シャープが家電の人工知能化スマートホーム「AIoT」に向けて新しい会話ロボット「ホームアシスタント」を発表

シャープは、CEATECの開催に伴って記者発表会を開催し、「シャープのIoTで彩る新しい暮らし」をメインテーマにした「AIoTスマートホーム」の新たな展開について発表を行った。その中で、人工知能を活用したスマートホーム実現に向けて、シャープ製品はもちろん、他社製品もコントロールできるようにすることを目指す「ホームアシスタント」をお披露目した。
この製品は2017年前半の発売を目標に開発中。
会話ができるコミュニケーションロボットとも言えるが、大きく稼働する部分はなさそうなので、カテゴリーとしてはWi-Fiを装備したホームアプライアンスで「Amazon Echo」や「Google Home」のようなイメージに近いものになるかもしれない。

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AIoTとは、「AI(人工知能)」と「IoT(モノのインターネット化)」を組み合わせた造語で、 シャープ製品のロボホン、ともだち家電やエモパー、AQUOSなどココロエンジン対応製品による「ココロプラスプロジェクト」を中心にしたビジョン。昨年のCEATECでも公表している。

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シャープが目指す家電やIT機器、ロボホンなどは、人工知能とクラウドで学習して最適化、成長する家電や機器を目指し、それによってユーザーが愛着を醸成していくとしている。

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AIが使用者の好みやライフスタイルを学習することで「AIoT家電」は機能の最適化を図るだけでなく、使用シーンに応じて機能やサービスを自発的に提案するようになり、暮らしをより便利で快適にしていく考えだ。

例えば、お馴染みのロボホンは音声対話を中心にしたコミュニケーションが特長だか、他にもテレビを見ているだけでユーザーの好みを学習するテレビ「AQUOS」や、音声で相談して作り方をレクチャーしてくれる「ヘルシオ」、住まいの場所やユーザーの快適さの好みを学習するエアコン「COCORO AIR」などが紹介された。

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ただ、次のステップとして課題となるのが、「これらシャープの一部の対応製品だけでスマートホームが実現するのか」という課題。その回答としてシャープは同社対応製品以外でも、様々な家電をスマートホームに参加させるデバイスを開発中だ。それが「ホームアシスタント」だ。

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会話によって家電の操作やコミュニケーションがとれ、赤外線通信(リモコン)を基本にして、テレビや照明、エアコンのオン/オフ、室温調整、メールの送受信等、様々な家電やIT機器をコントロールする機器となる。

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このホームアシスタントは温度と湿度センサーを内蔵し、Wi-Fi通信が可能。クラウドに接続してAIを活用したシステムに接続することで、他のシャープのAIoT対応機器と同様に学習していく機能を持つ。2017年前半に発売を予定し、価格は未定。数万円(前半)を目指して開発中とのこと。
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ホームアシスタントを他社製品の家電にも対応させるためには、一般的に考えると技術的に各社の足並みを揃える必要がある。シャープ一社で他社製品を含めた対応を進めていくことが可能なのだろうか。その点について、同社は次の3点の選択肢があると考えており、今後選択して開発を進めていくとしている。

  • シャープ内で対応機種と技術的な接続を研究していく
  • 他社のメーカーとのアライアンスを組んで進めていく
  • ユーザーが自身の家電のリモコン等を操作することで設定・登録していく

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CEATECのシャープブースでは、この「AIoTスマートホーム」の世界をプレゼンテーションや体験コーナーで体験することができる。また、ロボホンの展示コーナーも用意されている。


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神崎 洋治
神崎 洋治

神崎洋治(こうざきようじ) TRISEC International,Inc.代表 「Pepperの衝撃! パーソナルロボットが変える社会とビジネス」(日経BP社)や「人工知能がよ~くわかる本」(秀和システム)の著者。 デジタルカメラ、ロボット、AI、インターネット、セキュリティなどに詳しいテクニカルライター兼コンサルタント。教員免許所有。PC周辺機器メーカーで商品企画、広告、販促、イベント等の責任者を担当。インターネット黎明期に独立してシリコンバレーに渡米。アスキー特派員として海外のベンチャー企業や新製品、各種イベントを取材。日経パソコンや日経ベストPC、月刊アスキー等で連載を執筆したほか、新聞等にも数多く寄稿。IT関連の著書多数(アマゾンの著者ページ)。