【羽田卓生のロボットビジネス入門vol.5】本当は少ない日本のロボットベンチャー

前回の連載「いま、日本で沸騰するロボットブームの現状」では、私が所属するアスラテックが公開したデータを基に、ロボットブームの今を探ってみた。今回も、同じ手法で探ってみたい。今回は、アスラテックが昨年公開した「世界のロボットスタートアップに関する調査結果」(https://www.asratec.co.jp/2016/12/28/9548/)を題材にしてみたい。


ロボットスタートアップ数トップはアメリカで279件(2016年1月末時点)

fig1

表1

THE ROBOT REPORT で取り上げられているロボットスタートアップの件数を国別で見ると、表1のようになる(上位10カ国)。アメリカが279件で最も多く、続いてフランス(46 件)、中国(30 件)となり、日本は16件で9番目。


アメリカのロボットスタートアップの43%がカリフォルニア州にある

fig2

図1

2016年1月末時点でのアメリカのロボットスタートアップを州別に分けたものが、図1になる。結果は、1位がカリフォルニア州(119件)、2 位がマサチューセッツ州(22 件)、3 位がペンシルバニア州(15 件)となった。他のIT投資同様に、世界の投資は、アメリカの西海岸地域に集中しているということなのだろうか。何年後かに、世界を席巻するロボットベンチャーが、この西海岸から出て来ても不思議ではない状況だ。


アメリカのロボットスタートアップのジャンルトップは「ドローン」で構成比の25%に及ぶ

fig3

表2

fig4

図2

アメリカのロボットスタートアップをジャンルで区分すると、表2・図2のようになる。なおジャンル分けは、引用元である「THE ROBOT REPORT」の記載をベースに、スタートアップのウェブサイトを可能な限り確認したうえで行った。結果、1位が「ドローン」で71件、2位が「農業」の23件と続く結果となった。なお、「農業」の中には「ドローン」を扱う企業も一部含まれていたが、事業内容が農業特化の場合は「ドローン」を扱っていても「農業」に区分されている。

元データを細かくみると、多少の偏りを感じるところはある。ただ、私自身が西海岸に行き、多くのロボットベンチャーと交流した経験でいうと、西海岸の方が、日本よりも、ロボットベンチャーは盛んなのは間違いない。ベンチャーキャピタル(VC)などの、ベンチャーを生み出す社会的な仕組みが違うところが大きい。大げさな言い方がかもしれないが、街中が何かを生み出そうという熱にあふれているのを西海岸に行って感じた。

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羽田 卓生
羽田 卓生

1998年にソフトバンク入社後、メディアビジネスや通信ビジネスに主に従事。2013年のアスラテックの立ち上げ時より同社に参画。現在、事業開発部門の責任者を務める。任意団体ロボットパイオニアフォーラムジャパン代表幹事。

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