ロボットとAIを活用して未来の物流自動化とヒューマノイド社会実装を推進する日本のスタートアップ企業 INSOL-HIGH株式会社は、「国際ロボット展2025(iREX)」において、自社開発の「REAaL」プラットフォームにAMR(自律走行ロボット)連携機能を新たに実装し、ヒューマノイドロボットとの協調動作デモを初公開した。

「マルチロボット実行基盤」の実現へ
この展示では、移動・運搬・操作といった一連の業務フローを、多様なロボットが単一のプラットフォームで自律的に連携し遂行する様子を披露。同社のコンセプトである「One Platform. All Robots.」を体現する最先端の取り組みとなった。

今後「REAaL」では、メーカーごとに異なるロボットの仕様差を吸収し、関節構造・可動域・デバイス特性の違いを統一的に扱う独自のアダプテーション技術の実装に取り組む。これにより、学習したスキルをさまざまなロボットへ横展開することができ、現場の要件に応じてヒューマノイドと自動化ソリューションを柔軟に役割分担する「マルチロボット実行基盤」を実現する。
今回のデモは、単なる連携ではなく、産業現場で即戦力となるレベルの統合制御が可能であることを示した点で大きな意義がある。(関連記事「【動画】日本の物流倉庫でもついにヒューマノイドの試験導入が始まる!完全自律のピッキング作業を公開」)
来春稼働を予定「フィジカルデータ生成センター」
本発表は、INSOL-HIGHが来春稼働を予定する「フィジカルデータ生成センター」の中核技術として位置づけられている。このセンターは、ヒューマノイドロボットの高度化に不可欠な実世界データを日本国内で大規模に生成するコンソーシアム型の拠点となる。
すでに複数の大手企業が参画を進めており、先行参画企業枠は10社まで残り僅かとなった。製造・物流・インフラといった産業領域における次世代のロボット活用シナリオを、民間主導で共創できる環境が整いつつある。
2026年は「ヒューマノイドロボットの社会実装が加速する年」
INSOL-HIGHは、「One Platform. All Robots.」を旗印に、フィジカルAI時代の産業基盤を日本から創り出すことを目指している。2026年は「ヒューマノイドロボットの社会実装が加速する年」として、今後もロボティクスの標準化と現場実装の取り組み、そして日本発のフィジカルAIが世界で競争力を持つためのエコシステム構築を推進していく方針だ。


