iPhoneにGoogleの音声アシスタント搭載へ
GoogleのAI音声アシスタントがAndroid搭載デバイスだけでなく、AppleのiPhone向けにも提供されると米ブルームバーグが報じた。報道によれば、今週開催の「Google I/O」で正式発表されるという。
このAI音声アシスタントは「Google Assistant」と呼ぶサービスで、Apple SiriやAmazon Alexaの競合サービスとなる。iPhone版のGoogle Assistantはインストールが必要なアプリで提供される。このアプリの提供はまずは米国から展開し、今後海外でもリリースできるよう取り組んでいくという。
iPhoneユーザーであればSiriをデフォルトで使えるため、インストールが必要かつ、アプリを起動してからでないと音声でやりとりできないGoogle AssistantをiPhoneユーザーが気に入るかどうかは未知数だ。
家電領域でのGoogleの音声アシスタント搭載の動き
また、米ゼネラル・エレクトリック(GE)製の冷蔵庫、食洗機、オーブンなどの家電にもGoogle Assistantが利用できるようになるとも報じられた。GEと言えば、Alexa内臓のスマートライト「Sol – C by GE」を発表しており、今後どのAI音声アシスタントがデファクトスタンダートになっていくのか、非常に興味深い状況になってきている。
車にも搭載されるGoogleの音声アシスタント
またブルームバーグによれば、Google Assistantを搭載したAndroidベースの車載情報システムをスウェーデンのボルボ(Volvo V90)、ドイツのアウディ(AUDI Q8)に提供することを発表した。AppleのCarPlayの同様、音声で運転中にナビゲーションの設定を行ったり、電話をかけたりすることができるサービスだ。
Googleは今回の発表された車種だけでなく様々な車種への拡大、そして搭載自動車メーカーを増やすことを視野に入れているという。
家庭向けの本命はGoogle Home
もちろん、家庭用の音声アシスタントとスピーカーを組み合わせたプロダクト「Google Home」も機能アップも進んでおり、早期の日本語版の登場を期待したい。
僕はこう思った:
Apple SiriのライバルのGoogle Assistantですが、そのライバルのデバイスiPhoneにもサービスを提供するというGoogleの動きは、AI音声アシスタント市場の重要性が高いことを現しているように思います。
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中橋 義博1970年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。大学時代、月刊ASCII編集部でテクニカルライターとして働く。大学卒業後、国内生命保険会社本社において約6年間、保険支払業務システムの企画を担当。その後、ヤフー株式会社で約3年間、PCの検索サービス、モバイルディレクトリ検索サービスの立ち上げに携わる。同社退社後、オーバーチュア株式会社にてサービス立ち上げ前から1年半、サーチリスティングのエディトリアル、コンテントマッチ業務を担当する。2004年に世界初のモバイルリスティングを開始したサーチテリア株式会社を創業、同社代表取締役社長に就任。2011年にサーチテリア株式会社をGMOアドパートナーズ株式会社へ売却。GMOサーチテリア株式会社代表取締役社長、GMOモバイル株式会社取締役を歴任。2014年ロボットスタート株式会社を設立し、現在同社代表取締役社長。著書にダイヤモンド社「モバイルSEM―ケータイ・ビジネスの最先端マーケティング手法」がある。