半導体・IT商社のリョーサン菱洋は2026年9月15日、NVIDIAが2026年8月に公表したエッジAIプラットフォームの最新シリーズ「NVIDIA Jetson Orin Nano 2モジュール」および「NVIDIA Jetson Orin Nano 2開発者キット」の取り扱いを決定したと発表した。提供開始は2027年を予定している。
従来モデル比で推論性能2倍、消費電力は4割減
今回取り扱いを決定した製品群は、エントリークラスのエッジAIプラットフォームに位置づけられる。従来モデルの「Jetson Orin Nano Super」と同じ基板サイズ・形状を維持しながら、推論性能を2倍に高めた。また15Wモードでは従来モデルと同等の性能を保ちつつ、消費電力を40%削減したという。いずれもNVIDIAが公表した資料に基づく比較数値である。
本製品群の導入により、NVIDIAのオープンソフトウェアスタックや「NVIDIA Jetsonエージェント」のスキル、周辺のAIエコシステムを活用可能。メモリ効率の高いエッジ推論に最適化された「NVIDIA Cosmos」や「NVIDIA Nemotron」、Gemma 4、Qwen 3といった大規模言語モデル・視覚言語モデルを動かし、AIアプリケーションを開発できる。
ロボット開発など幅広いエッジAI分野を想定
リョーサン菱洋は2005年からNVIDIA製品の取り扱いを開始し、Jetsonシリーズについて国内で豊富な販売実績を持つとしている。今回はこれまで培ってきたエッジAIの技術知見や導入支援の実績を背景に、新製品群の取り扱いに踏み切った。

提案先としては、ロボット開発に取り組む企業や研究機関のほか、医療機器、通信・ネットワーク機器、映像解析システムなど、幅広いエッジAIアプリケーションの開発に携わる技術者・開発者を想定する。
AI導入支援プログラムでハード・ソフト双方を支援
リョーサン菱洋は2024年から、AI導入支援プログラム「RYOYO RYOSAN AI Techmate Program」を提供している。ハードウェアの提供に加え、NVIDIAのシミュレーションツール活用支援やAI学習基盤の構築支援を通じて、エッジAI製品の開発からAIモデルの学習・推論までを一貫してサポートする体制を整えている。
同社はロボット分野に関する知見も持ち、今後普及が見込まれるフィジカルAIの領域を見据え、フィジカルAIの実現を目指すエッジAI製品の開発支援にも取り組んでいる。
ロボスタオンラインセミナー情報
フィジカルAIに重要な「学習データ」 知能化ロボットの最前線
ロボスタでは、ヒューマノイドやAIロボットの進化を支える「学習データ」をテーマに、オンラインセミナー「フィジカルAIの『学習データ』はどう作る? APTO高品氏が語るフィジカルAI時代のデータ戦略と社会実装」を10月7日(水)に開催します。

講演では、「フィジカルAIになぜ学習データが重要なのか」といった基礎から、VLAや模倣学習、テレオペレーションによる実世界データの収集、アノテーション、シミュレーションや合成データの活用まで、フィジカルAIの学習データがどのように作られるのかをわかりやすく解説していただきます。
さらに、実際のユースケースや社会実装に向けた取り組みを紹介します。NVIDIAやAWSとの連携など、フィジカルAI時代に求められるデータ基盤やエコシステムのあり方、今後の可能性についても深掘りします。
ロボットを賢くするための「データ」は、どこから集め、どう作り、どう活用していくのか。フィジカルAIの社会実装を「学習データ」の視点から考えるセミナーです。ぜひ、ご参加下さい。
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「触覚」のAIロボット最新研究と実装の最前線
ロボスタでは、AIロボット実装の鍵を握る最新技術のひとつ「触覚・力覚」をテーマに、オンラインセミナー「ロボットは「触覚」で進化する ヒューマノイド・フィジカルAI時代のハプティクス最前線」を9月17日(木)に開催します。

講演では、「人間の触覚・力覚とは何か」「ロボットに触覚はなぜ必要なのか」といった基礎から、視覚AIとの融合、遠隔操作やテレオペレーションとの関係、医療・介護・製造分野への応用、さらにはヒューマノイドやフィジカルAI時代における触覚技術の役割まで、最新の研究動向を交えながらわかりやすく解説していただきます。
後半は、柔軟ゴムセンサ「e-Rubber」の開発や実証実験、「身体性AI」やロボットへの応用事例等をご紹介。
大学等における最先端研究と、企業による社会実装の両面から、触覚技術の現在地と今後の可能性を深掘りします。ぜひ、ご参加下さい。
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