東京大学発のフィジカルAI企業である株式会社commissureは、ヒューマノイドや協働ロボットの導入判断を学ぶ法人向け研修プログラム「フィジカルAI研修」の提供を2026年8月に開始した。
基礎2研修・機種別2研修の計4研修で構成
国内の製造業やロボット導入企業では、人手不足や熟練職人の高齢化により、長年蓄積されてきた身体知・技能の継承が難しくなっている。加えて、ヒューマノイドや産業ロボットの導入を検討しても「何から始めればいいかわからない」という声が多く聞かれるという。commissureは、こうした課題に対し、研究機関発の技術知見と企業でのPoC実装経験を持つCTO自らが監修する実践的な研修プログラムを立ち上げた。

研修は、全体像とPoC判断の土台を学ぶ「基礎研修」2種と、対象機体の適性と導入条件を学ぶ「機種別研修」2種の計4研修で構成する。
基礎研修は、AIとロボティクスの全体像や活用領域・導入工程を学ぶ「フィジカルAI理論研修」と、対象工程の選び方やPoCの範囲、Go/No-Goの判断を演習で学ぶ「フィジカルAI実践研修」からなる。
機種別研修は、機体特性や安全・リスク評価、運用・保全までを学ぶ「協働ロボット研修」と、現在の能力と限界、作業適性や投資判断を整理する「ヒューマノイド研修」を用意する。企業ごとの課題に応じて、4研修から単独または組み合わせて受講できる仕組みだ。初めて学ぶ場合は、フィジカルAI理論研修からの受講を推奨するとしている。
人材開発支援助成金の活用を前提に設計
各研修は対象外時間を除く10時間以上のOFF-JT形式で、対面・オンラインの両方に対応する。日程・回数・形式は研修内容の確認後に個別決定する。
対象は、フィジカルAIやロボットの導入・事業化に関わる製造DX・事業企画・生産技術・研究開発・製造現場の担当者などを想定しており、業種は限定しない。費用は1人当たり30万円からで、2026年8月から申込を受け付けている。
本研修は、厚生労働省の人材開発支援助成金「事業展開等リスキリング支援コース」の活用を前提に設計されている。所定の要件を満たす場合、対象経費の助成率は中小企業75%・大企業60%となり、訓練期間中は1人1時間あたり1,000円(中小企業)の賃金助成も別枠で申請できる。同コースは令和8年度末までの時限措置となっている。
触覚センシング技術を核とするスタートアップ
commissureは、東京大学先端科学技術研究センターの稲見・門内研究室とJST ERATO稲見自在化身体プロジェクトを発端とするスタートアップである。
力触覚センシング技術「SenseFuse」や触覚提示システム「FeelFuse」「HaptoScala」などの独自技術を開発するほか、沖縄の伝統陶芸窯元における技能記録の実証実験や、三菱商事とのゴルフスイング体験の実証実験、プラス株式会社とのオフィスチェア共同研究など、身体知・技能をセンシングし実装するプロジェクトを重ねてきた。
今回の研修プログラムは、代表取締役CTOの堀江新氏が自ら監修を務める。堀江氏は東京大学大学院で身体性に基づく触覚提示手法を研究し、企業との共同研究を主導してきた人物だ。
ロボスタオンラインセミナー情報
「触覚」のAIロボット最新研究と実装の最前線
ロボスタでは、AIロボット実装の鍵を握る最新技術のひとつ「触覚・力覚」をテーマに、オンラインセミナー「ロボットは「触覚」で進化する ヒューマノイド・フィジカルAI時代のハプティクス最前線」を9月17日(木)に開催します。

講演では、「人間の触覚・力覚とは何か」「ロボットに触覚はなぜ必要なのか」といった基礎から、視覚AIとの融合、遠隔操作やテレオペレーションとの関係、医療・介護・製造分野への応用、さらにはヒューマノイドやフィジカルAI時代における触覚技術の役割まで、最新の研究動向を交えながらわかりやすく解説していただきます。
後半は、柔軟ゴムセンサ「e-Rubber」の開発や実証実験、「身体性AI」やロボットへの応用事例等をご紹介。
大学等における最先端研究と、企業による社会実装の両面から、触覚技術の現在地と今後の可能性を深掘りします。ぜひ、ご参加下さい。
詳しくはこちら
急成長する中国ヒューマノイド市場をデータと政策、日中連携事例から読み解く
ロボスタではオンラインセミナー「日本企業は中国ヒューマノイド産業とどう向き合うべきか 急成長する中国市場をデータと政策、日中連携事例から読み解く」を開催します。

匠新(ジャンシン)は、「日中イノベーションのエコシステム」をつくることを掲げ、日本企業と中国企業、政府機関、大学、投資家、メディアをつなぎ、日中間の事業連携を支援してきた企業。中国ヒューマノイド市場の最新動向とデータ分析、中国イノベーションの現場、日本企業との連携事例、日本企業は中国ヒューマノイド産業とどう向き合うべきか、などについて解説していただきます。
世界をリードする中国ヒューマノイド産業の現在地と、日本企業にとっての連携・参入の可能性を、データと具体的な事例から読み解く貴重な機会です。
先着で無料ご招待します。詳しくはこちら。

