ハウステンボスが「ロボットの王国」を展開。GWにプレオープン

4月21日(木)、ハウステンボス株式会社による「ロボットの王国」発表会見が開かれました。


 ▽ロボット王国|ハウステンボスリゾート
 http://www.huistenbosch.co.jp/event/robot/


東京会場となる新宿のエイチ・アイ・エス本社と長崎県佐世保市ハウステンボスの2箇所をつないで行われた会見では、「ロボットの王国」を展開することを発表。まず、ゴールデンウィークにプレオープン、7月16日グランドオープンとなります。

「ロボットの王国」のアトラクションは以下の3つ。

すでにオープンしているメインスタッフがロボットの「変なホテル」、体験型ミュージアム&ショップの「ロボットの館」、店長と料理長がロボットの「変なレストラン」だ。





ロボットにちなんだ会見ということで、最初はPalmi(パルミー)による挨拶からはじまりました。



インターネットの最新情報を会話の中でお送りすることのできるPalmiは、歌を歌ったりゲームでみんなを楽しませてくれます。もちろん、ロボットの王国でも登場します。

 ▽Palmi(パルミー) – ロボット – DMM.make ROBOTS
 http://robots.dmm.com/robot/palmi


続いて、ハウステンボス株式会社イベント企画3課課長中平一旗氏から、ロボットの王国の紹介、まずは「変なレストラン」から。



料理長ロボットの得意料理はお好み焼き。お好み焼きを焼いてソースを塗るところまでをロボットが調理してくれます。他にもカクテルを作ってくれるバーテンロボも。

レストランはオープンキッチンスタイルなので、ロボットが料理している様子を見ることができます。



テーブルの上には卵形のロボットTapia(タピア)があり、会話相手や空席のコントロールを行ってくれます。


 ▽Tapia タピア|MJI|みまもりロボット
 http://mjirobotics.co.jp/


ほかにも、お客様の間を動いて食べ終わった後の皿を回収してくれるサービスロボットもいて、色々なロボットがレストランの仕事を支えます。



「ロボットの館」には7つのゾーンがあります。(ロボットショーゾーン、企業ブースゾーン、ロボット体験ゾーン、ロボットヒストリーゾーン、ロボットショップゾーン、ロボット試乗ゾーン、ロボットアニメタイアップゾーン)



ロボットショーゾーンでは、プリメイドAI (*1)MANOIがダンスショーを披露します。三体のMANOI (*1)が同期してダンスを披露するのは今回が初お披露目です。プリメイドAIとの息がぴったりのキュートでコミカルなダンスを見ることができます。




 ▽プリメイドAI – 世界初の卓上ロボットアイドル – DMM.make ROBOTS
 http://robots.dmm.com/robot/premaidai

 ▽ロボットゆうえんち – MANOI
 http://www.robotyuenchi.com/sales.html

ロボット試乗ゾーンでは、西日本初登場となるバトルキング (*2)が登場。対戦型ロボットに実際に登場してリアルな対戦バトルが行えます。



ロボットアニメタイアップゾーンでは、第一弾として実物大パトレーバー (*3)が登場。実際に撮影で使用された立像タイプの一般公開が公開され、これは世界初。ゴールデンウィークの4月29日からお披露目されます。



プレオープンとなるゴールデンウィークではこの他にも、4体の演奏ロボットと人間との混成楽団「オルディオン」によるロボットコンサート、CMでおなじみの松坂桃李さんの「トーリロボ」による息の臭いチェック、元ラジコンカー世界チャンピオン広坂正美氏によるラジコンカー「レジェンド」デモンストレーションも行われます。



もちろん会場では、触って体験したロボットを実際に購入することもできます。中には日本で初めて販売するロボットも。




続いて、ハウステンボス株式会社経営顧問兼CTO富田直美氏から、今回の事業について。



観光業のハウステンボスにCTOがいると聞くと不思議に思う方もいるかもしれません。これまでは主に変なホテル事業に注力され、これからはロボット王国も注力されるそうです。

インテルのブライアン・クルザニッチCEOによる発言「エクスペリエンスを支えるテクノロジーこそ未来です」から、これからは感じること・経験することが重要となります。同時にロボットはアジャイル的な実証実験も大事です。



世界中のロボットを見て体験した人はいないだろうから、ロボット王国がロボットの扉を開くのでなく、こじ開けたい。

変なホテルがそうだったように、今回もお客様からお金を頂戴して実証実験を行うので、5つのE(Exciting感動、Experiment実証実験、Experience体験、Enjoy楽しむ、Evolve発展・展開・熟成)を大事にしていきたい。



その実現のためにCTOである私が行うのは、格好良く、技術が見えず、情熱を感じるロボット王国を実現させることです。



続いて、ハウステンボス代表取締役社長澤田秀雄氏です。



ロボット王国には3つの目的があります。

1つ目の目的は、ハウステンボスがテーマパークなので、エンターテイメントとして皆さんに楽しんでもらいたい。



2つ目の目的は、変なホテルをオープンさせ、現在世界一生産性の高いホテルとなった。オープン当初30人いたスタッフは一ヶ月後には12人。先日、部屋数を倍にしたけど人間スタッフはそのままでロボットが増えただけった。将来スタッフ数はセキュリティと安全面をみる9人くらいになると思われる。

