ICTやロボット、ドローン等に11.8億円を新たに予算化!働き方改革が進む2018年度の建設市場の動向、ヒューマンタッチ総研が分析

建設技術者のための求人転職サービスなど人材紹介事業を行うヒューマンタッチ株式会社が運営するヒューマンタッチ総研は、2018年(平成30年)度予算案における公共事業関係費などから、2018年度の建設市場の動向についての独自分析をまとめた。

独自分析による市場動向

それによると、2018年度の公共事業関係費は5兆9,789億円(前年度比0.04%増)と前年を上回り、特に、防・減災、インフラ老朽化対策を中心に前年を上回る予算が充てられている。その他にも、ICTやロボット、3次元データなどの活用に関しての予算が新設、働き方改革の推進に前年度を上回る予算が投下されており、建設業の労働生産性向上に向けた取り組みが進む年度になるとみている。


ICT・ロボット・ドローンの活用、働き方改革の推進にも予算を投入

今年度予算案の中で注目されるのは、生産性向上や働き方改革に向けた予算が新設・増額されていることだ。

ICTやロボット、ドローン、3次元モデルの活用などを推進する「新技術促進経費」として11.8億円が新たに予算化。また、週休2日制導入や長時間労働是正を目的とした働き方改革の推進のために、前年度比2.4倍となる1.2億円が計上されており、労働生産性の向上に本格的に取り組もうとしていることが分かる。

また、日本建設業連合会(日建連)が、施工現場を2022年3月期までに週休2日制に移行する方針を固め、大手ゼネコン各社でも週休2日の推進が広がりを見せている。

このほか、厚生労働省が通常国会に提出予定の働き方改革関連法案でも、時間外労働の上限規制が柱に据えられ、機運が高まるなど、働き方改革を進めながら、あわせてICTやドローン活用による生産性向上を両輪で進めていくことで、業界全体として必要な人材を確保する必要があると考えられる。


【生産性向上や働き方改革に関する主な予算項目・予算額・概要一覧】(※クリックで拡大)


手持ち工事高の増加が続くも、五輪関連工事で人材確保が重要な経営課題に

国土交通省が公表している月別の受注工事高と手持ち工事高の推移を見ると、受注工事高はやや減少しているが、手持ち工事高(受注した工事金額のうち、その時点で工事が終わっていない金額)は増加し続けている。

2017年10月の手持ち工事高は前年同月比5.9%増の34兆4,949億円にまで積み上がっており、手持ち工事の消化が順調に進めば、建設各社は2018年度も堅調な売上高を期待できると考えられる。

【月別の受注工事高・手持ち工事高の推移/出典:国土交通省「建設工事受注動態統計調査」「建設総合統計」より作成】(※クリックで拡大)

一方で、東京オリンピック・パラリンピックのメイン会場となる新国立競技場の建設(工事費約1,490億円)、選手村の建設(同約129億円)、オリンピック関連の各種競技場の建設(同約1,829億円)などが、2019年ころに一斉に完成時期を迎え、また、オリンピック開催に向けての道路や鉄道などのインフラ整備や首都圏の大型再開発事業も、今後、一斉に仕上げ段階に入る。

工期内に工事をやりきるための人材確保が、重要な経営課題になるだろう。

今回の市場動向を受け、ヒューマンタッチ総研所長・髙本和幸(ヒューマンタッチ代表取締役)氏は以下のようにコメントをしている。

ヒューマンタッチ総研所長・髙本和幸氏

市場全体としては業績が堅調に推移すると見られますが、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けたインフラ整備も佳境を迎え、建設技術者の確保や生産性向上が求められる1年と言えるでしょう。
こうした中では、ICT技術や新しい工法の導入により、工事の生産性を高める取り組みを進めることが喫緊の課題となります。そのためには本社の技術部門だけでなく、技術者一人ひとりが「ICT技術を現場にどう取り入れるか」を考え、学び、実践していくことが非常に重要です。

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ロボスタ編集部
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