ディップ株式会社は、生成AIを活用した日本初(*1)の対話型バイト探しサービス「dip AIエージェント」を開始する。同社は、このサービスを早期実用化するため2023年4月に「ディップ技術研究所」を設立、東京大学 松尾・岩澤研究室の成果活用型企業である株式会社松尾研究所と連携し、最先端の技術開発を進めている。
このサービスを通じて労働市場の諸課題を解決し、誰もが働く喜びと幸せを感じられる社会の実現を目指しす、としている。(*1)同社調べ
生成AIを活用した日本初の対話型バイト探しAI
日本の労働市場は、少子高齢化による労働力不足が一層深刻化することが予測されている。また、アルバイトなどの有期雇用労働者は全労働人口において37.1%(*2)と増加傾向が続き、労働市場において欠かせない存在となっている。さらにダブルワークの増加もその重要度を高めているという。
求人サービスは時代とともに進化し、1970年台頃まで主流だった新聞広告から有料情報誌、フリーペーパーへと移行し、現在はインターネットが主流となっている。同社は2000年に「はたらこねっと」を開始して以来、独自のサービスとマーケティングを展開し、インターネットでの仕事探しを提供してきた。
しかしながら、インターネット求人サービスは仕事選びを飛躍的に効率化した一方で、求人サイトに訪問した人が採用に至る率は一般的に数%程度と十分とはいえない状況だという。
このような背景とAI技術の急速な進展を機に、同社は生成AIを活用した日本初の対話型バイト探しAI「dip AIエージェント」を開始する。将来、AIが求職者に寄り添い、対話を通じて、一人ひとりの潜在的ニーズや将来の夢、特技、性格にあった仕事を提案するサービスを実現することが可能となる、としている。
このサービスでは、当社の採用コンサルタント約2,000名が集める「最新かつ正確な独自の求人情報」と「求職者の顕在・潜在ニーズ」といった質の高いデータによりマッチング精度を高め、双方向のコミュニケーションを通じて最適な仕事に出会える機会創出につなげ、誰もが働く喜びと幸せを感じられる社会の実現を目指す。
(*2)総務省統計局「労働力調査(詳細集計)2023年(令和5年)」より
「dip AIエージェント」の概要
同社は、日本最大級の求人情報サイト「バイトル」を運営している。生成AIを活用した新たなサービスで、従来の「大量の求人情報から検索する・選ぶ」方法から「対話しながら最適な仕事に出会える」方法へと進化させ、採用率を大幅に高めていくことを目指している。
このサービスでは、プログラムされた規則やロジックに基づいて応答を生成する従来のチャットボットとは異なり、生成AIを活用してより自然な応答を生成し、対話を通じて最適な仕事に出会うことを目指す。
ここで重要なのはマッチングの精度。そのためには求人企業の最新かつ信頼性の高い情報・データが必要となる。このサービスでは、全国約2,000名の採用コンサルタントが集める「最新かつ正確な当社独自の求人情報」と求職者の「顕在・潜在ニーズ」を活用してマッチング精度を高め、一人ひとりに優しく寄り添い最適な仕事・職場に出会える機会創出に貢献していく。
なお、株式会社松尾研究所と共同で以下のような技術レベルを設定し、本サービスの開発を進めている。この度開始した本サービスはレベル2「対話支援型」となり、2027年2月期内を目途にレベル3「深層理解型」へ到達することを目指す。
参考:サービスレベル
・レベル1「基本案内型」
基本的な情報提供と案内機能を備え、ユーザーの入力に基づいた初歩的な提案を行う。
・レベル2「対話支援型」
ユーザーとの対話を通して、ニーズを理解し、検索技術を活用して具体的な提案を行う。
・レベル3「深層理解型」
ユーザーの潜在的なニーズの理解、個別化された提案をしていく。
・レベル4「人間同等型」
人間のエージェント機能と同等の理解力をもち、適切な提案をしていく。
・レベル5「人間超越型」
ユーザーを全面的にサポートし、高度にカスタマイズされた提案をしていく。
サービスの特長
1.会話形式で仕事が探せる
3つの選択肢から回答できるほか、自由にメッセージを送信も可能。会話を通して自分のやりたい仕事が整理できる。
2.いつでもどんなことでも相談できる
「面接がうまくいかない」など 悩みを優しく聞いてくれ、必要なアドバイスも行う。仕事に直接関わらない雑談もできる。
3.自分にぴったりな仕事が見つかる
会話を通し、ユーザーの曖昧な希望を把握し、希望条件をもとに絞り込むなどマッチ度の高い仕事を見つけることが可能となる。