炒め調理ロボ「I-Robo」を大阪王将の3店舗へ新たに導入 テスト導入店舗で客数と客単価がアップしたことを評価

TECHMAGICは、2024年5月までに炒め調理ロボット「I-Robo」を餃子専門店「大阪王将」を運営する大阪王将の大阪王将長尾店(大阪府枚方市)、大阪王将ららぽーと新三郷店(埼玉県三郷市)、大阪王将御徒町駅前店(東京都台東区)へ導入したことを明らかにした。

テスト導入店舗の客数・客単価上昇が評価

2023年10月の大阪王将西五反田店に「I-Robo」のテスト導入を開始後約半年が経過。これに伴い西五反田店では、職人は複数の「I-Robo」を操作しながら次の調理の食材の準備や接客に時間を使うことができており、混雑時には料理の提供時間がこれまでと比較し短縮されたことで客数アップに繋がった。また、一般的に「逸品料理+白米」を組み合わせた定食が多い中、西五反田店では「I-Robo」の導入により提供が実現した新メニュー「逸品料理+炒飯」といった組み合わせの定食が人気で、それにより客単価もアップしたことなどが評価され、今回3店舗への「I-Robo」導入となった。

様々な立地の店舗へ導入

大阪王将は2024年2月末時点で全国に337店舗しており、今回導入される3店舗は様々な立地・客層に対して本格導入のスタートとなる。

長尾店は、ロードサイドにテーブル席が多い大型店舗で、ファミリーでの来店も多い。ららぽーと新三郷店は、商業施設のフードコート内にオープンした新店となり、週末の大混雑したフードコートで複数料理の同時提供のオペレーションを検証する。御徒町駅前店は駅前の繁華街の店舗で、他店舗と異なり元々オール電化の店舗での検証を実施予定だ。

各店には2台の「I-Robo」が導入されており、改良が続けられている。

今夏発売される炒め調理ロボットの最新版「I-Robo2」は更にコンパクトになり、タッチパネルの操作性や自動洗浄機能の洗浄性が向上したモデルとなる。今までサイズが導入障壁となり、導入に至っていなかった店舗でも導入が広がっていくことが期待されている。なお、炒め調理ロボットの導入店舗拡大につきましては、今後も続々と予定されている。

I-Robo導入概要


大阪王将には、調理の速さとクオリティを、1級から3級までの3つのレベルで審査する調理検定試験制度がある。

全国でたった17名しかいない難関レベルの調理1級を持つ熟練職人の鍋さばきを、様々な角度から半年間研究。彼らと変わらないクオリティを安定して提供できるように、加熱温度、加熱時間、鍋の回転スピード、回転方向まで細かく調整して完全コピー化したのが「I-Robo」。

「I-Robo」では、約60種類ある大阪王将の定番メニューの中から、炒め物メニュー約20品の調理が可能。「I-Robo」導入により、重たい中華鍋の調理が減り、強い火力で過酷な厨房の環境などが改善。人手不足の解消にもつながる。

各店舗概要

大阪王将 長尾店

所在地 〒573-0164
大阪府枚方市長尾谷町2-12-7
営業時間 11:00~22:00(LO.21:30)
座席数 88席
リニューアル日 2024年4月17日


大阪王将 ららぽーと新三郷店

所在地 〒341-0009
埼玉県三郷市新三郷ららシティ3-1-1 ららぽーと新三郷2Fフードコート
営業時間 平日/11:00~20:00(LO.19:30)
土・日・祝/11:00~21:00(LO.20:30)
座席数 600席
オープン日 2024年4月26日


大阪王将 御徒町駅前店

所在地 〒110-0005
東京都台東区上野5-26-8
営業時間 11:00~22:30(LO.22:00)
座席数 34席
リニューアル日 2024年5月21日


炒め調理ロボット「I-Robo2」

炒め調理ロボット I-Robo2: 調理と洗浄を自動化

TECHMAGICが開発した調理ロボットI-Roboは、攪拌、加熱、調理後のフライパンの洗浄といった一連の動作を自動化することができるロボットで、炒飯・野菜炒めなど、熟練の職人のレシピを自動で再現する。自動調理においては、メニューに応じて、加熱温度、加熱時間、フライパンの回転スピード、回転方向を柔軟且つ適切に調整できる。このように、I-Robo の導入により、人手不足の課題に対し省人化を推進し、解決を目指す。
新たに発売する「I-Robo2」は更にサイズがコンパクトになり、洗浄性やタッチパネルの操作性が向上した進化版モデル。また、要望に合わせて安全ガードや循環フードなどのオプションも追加可能となり、多様化するクライアント様のニーズに合わせ、カスタマイズの幅が更に広がっている。

I-Robo1からの改善ポイント

タッチパネル
・タッチパネルがより大きくなり見やすく。
・タッチパネルに表示される調理の操作フローを変更し、レストランの厨房向け、またセルフ調理(お客様ご自身がI-Roboに食材を投入して調理する)向けなど幅広いニーズに対応。
・イラストを多用したユーザーインターフェースへ進化し、より見やすく、分かりやすく。

本体サイズ
・洗浄槽を前に配置することで奥行きが従来のI-Roboより小さくなり、より多くの場所への設置が可能に。

オプション追加可能(洗剤、安全ガード、バーコード、循環フード)
・洗剤オプション:洗剤での洗浄により、より衛生を意識した運用が可能に。
・安全ガード:特にセルフ調理時に有効。油跳ね、水跳ねを防ぎ誰でも安全に扱える。
・バーコード(QRコード):バーコードリーダーは、タッチパネルの下部に配置。
セルフ調理時、食材キットに付属するバーコード(QRコード)を読ませることで、調理レシピを呼び出せる。また、不正利用や誤ったメニュー押下の防止。
・循環フード:オプションでつけることにより、排気フードの施工無しで設置が可能。
空調工事を減らすことができ(工事費減、空調効率アップ)、レイアウトや設置場所の選択肢の幅が広がる。

TECHMAGICは2024年6月4日〜7日にかけて、東京ビッグサイトで開催される「FOOMA JAPAN2024」において、「I-Robo2」を初公開する。展示ブース内では厨房に設置した場合の想定と、セルフ調理イメージの2種類のセットアップでI-Robo2を展示予定。

展示会名称 FOOMA JAPAN2024
会期 2024年6月4日~6月7日
10:00-17:00
場所 東京ビッグサイト 東1〜8ホール
TECHMAGICブース 東2ホール、2M-28


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ロボスタ編集部

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