フィジカルAI基盤モデル向けマルチモーダルEgo-centricデータセットをDatatangが提供開始 手部キーポイントやSLAMを完全同期

フィジカルAI基盤モデル向けマルチモーダルEgo-centricデータセットをDatatangが提供開始 手部キーポイントやSLAMを完全同期
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Datatang株式会社は2026年8月26日、フィジカルAI基盤モデルの研究開発を加速させるため、Ego-centric(一人称視点)を中心とした大規模マルチモーダルデータセットの提供を開始したと発表した。

同社が展開するNexdataブランドによるもので、映像・IMU(慣性計測装置)・SLAM(自己位置推定と環境地図作成の同時実行)・深度情報・手部キーポイント・セマンティックアノテーションを完全同期させ、研究パイプラインへ即座に組み込める形式で提供する。

実環境データの不足がフィジカルAI研究のボトルネックに

ロボットが実環境で自律的に動作するためには、単なる映像データだけでなく、Ego-centric視点による多感覚情報や精密な操作データが不可欠となる。

Nexdataは、General Data・Simulation Data・Ego Data・UMI(Universal Manipulation Interface)Data・Robot Dataといった複数階層のデータを組み合わせた「データレシピ」の構築が、汎用性の高いアルゴリズムを学習させるうえで有効な手段として注目されていると説明する。

しかし各階層のデータは量・多様性・収集コスト・フォーマットが大きく異なり、特にEgo-centricデータにおける複数センサー間の厳密な同期や、UMI・実機データとのパイプライン統合を自社で整備するのは開発リソースの観点から極めて難しいという課題があった。

2種類の新規データセットを提供

今回提供を開始したデータセットは大きく2種類ある。

1つ目は「1,000時間 PICO収集データセット」で、PICO 4 Ultraのヘッドマウント型ステレオデバイスと5台のIMUトラッカー、両手首アクションカメラを用いて、家庭・オフィス・商業施設など7分類のシーンで収集した。時空間アライメント済みのステレオ動画やエゴセントリックポーズ、全身骨格キーポイントなどを含み、LeRobot標準フォーマットに準拠しているため既存の学習パイプラインへ直接組み込める。

2つ目は「1,000本 6カメラEgo-centricデータ」で、6台のカメラをハードウェアトリガーにより時間差1ミリ秒以下で同期露光している。家庭・オフィス・リフォーム現場・小売店舗・学校・倉庫の6分類、計34カ所で収集した1,042セグメントから構成され、RGB動画やモノクロ魚眼動画に加え、キャリブレーション情報や点群データ、自社開発のVSLAMによるミリ単位の位置推定軌跡も含まれる。マルチカメラを用いた3D再構築やSLAM研究に適した仕様だ。

既製品データセットや収集インフラも展開

このほか、動画・IMU・SLAM/深度・手部キーポイント・サブタスクアノテーションの5層構造を持つ「13.5万時間 Ego-centricデータセット」、多指ハンドの把持・回転動作を収めた「15万セット ハンド器用操作データ」、深度・マスク画像・3Dキーポイントを同期した「11.6万セット 3Dハンドジェスチャーデータ」、Sim2Realやデジタルツイン構築向けの「2.88億セット 3Dモデルおよびシーンデータ」も既製品として提供する。

Nexdataは8,000平方メートルの施設にヒューマノイドや双腕、四足など300体超のロボットを常時稼働させるフィジカルAI専用データ収集工場を保有し、月間5,000時間規模の収集に対応可能だとしている。加えて、現実空間を3Dスキャンして高忠実度のシミュレーション空間を作成する「Scan to sim」データ作成サービスや、Vision-Language-Actionモデル向けに動作意図の言語化などを行うVLA・VTLA特化アノテーションも展開し、データ提供から実装フェーズまでを一貫して支援する体制を整えている。


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