![](https://robotstart.info/wp-content/uploads/2024/07/MEDEMIL-Drive-00.jpg)
株式会社MEDEMILは、2024年7月1日、眼球運動解析による運転能力測定装置「MEDEMIL Drive」(メデミルドライブ)の先行受注生産販売を開始した。
MEDEMIL Driveは「眼の動きから運転能力を測定する装置」。自動車運転能力評価AIが90秒で運転能力をスコア化する。プロドライバーを含め、運転車を簡易測定することで交通事故削減に繋がることが期待できるという。
運転能力の測定
MEDEMIL Driveは、長距離の運転が必要となるバス・タクシー・トラック事業者や、近年大きな社会問題となっている高齢者の自動車運転事故の削減を目指して開発された。
タクシードライバー約300名の過去の事故歴と眼球運動から学習させた「自動車運転能力評価AI」と、独自に開発した運転能力評価アルゴリズムによって、眼球運動の高度な解析を行う。
そのため、装置のゴーグルの中をわずか90秒ほど覗くだけで、運転に必要な眼の機能だけでなく、脳の機能(認知・注意力・判断力など)を複合的に評価し、運転能力をスコア形式で定量的かつ高速・簡便に測定できるとしている。
測定結果はレポート形式で印刷してその場で渡せるほか、2次元バーコードをスキャンするして手持ちのスマートフォンで結果を表示することもできる。
運転能力スコア
今後の事故リスク
視界の広さ
奥行き知覚
明暗への順応
反応速度
注意力 など
測定終了後は視線位置の変化を動画形式で振り返ることができる。例えば運転の映像を見ているドライバーの視線位置を確認することで、「飛び出すバイクが見えていなかった」などのフィードバックを行うことができる。安全運転教育の現場でも使用できるとしている。
バス・タクシー・トラックなど交通・物流事業者等の安全運転講習や、警察や免許センター、自動車教習所等の安全運転教育現場での使用が期待できる。
その他の機能
「運転能力測定モード」以外にも、視界の測定に特化した「視界測定モード」を搭載しており、自身の眼の視界についてより詳細な測定もできる。
さらに、運転能力をただ測定して終わりではなく、「トレーニングモード」も搭載しており、ゲーム感覚で楽しく眼球運動や奥行き知覚のトレーニングを行うこともできる。
導入について
操作が非常に簡単で、ボタンを一度押せば全自動で測定が進められる。専用のスタッフなどは必要としない。測定者が単独で測定することもできる。例えば、装置を休憩スペースなどに置いておくことで、従業員が隙間時間に測定やトレーニングを自由に受けることもできる。
スタンドアロン設計でオフラインでの動作にも完全対応しているので、セキュリティ上インターネット環境の用意が難しい警察関係・自治体・事業者でも簡単に導入できる。
また、要望があれば装置を持ち運びに対応するようカスタマイズすることも可能。オンライン、対面形式でのデモも可能。
医学生2人が自主研究が開発のきっかけ
この装置の研究開発は、東京医科大学の医学生2人(西村氏・野田氏)の自主研究が出発点になったという。2019年に当時社会問題となっていた高齢者の自動車運転事故を解決するべく、眼球運動解析に着目して研究を開始。U-22プログラミング・コンテスト2020に学生として出場し、経済産業大臣賞<総合>とSOMPO賞を受賞した後、社会実装を目的として2023年に同社を立ち上げた。
研究開発から5年の年月が経て、学生発の自主研究が社会実装される大きな一歩を踏み出す。
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株式会社MEDEMIL
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