米・SMPロボティクスシステムズ社のセキュリティロボット、アルテック株式会社が販売代理店として販売開始

アルテック株式会社は、セキュリティロボットの製造会社でありサンフランシスコに拠点を置くSMPロボティクスシステムズ社と販売代理店契約を締結。SMP社のセキュリティロボット「S」シリーズの国内販売を2017年1月11日より開始する。


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SMP社のセキュリティロボット「S」シリーズは、自律走行型車両ロボットだ。全天候型でオンロード、オフロードに対応しており、障害物を自動回避しながら、あらかじめマッピングされたルートを巡回。搭載されたビデオカメラで周辺情報の記録も可能。

ロボットが侵入者を発見すると、指定されたルートでの走行を中止して、侵入者への最適経路に沿って追跡。この最適経路は、単純に目標への最短経路ということではなく、視覚的に判断して障害物が最も少ない経路になる。

また、追跡目標の座標は他のロボットに送信・共有され、侵入者に最も近いロボットの一群が侵入者を追跡する。侵入者の追跡を行わないその他のロボットは相互間隔を広げながら通常の巡回警備を行う。

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侵入者に最も近いロボットは初めに警報を鳴らし、侵入者の映像とGPS座標を中央警備室に送信。その後、警備員が現場に向かう。また、警報が鳴ると人間のオペレーターが警報を確認して、ロボットに追跡を継続させるか、警報をキャンセルして通常警備に戻るかの判断をする。オペレーターが対象を侵入者でないと判断した場合は、対象者の写真と映像は安全認証(セーフパス)の対象として、データベースに記録。データベースに登録することで、以後は侵入者として認識されなくなる。


他にも「S」シリーズには、工場、倉庫、変電所などの巡回警備を目的とした「S5」に加え、鳥害対策(バードコントロール)を行う「S4」、ガス漏れを検知する「S6」、害虫駆除を行う「S8」など、特殊な目的に対応した機種も用意されている。


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「S」シリーズには、SMP社が開発したUGV(Unmanned Ground Vehicle)* ガイダンスシステムの他、ステレオビジョンカメラによる障害物検知、SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)**、IMU(Inertial Measurement Unit)***、動体検知、侵入者追尾などの機能が搭載されている。

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* UGV(Unmanned Ground Vehicle):人が作業するには危険を伴う場所やNBC(核・生物・化学)汚染地域の情報収集や除去作業などで活躍する、GPSを搭載した無人で動く陸上車両の総称。
** SLAM(Simultaneous Localization and Mapping):各種センサーから取得した情報を基に、自己位置推定と地図作成、周囲の環境情報の把握を同時に行うこと。
*** IMU(Inertial Measurement Unit): ロボットや自動車など運動体の挙動を計測・制御するために使用される慣性計測装置。
アルテックは、1月 18日(水)~20日(金)に東京ビッグサイトで開催される「第1回 ロボデックス ロボット開発・活用展」に出展し、会期中は「Sシリーズ: S5」の実機を展示する予定だ。

「S」シリーズ:S5仕様
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総重量 110kg
サイズ W:800mm、D:1370mm、H:1600mm
最大走行距離 35 km
最大速度 9 km/h
標準速度 4.8 km/h
動作温度 -20℃~45℃

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ロボスタ編集部

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