楽しんでもらうことは大事だけど、世界一生産性の高いテーマパークをつくろうと。そのためには自動化・ロボット化を行い、3年から5年かけて世界一の生産性を目指したい。その時、人間は減らすんではなく、創造性の高い他の仕事を行うことになるだろう。



3つ目の目的は、ハウステンボスはモナコ公国と同じくらいの広さがある私有地であることを生かしていきたい。安全であれば特区や許認可を取らなくても色々なことができる。ロボットの進化はすごいスピードで技術革新が進んでいます。実験場でやっているだけではなく、実用で使ってみないとロボットが使えるかどうかわかりません。

ロボットが実用になるためには、ハード・ソフト・運用の3つが使えてはじめて使えるようになります。ロボットの王国を実証実験の場所にしていきたい。ここで使われているロボット技術が世界で使われるように、ロボットメーカーさんと一緒にやっていきたいです。



変なホテルの「変な」の意味は、変化していくということ。変なシリーズは、ホテルからはじまり、次に今回の変なレストラン、そしてテーマパーク全体をロボットでやっていくのが目標。すぐにはよくならないとは思いますが、何年かかけてよくしていきたい。




ここから質疑応答です。

Q)「アジャイル」という単語を強調していました。どれくらいのスパンをかけてPDCAサイクルを回していこうと考えていますか。

A)変なホテルの「変な」がすでにアジャイルであると考えています。本来であれば実証実験そのものを、お客様にお金を払って体験していただいている。お客様からお金をいただいて体験していただくことで本当のフィードバックがもらえる。クレームのようなフィードバックもネガティブではなく、今後のための改善点であると考える。クレームから進化がはじまり変化していく。変化することで進化していける。
 今後はAIも使っていこうと考えており、ロボット+AIを我々のスペースで使うことで様々な実験が行え、確度の高い情報提供が行えるようになるだろう。

Q)サービスロボットを導入する際の効果測定はしづらいと言われることが多いが、今回の事業での指標は何となるか。

A)人間スタッフが減ることが指標の1つではあるが、どういう効果測定が効果的かも含め研究していきたい。そして、今後AIは画期的な進化を遂げると思っている。AIの進化により、これから様々な仕事やシーンが変わっていくだろう。その出だしがハウステンボスだと思っている。ロボットは運用で変わってくる。変なホテルで荷物運びをしているのは元々産業用ロボットだった。特定範囲でロボットを使うと色々なシーンで使えるというのが感じるところ。そういう意味では、ロボット産業にも進出しようと計画をしている。



Q)6年前に澤田社長がハウステンボスの経営を引き継がれた時、ロボットを使うなんて思ってもみなかったと思うんですが、現在何割くらい自分の思いが達成できていますか。

A)最初は再生に注力し、現状安定して利益があげられるようになったと判断している。次は観光ビジネスホテルにしていこうということで、変なホテルなどに取り組んできた。現状の利益を新しい分野に投資し、世界一の観光都市をつくっていきたいと考えている。そういう意味だと今達成できているのは2,3割でないでしょうか。これから観光ビジネス都市の本番が5年くらいではじまっていくでしょう、そこでは若い人が活躍してもらうのが重要だと思っています。

Q)変なホテルを運営してみて、サービスロボット実用化への課題とどう改善していくかを教えてください。

A)人と共に協働していくのがこれからのロボットでは重要と考える。例えば、変なホテルでロボットを使う際に階段をどうするのかなど対応が必要なものがあったりする。人間がやっていることをリプレイスするにはロボットはまだ手間がかかる。他言語対応も現在の変なホテルは4ヶ国語対応で回しているが、もっと対応言語が増えて行った時にはどう運用を行なっていくかなども課題となる。

Q)今回のロボットの王国では協力企業がたくさんありますが、各企業からの反応を聞かせて欲しい。

A)変なホテルを好意的にとらえていただけているので、初めての会社に訪問しても一緒に仕事をしたかったと言ってくれて追い風になっているし、様々な企業さんから声をかけていただいてもいる。私有地で実証実験ができるスペースとしてハウステンボスをとらえてくれているメーカーさんもいて、自社のサービスロボットを使って欲しいという声も多い。



今はまだまだと思っていて、世界中のロボットベンチャーから大企業まで巻き込んで、ハウステンボスに行くといろんな活躍しているロボットが見られるようにしたい。

発表会見は以上です。

 ▽ロボット王国ハウステンボスリゾート
 http://www.huistenbosch.co.jp/event/robot/


(*1) プロデュース/演出:ロボットゆうえんち/岡本正行。ロボットモーション製作:ロボットゆうえんち/Dr.GIY。
(*2) 小学生未満は保護者同乗推奨(合計体重100Kg以下)
(*3) ©2014 HEADGEAR/「THE NEXT GENERATION-PATLABOR-」製作委員会

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北構 武憲
北構 武憲

本業はコミュニケーションロボットに関するコンサルティング。主にハッカソン・アイデアソンやロボットが導入された現場への取材を行います。コミュニケーションロボットがどのように社会に浸透していくかに注目しています。

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