STマイクロエレクトロニクスは、高解像度センシングの新基準となるオールインワン小型dToF(ダイレクトTime-of-Flight)3D LiDARモジュール「VL53L9」を発表した。
ロボットやFA、スマートビル、AR/VR、ヘルスケアなど幅広い産業分野での活用を想定しており、2026年7月上旬に量産が開始される予定だ。
2,268ゾーンの高解像度と100fps対応を実現
VL53L9は、54°×42°の広い視野角で2,268(54×42)ゾーンという高解像度の3D深度マッピングを実現する。測距範囲は5cm~9mで、誤差1%以内の高精度を達成。100フレーム/秒の高速フレームレートにも対応する。
ST独自の積層型BSI(裏面照射)SPAD(単一フォトンアバランシェダイオード)センサ技術と、革新的なメタサーフェス光学素子(MOE)を組み合わせることで、これらの性能を実現している。
エッジAI向けに後処理を大幅簡略化
従来のドットスキャン方式に代わるデュアルスキャン・フラッド照明を採用し、モーションアーティファクトの低減やデッドゾーンの解消を実現。2Dの赤外線情報と3Dの深度情報を相補的に取得できるため、演算能力の低い小型マイコン上でも幅広いエッジAI処理を効率的に実行できる。
オンチップのdToF処理機能と専用パワーマネージメントICを集積し、キャリブレーションも不要なため、システムへの組み込みが大幅に簡略化される。
パッケージサイズはわずか12.8×6.1×4.6mmで、デュアル電源(1.2Vおよび3.3V)に対応。MIPIやI3Cインタフェースで多様なCPUプラットフォームと互換性を持ち、レーザー安全規格クラス1にも準拠している。
Yole Groupのアナリスト、Anas Chalak氏は「dToFモジュールは次世代3Dセンシング技術の普及を実現する重要な技術になってきている」と指摘しており、2025年から2030年にかけてToF技術の採用拡大が見込まれる。
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