュ感が美味しい。しかし、サーモンとの組み合わせが実に絶妙と感じた。
1.バジル味がついた、ひとくちフレッシュモッツァレラ。
2.開けたてのフレッシュ感を最後まで楽しめる、食べきりサイズ。
3.調味不要だから、すぐに食べたいおつまみシーンでも、開けてそのまま楽しめる。
いろいろなレシピが公式サイトに紹介されているのでチェックしてみるとよいだろう。
ABOUT THE AUTHOR /
神崎 洋治神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。