TIS、AI特化のVC「AI-CVC」の新設を発表 技術進歩が早いAI領域で事業シナジー目指す

TIS株式会社は、AI(人工知能)関連のベンチャー企業への出資を行う「AI特化コーポレートベンチャーキャピタル」(以下 AI-CVC)を新設したことを発表した。

「AI-CVC」は、TISの既存の「コーポレートベンチャーキャピタル」より出資枠の上限を拡大し、AI分野に特化したベンチャーキャピタル。

出資対象は、アーリーからミドルステージの急成長期にあるAI関連のベンチャー企業を想定し、「AI特化コーポレートベンチャーキャピタル投資委員会」が発掘から最終決定までの出資判断を、最短1ヶ月程度で行う。

「AI-CVC」の特長は、AI関連サービスの展開やAIビジネスに興味を持つ顧客基盤や多様なパートナーとのパイプを持つTISの中で、AI専門の技術集団であるAIサービス事業部が多面的な支援を行い、ベンチャー企業と連携しながらマーケットにアプローチが出来る点。

出資先の企業への資金提供に加えて、TISのエンジニアなどの「ヒト」や、ワークスペースやIT資産などの「モノ」の提供も行う。「ヒト」の支援では、ベンチャー企業が求める人材をTIS社内で募集し、当該ベンチャー企業へ出向する支援も行うという。

また、出資後も新規ビジネス立ち上げの迅速化を図るため、PDCA管理、顧客ネットワークの活用やTIS社内事業部門との連携支援など、単なる出資に留まらない手厚いサポートを行っていく。

技術進歩がめざましく各企業から注目度の高いAI分野においては、「特にスピーディな判断とベンチャー企業との密接な連携が重要であると判断し、「AI-CVC」を新設しました」と背景を述べている。事業シナジーによる事業拡大、オープンイノベーションによるコラボレーションビジネスの強化を目指すという。

同社は併せて、「AI-CVC」新設に先行してベンチャー企業Fairy Devices株式会社(フェアリーデバイセズ)への出資を実施したことを発表。フェアリーデバイセズと連携して大手顧客向けPOCや実際のサービス提供も開始している。

(※ トップ画像はTISがエーアイ社と共同開発する法人向けスマートスピーカー「AISonar」。「AISonar」のハードウェア、音声認識技術・意図解釈技術(AI)には、フェアリーデバイセズが開発した聴覚クラウドプラットフォーム「mimi®」搭載のハードウェア製品群「Fairy I/O」シリーズを利用している。)

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ロボスタ編集部

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